取調べの「全面可視化」をめざして 改訂版: リクルート事件元被告・弁護団の提言 (中公新書ラクレ 368)
- 中央公論新社 (2010年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121503688
作品紹介・あらすじ
裁判員制度が導入され、検察のあり方がかつてない批判にさらされている現代、リクルート事件をふまえ、司法制度の問題点を指摘。『リクルート事件・江副浩正の真実』と対をなす作品。
感想・レビュー・書評
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仕事用として読む。裁判員制度の話などが中心で、可視化の話は少ない。標題と内容の差は、訂正して欲しい。
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『リクルート事件 江副博正の真実』とあわせて読んだほうがいいと思います。これは事件を担当した弁護士たちと、江副浩正氏本人による手記を集めたものの改訂版になります。あの事件はまだ終わっていないです。
私の個人的な見解ですが、この本は『リクルート事件・江副浩正の真実』とあわせてお読みいただいたほうがより深い理解があられるのではないか、そう心から思っています。この事件は僕が確かまだ幼いころに起こった事件で、事件の全貌は後で大学時代にさまざまな文献をあさることによって知ることになったのですが、当時の映像を見る限りでは
「なんかすげーことがおこってんなー」
ぐらいにしか感じませんでした。
ここに記されている手記は『リクルート事件』の中心人物となった江副浩正氏を筆頭として、彼を弁護した石田省三郎氏をはじめとする弁護士たちが裁判員制度や刑事裁判制度のあり方に言及しているものです。僕は幸か不幸かわかりませんが、逮捕、拘留はおろか、裁判すらまだ経験してはいません。
しかし、これから誰にでもこういうことに関わるかもしれない、という時代だけに彼らの投じた一石は、非常に重いものだということを改めてうかがい知ることができる、そういう内容の本で、ございました。 -
裁判員裁判制度について、著者それぞれが自分の立場から意見を述べるというスタイルで編集されており、賛否が混在しているところがおもしろい。
従来型の裁判が抱える問題が炙り出されており、非常に参考になる。