あなたの話は、なぜまわりくどいか (中公新書ラクレ 221)

著者 :
  • 中央公論新社
2.76
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本棚登録 : 94
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121502216

作品紹介・あらすじ

「うまく話せない」と感じている人、それは"言葉がたりない"か"まわりくどい"かによるのです-。気鋭の心理学者が、パーソナリティー分類の視点から解き明かす、会話改善の妙技。

感想・レビュー・書評

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  • 2017 2 5

  • 1.7。タイトル通りな本。何故?の理由が書いてあるだけでその先、どうすればいいか、に関しては体裁を繕うかのようなオマケ程度な為、ハウツー本としては片手落ちな感じだし、かといって読み物とすれば面白味に欠ける。どんな読者を対象にした本なのだろう?

  • 話がまわりくどい現象を、「強迫性性格」という観点から説明していく、非常に読みやすい本。強迫性性格とは、主張の完璧性や論理性を求めるあまり、枝葉の話をどんどん膨らませていってしまったり、完璧に話そうとするあまり独善的に一人よがりにだらだら話をしたりしてしまう現象。自己愛が強い人も多く、自分の話ばかりしてしまうこともあるそう。福田元首相の実際の発言録をもとに、笑えてくる解説をしてくれている。とどのつまり、回りくどいということは、「何を相手に伝えたいのか」「相手がどういう状況にいあるのか、何を知りたいと思っているのか」に対する整理のなさからうまれてくるように感じた。

  • 表題通りの話と思ったらわりと、おおまちがい。この著者のいつもの、パーソナリティ障害の類型論にのっとって、人の行動問題を分析する手法。そして、あいもかわらず読み物として非常に面白い。その意味でぜひお勧め本たけど、人に話が通じず悩んでる人の大半には別に役に立たない気がしてならない。

  • 話を分かりやすくするには?

    →相手に完璧に伝えようとしすぎることで、分かりにくくなっている
    完全主義により優柔不断にもなる
    よって完全主義ではなくバランスが大事

  • 「強迫性パーソナリティにより、話がまわりくどくなってしまう」ということを解説している本。
    何事も「バランス感覚が大事」ってことでしょうか。

  • 著者は心理学者で、話がまわりくどくなってしまうのはパーソナリティーが原因であるという持論の下に議論をすすめています。

    話がまわりくどいのは、完璧に話そうと強く意識してしまうからであって、さらに「わかりやすさ」を加えた完璧を追求すると、ただでさえ完璧主義であるのにそのうえを目指すことによってややこしくなり話が破綻すると述べられています。

    その解決策としていくつかのことが提示されていましたが、それは話しのテクニックというよりも気持ちの持ち方についてであったところが、心理学者の先生が書いた本らしいと人ごとのように感じながら読んでいました。

    ハウツー本でなく心理学的要素も織り交ぜながら、まわりくどさについて説明していたので興味が持てたし、心理学的側面についての知的興味も呼び起こされた感じがします。

    自分もよく話がまわりくどいと言われるので、完璧を目指すあまり、さらに話がわかりにくくならないように気をつけなければなりませんね。

  • パーソナリティについての有名なテストであるDSMIVに基づいた分類を用いて、まわりくどい話をする人の特徴について述べ、その特徴を持っている有名人について例示しながら論を進める。
    主な対象は、言葉足らずで即興的な「演技性パーソナリティ」と言葉が多すぎてよく分からなくなる「強迫性パーソナリティ」である。

    まわりくどい話し方についてまわりくどく述べているのが特徴的な本。DSMIVの質問ともう少し絡めて論を進めれば説得力もあろうものを、適当なこじつけに思えてしまう。状況がそのような話し方を要請するといった現象についての言及は皆無であり、商業主義に飲まれた感が否めない。

  • ・言い漏らしに気をつけるあまり話が分かりにくくなっていないか?
    ⇒捨てる情報、順序に注意(それは相手の視点で)
    ・余裕を持って、自分のスタイルとつきあう

  • まわりくどさを、10タイプに分けて、解説する着眼点は面白いと思った。
    だた、著者の独断が入りすぎており、共感が得にくかった。
    例題の引用の仕方も、ちょっと理解し難いところが多い。

    自分自身の参考よりは、人の話し方を冷静に判断できる材料になった。
    まあ、いいとこ取りして、自分のものにしよう。
    自分自身に強迫観念があるかも。

    2006.10.22

    メルカリ売却

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著者プロフィール

1958年東京生まれ。京都大学文学部心理学科卒業。精神病院の相談室長などを経て、現在、西武文理大学講師、桜美林大学アカデミー講師。臨床心理士。テレビ・新聞などでのコメントの機会も多い。著書『依存性パーソナリティ障害入門』(日本評論社、2004年)、『平気で他人の心を踏みにじる人々-反社会性人格障害とは何か』(春秋社、2006年)、『困った上司、はた迷惑な部下』(PHP新書、2007年)、『パーソナリティ障害』(講談社選書メチエ、2008年)など多数。

「2008年 『無差別殺人と妄想性パーソナリティ障害』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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