西郷従道 維新革命を追求した最強の「弟」 (中公新書 2816)
- 中央公論新社 (2024年8月20日発売)


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本 ・本 (264ページ) / ISBN・EAN: 9784121028167
作品紹介・あらすじ
幕末期、兄隆盛・大久保利通のもと尊攘派志士として活躍した従道。20代半ばで欧州視察後、台湾出兵で派遣軍トップとして平定する。西南戦争では反乱軍指導者の兄に背を向け、陸軍卿代理として国家建設を優先。隆盛自刃後、謹慎するが天皇に請われ復帰。海相を長期に務め、日清戦争時には陸海相兼務するなど軍事的指導者、さらに元老として政府の中枢を担った。死するまで首相待望論があったが、賊将の弟と固辞し続けた志士の生涯。
感想・レビュー・書評
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猫丸(nyancomaru)さん軍人って好きになれないんだけどね。軍人って好きになれないんだけどね。2024/09/17
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偉大な兄隆盛、大西郷と比して小西郷として影の薄い明治の元勲の一人西郷従道。偉大な兄と政府の間で明治維新後の政府の重鎮。調整役として実力を発揮した男の生涯。
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まえがき――「大西郷」と「小西郷」
第1章 幼少期から陸軍官僚への道程
1 茶坊主から志士へ 貧窮のなかで
2 欧州視察、陸軍官僚へ 新知識への期待
3 征韓論政変 なぜ隆盛に従わなかったか
4 台湾出兵 派遣軍トップ暴走の真意
第2章 西南戦争と兄・隆盛の死
1 不満と蹶起、近代日本最大の内戦へ
2 西南戦争下の陸軍卿代理 弾薬確保と不平士族警戒
3 終戦後の謹慎 イタリア在勤命令と大久保利通暗殺
4 文部・農商務行政の時代
第3章 日本海軍建設と日清戦争
1 陸軍将官から初代海相就任 海軍の整備と増強
2 日清戦争の戦争指導体制
3 戦時下の任務 秩序維持のために
4 戦後の海軍拡張と宮中関係
第4章 政治家としての軌跡 宰相待望論と兄の「罪」
1 「元勲級指導者」八人の一人 度重なる入閣
2 国民協会の結成へ 体制内組織の中心
3 離脱と海相復帰 天皇の嫌悪
4 内相時代の内地雑居 反キリスト教対策
第5章 晩年と私生活
1 首相への推薦と幻の組閣
2 民間の社会改良運動へ 板垣退助との協同
3 隆盛の復権、妻子たちとの日々
終 章 「道」に従って
1 病と死のなかの喜び 甥の授爵
2 評価と遺産 兄を背負い続けた人生 -
西郷従道は経歴程度しか知らなかったが、本書は、膨大な資料を読み解きながら、その華やかな経歴の背後にある兄・隆盛の存在、国家や「維新」への信念、家族への愛情などを明らかにしている。近代日本建設の新たな側面を学ぶことができた。
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「賊将の弟」は、いかに明治の世を生き抜いたのか。幕末期、兄隆盛・大久保利通のもと尊攘派志士として活躍した従道。西南戦争では叛乱軍指導者の兄と敵対。その後、謹慎するが天皇に請われ海相等を長く務め、元老として政府中枢を担う。
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佐賀大学附属図書館OPACはこちら↓
https://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BD08315576 -
女子栄養大学図書館OPAC▼https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000071875
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情、謙虚さ、それが国を作る一助になったのかもしれない。
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西南戦争は西郷隆盛の本意ではなかった
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配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01433044 -
【本学OPACへのリンク☟】
https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/719132 -
東2法経図・6F開架:B1/5/2816/K
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【請求記号:289 サ】
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尊攘派志士は台湾出兵で派遣軍トップに。西南戦争では兄隆盛に抗い軍指導者・元老へ。だが首相は賊将の弟と固辞し続けた人望篤き生涯
著者プロフィール
小川原正道の作品





