サッカー名将・名選手に学ぶ48の法則 (中公新書ラクレ)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121504753

作品紹介・あらすじ

試合を決める良いプレーとは何か、バルサはなぜ強いのか、なぜ他のクラブが真似してもうまくいかないのか、ドイツブンデスリーガ繁栄の理由は…選手のプレー、監督の釆配からクラブ経営、スタジアムの作り方にいたるまでを詳細に分析し、何が勝者と敗者を分かつのかを考える。

感想・レビュー・書評

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  • サッカー観戦の視野を広げてくれる一冊です。

  • 「サッカー名将・名選手に学ぶ48の法則」
    バルサはなぜ強いのか。ドイツブンデスリーガ繁栄の理由は何か。


    サッカーを観る眼。それは誰もが語れるような結果次第のサッカー論であってはならない。たとえチームが破れたとしてもプレーの良さを語り、勝ったとしても悪ければ悪いと断じられる揺るぎない視点である。


    この眼を養う為に、勝負全般のディテールに拘る。選手は高い技術精度を持っているか。空間意識を持って、時間を上手く使っているか。11人は連動しているか、等粒度をどんどん小さくして勝負を見ていく。


    そうする事で勝ち負けの差を作る要因が鮮明に見えてくる。一旦最小粒度まで勝ち負けを落とし込む事が出来なければ、チームが破れたとしてもプレーの良さを語り、勝ったとしても悪ければ悪いと断じる事は出来ないだろうと思う。


    たとえ監督じゃなくてもサッカーを語るプロならば、少なくともこの作業にトライすべきだと思う。サッカーを分かろうとせず、結果論を語り、書く事でお金を貰うのは間違っている。そして語り、書く中身は大抵論理破綻している。結果論なのに破綻しているのだから不思議だ。


    彼らに構うくらいなら、サッカーを観る眼を持っている人、持とうとトライしている人の記事や本、インタビュー、解説にもっと立会いたい。


    本書は、勝者になる為の法則を組織、リーダー、現場、局面の法則を通じて分析している。例えば、現場の法則の1つとして、メンタルマネジメントの成功例を挙げている。


    シャビ・プリストと言う選手がいる(チョイスがさすが)。彼は精神的に落ち着いた事でMAGO/魔法使いの称号をつけられるまでになったレアルソシエダのプレーメイカーだ。技術、体力と戦術は成功する為に必要な要素だが、それらの根源になるのは、心であると言う事を教えてくれる活躍例である。


    サッカーは、ディテールを見れば見るほど面白くなると思う。それは、プレーだけでなくスタジアムやクラブ運営にも同じ事だ。


    例えば、ドイツの経営は、真似しないとダメだと思わされる要素がたくさんある。吸収、応用出来る所は絶対あると思うから、もっとドイツにアクションしないととか思ってしまう。

  • 何が勝者と敗者を分かつのか。気鋭のサッカーライターが、「サッカーを観る眼」を鍛え、試合をさらに深く楽しむための48の視点を提示します。OPAC → http://p.tl/2mwY

  • これ、何気に名著かも。サッカー界での役割と、実際の社会での役割の比較がすごく面白く書かれている。

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著者プロフィール

1972年、横浜生まれ。大学卒業後にスペインのバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使してEURO、冬季五輪、GPファイナル、W杯を現地取材後、06年から日本に拠点を移す。アスリートと心を通わすインタビューに定評がある。人物ルポ中心に著書は20冊以上。『導かれし者』『ロスタイムに奇跡を』(角川文庫)『アンチ・ドロップアウト』シリーズ三部作(集英社)『エル・クラシコ』(河出書房)『おれは最後に笑う』(東邦出版)など。小説は『ラストシュート』(角川文庫)に続き、本作が二作目となる。

「2020年 『氷上のフェニックス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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