老いを愛づる 生命誌からのメッセージ (中公新書ラクレ 759)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121507594

作品紹介・あらすじ

白髪を染めるのをやめてみた。庭の掃除もキリがないからほどほどに。大谷翔平君や藤井聡太君、海の向こうのグレタさんのような孫世代に喝采を送る――年をとるのも悪くない。人間も「生きもの」だから、自然の摂理に素直になろう。


ただ気掛かりなのは、環境、感染症、戦争、競争社会等々。そこで、老い方上手な先達(フーテンの寅さんから、アフガニスタンで井戸を掘った中村哲医師まで)に、次世代への「いのちのバトン」のつなぎ方を学ぶ。


レジェンド科学者が軽妙に綴る、生命誌38億年の人生哲学。

感想・レビュー・書評

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  • 今に向けての「生命誌からのメッセージ」 | JT生命誌研究館
    https://www.brh.co.jp/salon/blog/article/detail/425

    「唯一無二」生きているとは何か 1月 書・文/中村桂子 | 家庭画報
    https://www.kateigaho.com/migaku/academy/96921/

    老いを愛づる|ラクレ|中央公論新社
    https://www.chuko.co.jp/laclef/2022/03/150759.html

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      ◆複雑な生のかわいらしさ[評]三砂ちづる(津田塾大教授)
      <書評>『老いを愛(め)づる 生命誌からのメッセージ』中村桂子 著:東京新聞 TO...
      ◆複雑な生のかわいらしさ[評]三砂ちづる(津田塾大教授)
      <書評>『老いを愛(め)づる 生命誌からのメッセージ』中村桂子 著:東京新聞 TOKYO Web
      https://www.tokyo-np.co.jp/article/185553?rct=book
      2022/06/28
  • 白髪を染めていたけれど、染めるのをやめようと思った。
    女性なら悩むのも当然だ。
    染めれば伸びてくる白髪が気になり、マスカラタイプで凌いだり、帽子を被ったり、髪型を変えたり
    色々試しても老けて見える自分のこと姿に納得が行かない。

    著者はそんな自分に潔く染めない選択をさせたのに、美容師が許してくれないとある。

    これは白髪染に限らず、日本人の悪い癖◯◯らしくとの考えを押し付ける癖の代表だ。
    子供だからとか若者だから、色々決めつけてしまう。

    一節を取り上げて感想を記したけれど、老いていくからこそ言える未来への想いや
    老いていく自分との折り合いの付け方
    著者の穏やかな語り口調が優しく説いてくれた。

  • 老いを、愛づる。

    そう私も自然に任せて、今を楽しむ生活を望んでいるのに。

    夫が前立腺癌の手術をして、何が原因?と聞いたら、加齢です
    と。
    手術が終わり、しばらくしたら歩けないほどの痛みが、
    鼠径ヘルニアですと、原因は加齢ですと。

    手術はしたけど数字が悪いから
    ホルモン注射と放射線治療になりますと。

    ウーン。敵は加齢か。

    老いが敵か?

    どう戦うか?

    いやいや、どう生き抜くかが問題。

    メメント・モリ。

    と、千々に乱れる思いを手懐けながら読了。




  • #老いを愛づる
    #中村桂子
    #中央公論新社
    #読了

    年々体力の低下を感じるようになったので、「歳を重ねるのも悪くないな」という気持ちになりたくて読んだ。「孫の世代が幸せに暮らせる社会を」年を重ねないとこういう気持ちにはなれない。おごりたかぶらず、足るを知るという生活をしたい。

  • 国語の教科書で中村桂子さんの文章を読んだときの感動が忘れられません。

    中村さんと同じ年の父が入院して気落ちしている母に贈ろうと、まず自分で読みました。

    母のためでしたが、今、人生何度目かの選択に悩んでいる私にとっても、中村さん自身40歳で悩み始め、53歳で気づき、生命誌研究館ができたのは57歳のとき、と知って、励みになりました。

    いつも父のことを思い、家族中心で過ごしてきた母。本を読んでいるところを見たことはほぼありませんが、これを読んで少しは前向きな気持ちになってもらいたいと思います。

  • ふむ

  • 「老いを愛づる」中村桂子著
    生命誌という人間は生き物のひとつという考え方から、地球温暖化、二酸化炭素削減、などを論じ、優しい言葉で寅さんや北の国からの板野五郎をひきあいに、今の社会に警鐘をならしてます。

  •  中村桂子さん、昭和11年1月1日生まれ(これは、すごい)「老いを愛づる」、2022.3発行。生命誌の研究をされ、人間を生きものとして見る方だと。期待しました。でも、内容はもっともではありますが、ありきたりと言いますか面白くなかったです。失礼しました。大谷翔平君、藤井聡太君という呼称も大先輩とはいえ、気に入りませんw。私のこの本の要約は、老いとは関係なく次の内容です。自然界にゴミはない。自然界は循環でできている。人間は生きものであり、自然の一部。

  • 「庭づくり、読書、ピアノなど、何か夢中になることがある。それが大事。コロナ禍で三食規則正しい食生活になった。以前より健康的になった。人間を含めて生きものは炭素化合物でできている。その炭素化合物は植物が光合成でつくってくれるもの。私たちはそれを利用して生きている。森を破壊せず、緑を大切にする。スーパーマーケットに車で買い物に行くのをなるべく減らし、できるだけ自分の脚を使う。自分が自然の中の生きものであるという感覚を忘れない暮らしをする。そして、子供や孫の世代が幸せに暮らせる社会をイメージする。」

    若いうちは都会で暮らすのもありだけど、老後は郊外の家庭菜園のある家なんかでスローライフがいいな〜

  • 「老い方」の指南書。やさしい文体は、著者の人柄がうかがえる。でも、著者の考えや生き方に共感はするが、世代間ギャップを感じて少々消化不良。
    またまだ、著者のような境地には遠いからなのかも。

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著者プロフィール

1936年東京生まれ。JT生命誌研究館名誉館長。理学博士。東京大学大学院生物化学科修了。ゲノムを基本に生きものの歴史と関係を読み解く「生命誌」を提唱。JT生命誌研究館を開設し、2002年より同館館長。『生命誌の扉をひらく』『自己創出する生命』(毎日出版文化賞)、『ゲノムが語る生命』ほか著書多数。

「2022年 『科学はこのままでいいのかな』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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