- Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121500656
作品紹介・あらすじ
おんぶのできない母親、抱っこ嫌いの赤ん坊-いま若年層の身体が悲鳴を上げている。それは、親の愛情が足りないせい?はたまたTVゲームのせい?"五感喪失"時代に処方箋を贈る。
感想・レビュー・書評
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斎藤氏と山下氏の対論を中心に「五感力」を育てることの重要性を訴えている。
現代人には「五感力」が欠如している。特に子供たちの身体感覚の低下は深刻な状況となっている。こうした現代社会の状況と「五感力」の意味するものを様々な事例を挙げて説明し、子供たちの「五感力」を育てる方法を紹介している。
「五感力」の意図は伝わるし、それを育てることの必要性にも賛同できる。ただ、実際に育てる方法の説明は弱い。ここは、著者たちがそれぞれに著している関連書籍などを参考にすればよいのだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
齋藤孝と山下柚実の二人が、現代人の身体感覚の問題について語りあった本です。対談のほか、山下のルポ「子どもたちを育てる五感の現場」と、齋藤の論考「腰肚文化の再生をめざして」も収録されています。
齋藤は、トレーニングとして確立された実践的な身体論を引っ提げて、教育を中心にさまざまな分野で発言しています。一方山下は、現代人の身体感覚の病についてのルポ『五感喪失』(文芸春秋)で、身体感覚を取り戻すことで自閉症やLD、ADHDなどの子どもたちの症状が改善されることを取材した経験を持っています。
山下は、おんぶのできない母親や抱っこ嫌いの赤ん坊が増えている例を紹介しつつ、他者とのつながりが身体感覚という回路を通じて形成されると主張しています。おそらく、この発想の延長線上に、齋藤の提唱するトレーニングがあるのでしょう。齋藤の身体論の中核にある発想は、「コミュニケーション力」などの社会に出て必要となる「生きる力」を、「型」として身体に定着させ「技」化することで高めてゆくということだと思われますが、二人の議論はそうした方向に収束しているように感じました。
書かれている内容は興味深いのですが、両者の意見が近すぎて、対談としては意外性に乏しいのが少し残念です。 -
心と体はつながっていると言います。
言葉にすることは難しいかもしれませんが、
自分自身はそのことをよく分かっています。
具合のよく無い時はちょっと憂鬱。
なんだか、朝目覚めがいいと今日はいい日。
そんなことです。
体の感覚に注目をして、
五感を言葉で感じれる本。
特にお子様をお持ちのご両親には読んでいただきたいと思います。
勉強と同じように、
五感も子どものときからの英才教育(?!)が必要なときかもしれません。