ネット王子とケータイ姫: 悲劇を防ぐための知恵 (中公新書ラクレ 155)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121501554

感想・レビュー・書評

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  • 【由来】


    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】

  • 2004年刊行。著者は精神科医。◆いわゆるモバイル端末が普及する少し前の、ネット環境に関する問題点が開陳されている。もちろん、スマホや携帯電話を年少者が独有する時代においては、問題は一層顕著というべきだろう。個人的には、小中学生において、スマホなどのモバイル端末(ただし電話利用のみに特化した携帯端末は問題が乏しい割に、必要性・利便性も大きい)を独有させる必要はないと考えている(家族の誰もが利用でき、また利用を想定するPC環境が居間にあれば十分)が、社会がそういう状況になっていない。
    ネット環境への接続は、自ら加害者になる危険性(プライバシー侵害や名誉権の侵害)を包含している。なのに、その自覚が乏しく、責任の取りようのない年少者には、モバイル端末は荷が克ちすぎるのだ。被害者性や依存面を強調する本書では必ずしも示されていないが、兎も角、問題の一端を開示した意味はあるかもしれない。

  • IT関連の書は、どうしても時代の流れに対する劣化が激しいです。そういう意味では、10年以上前の本書もご多分に漏れず。ただ、ネットリテラシーの問題とか、それをいかに教育するかってことは、依然として懸念事項であり続けているし、今後も解決することはないだろう点で、本書の主張は普遍性を持ち続ける可能性がある。複雑化する一方のネット世界に飛び込む前に、これくらい基本的なことは知っておくべきで、PCやケータイを触る前に、本書に目を通しておくのがよさそう。

  • 2004年発行なので、10年もたつと扱うデバイスも変化する。ネット、携帯依存は無くならないし、その世界のトラブルも相変わらず起こる。結局、使う人が使いながらコントロールしていかなければならない。子どもたちもトラブルに巻き込まれる前に、そうした力をつけていかなければ・・。

  • 若者のメディアリテラシーについて軽くまとめた本が必要で、香山リカ氏の本であれば確実かと思い読書。少々古い内容になってしまっていて、あまり参考にはならなかった。現代のネットは社会運動・政治活動の主要な舞台にもなっていてより混沌としているし、スマートフォンの登場でネット形態の垣根さえなくなりつつある。SNSの流行で子供たちのネットに対するかかわり方も多様になってきているし、この本自体が情報として少し古くなってしまっている感があった。

  • 読書レポート:ネット王子とケータイ姫 悲劇を防ぐための知恵 香山リカ + 森健 著 | デジたろうとピアノ http://digitaropiano.luna.ddns.vc/digitaropiano/?p=3732

  • 「その昔、ケータイのなかった時代があったという」
    そう論文に書く大学生がいる世の中になったんだ。

    メディアリテラシーの遅れを指摘するが、
    黎明期には仕方ない所もあると思う。

    人生の途中からケータイ社会に突入した私たちでは
    本当の意味の対策は講じられないのかも…と思った。

    ケータイ前夜、「この人にケータイ持たしたらダメだ」って人は
    なんだか見て解った。
    実際、その人がケータイを持つと、やっぱりマナーとかがダメだった。
    …そこの見極めに役立った部分は何なのか?
    それを見直して、
    そうしたら恐らくそこは、ケータイ世代でない人達でも教育出来る部分だから
    さしあたって暫くの間は、きちんとソコを育てて凌ぐしかないのでは…。

    てか、そここそ「人として」大切な部分なんだろうし…。

  • 2004年11月に発行された本のため,スマホやSNSへの言及はない。
    ネットやケータイに依存する心や,子どもが陥りやすいトラブルなどの原因を,子どもへの取材を含め,メディアや大衆心理を分析しながら解き明かそうとしているのが興味深い。

    最後には,子どもたちを護る提言がされており,大変参考になった。

  • ネット依存とは何か。
    それに振り回される少年少女たち。
    そこへ問題を投げかける著者。

  • 子供達が犯罪に関わってしまうしまうこと。その原因がインターネットや携帯電話がいけない、という意見は違うのではないか?情報の利用の仕方をもう少し上手になるためには、どうすればよいのか?考えてみよう。メディアリテラシーは、子供にとっても重要、それは大人(親)が十分に関わるべきである。ネットに居場所を求める。バーチャル=逃避。バーチャル(アイデアルかもしれない)⇒リアル⇒バーチャル(ミラーではない)
    存在を実感、実証できない中に存在を求める。ネット上でのジェンダー?シンボルの代替である。メールでのコミュニケーションとネット中毒。フィルタリングすることに欲求が満たされなくなる。デジタルなのは機会だけ、使っている人間はアナログ。

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著者プロフィール

たくましいリベラルとして、右傾化する政治状況から現代社会の病理まで、メスをふるう行動派知識人。1960年生まれ。精神科医。立教大学現代心理学部教授。『若者の法則』『ぷちナショナリズム症候群 若者たちのニッポン主義』『生きてるだけでいいんです。』『弱者はもう救われないのか』『「悩み」の正体』『リベラルじゃダメですか?』ほか、著書多数。

「2017年 『憲法の裏側 明日の日本は……』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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