小さくても勝てる - 「砂丘の国」のポジティブ戦略 (中公新書ラクレ)
- 中央公論新社 (2016年9月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121505637
感想・レビュー・書評
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鳥取県住みたくなりました。
小さい頃からなにかと旅行行ったり縁がある県のひとつです。
平井知事のリーダーシップが凄まじい。小さいことも変革を起こしやすいという点では有利なんだろうけど、本質はこの平井知事の周囲を巻き込むちから、熱意、ちょっとしたユーモア(ダジャレ)がこれまでの成果をあげているんだろうと思った。
まさに徹底的な現場主義の人である。
三つの福の話も印象的だった。
惜福:福を使い尽くさない
分福:独り占めせず他人と分かち合う
植福:将来のために福を植える
また鳥取に鳥っぷ(trip)するぞ〜
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子育て支援、企業誘致
財政のスリム化(お役所仕事の削減、資料の電子化)
筆者は官僚時代に経験した非効率な諸制度を見直し、鳥取県職員が働きやすい環境を作った。
結局は、トップが変わらないとルールは変わらない -
・国が変わらないのなら、地方で変えてみせる。国民が望んでいる方向に向かうものなら、たとえそれが条令であれ、国をも変える力を持つ。ジャマイカは人口300万人もいない小さな島国。しかし陸上競技では世界のトップになれた。確かに鳥取県は人口最小県であり、何につけても力不足になりがちな宿命にあるかもしれないが、だからこそ挑戦者にならなければならない。"It always seems impossible until it's done” 達成するまで、それは不可能に見える by ネルソン・マンデラ → 今は不可能に見えるだけだと信じればよい。日本人は大きければ安心という感覚に支配されすぎてはいないか。企業でも、自治体でも、体や組織や島の大きさが、小さいからといって諦めることはやめよう。小さいからこそ現場を知るチャンスは多く、生きた知識を得られているはず。知恵を出せばよい。小さくても勝てる道は必ずある。
・3つの福
1)惜福→福を使い尽くさない惜福の工夫があ者に、幸福がめぐってくる。
2)分福→自己の得た福を独り占めせず他人に分かち与える。
3)植福→将来に向けて種子を撒き、苗木を植え、成木を得て多くの実を得るように、福の源となることをすること。自分自身と社会のために福を植え、自分にも社会にも福が将来もたらされる。
・本当に強いのは、力が強い者ではなくて、変化に対応できる力がある者。その素質を備えた者だけが生き残っていくのだ byダーウィン「進化論」 動植物でも、小さいけれども、生き残ってきた生命はたくさんある。それは変化に対応する力があったからである。そこを目指せば活路は生まれる。
・絶望のあるところに希望を、悲しみのあるところに喜びを、闇のあるところに光を、もたらすことができますように。
・スモールイズパワフル。小さいからこそ、パワーを発揮できることはたくさんある。それを味方にして改革を図ろう。小さいことのコンプレックスを抱え込んだままでは、自らの地域の強みが見えず、未来を創る力を失ってしまう。それこそ地域創生のコツ。カネがないなら頭を使え。 -
総務官僚から鳥取県知事になった著者の考え方について。
予算編成で政策的予算は市長の一発査定。
答弁原稿は作らずその場で答える。 -
がんばれ!
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ご存知ダジャレ王?の鳥取県知事平井伸治さんが満を持して書かれた一冊。
期待を裏切らず、随所にダジャレ満載ですが、もちろん面白おかしいだけの本であるはずはなく。
東大卒のエリートキャリア官僚の経歴を引き合いに出すまでもないことですが、数多くの難題や全国初の取り組みを進めるに際して保守的で硬直的な組織をどのように動かしたかと言った点も随所に書かれています。
こういった硬軟の絶妙なバランスを楽しんでいるうちに、移動中に一気に読ませていただきました。
直接本書の内容とは関係ないのですが、地元の大手の書店でこの本を見かけたときに、通り一辺倒な新書コーナーの新刊としてと、レジ前の一等地には置いてあったのですが、なぜかこの書店の特徴ともいえる地元書籍のコーナーには置いていないという、「おぃおぃ、そりゃないだろうよ」ってな扱いだったのが残念でした。(店員さんに行っても暖簾に腕押しなので、言わないけどね)
付箋は20枚付きました。 -
鳥取県の様々な挑戦を述べた本。平井知事の行動力に感銘を受けた。
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小さい県の改革がニッポンを変える。コンパクトな県だからこそ発揮できる地域再生とは何か? 地域のポテンシャルを引き出し、産業の活性化、観光の振興を目指す。漫画、アニメとのジョイントでクールジャパンを展開。企業誘致や移住も率先して推進する新しい地域再生の試みを具体的な案件から探る一冊。