老いを愛づる 生命誌からのメッセージ (中公新書ラクレ 759)
- 中央公論新社 (2022年3月9日発売)
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感想 : 19件
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784121507594
作品紹介・あらすじ
白髪を染めるのをやめてみた。庭の掃除もキリがないからほどほどに。大谷翔平君や藤井聡太君、海の向こうのグレタさんのような孫世代に喝采を送る――年をとるのも悪くない。人間も「生きもの」だから、自然の摂理に素直になろう。
ただ気掛かりなのは、環境、感染症、戦争、競争社会等々。そこで、老い方上手な先達(フーテンの寅さんから、アフガニスタンで井戸を掘った中村哲医師まで)に、次世代への「いのちのバトン」のつなぎ方を学ぶ。
レジェンド科学者が軽妙に綴る、生命誌38億年の人生哲学。
感想・レビュー・書評
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白髪を染めていたけれど、染めるのをやめようと思った。
女性なら悩むのも当然だ。
染めれば伸びてくる白髪が気になり、マスカラタイプで凌いだり、帽子を被ったり、髪型を変えたり
色々試しても老けて見える自分のこと姿に納得が行かない。
著者はそんな自分に潔く染めない選択をさせたのに、美容師が許してくれないとある。
これは白髪染に限らず、日本人の悪い癖◯◯らしくとの考えを押し付ける癖の代表だ。
子供だからとか若者だから、色々決めつけてしまう。
一節を取り上げて感想を記したけれど、老いていくからこそ言える未来への想いや
老いていく自分との折り合いの付け方
著者の穏やかな語り口調が優しく説いてくれた。 -
老いを、愛づる。
そう私も自然に任せて、今を楽しむ生活を望んでいるのに。
夫が前立腺癌の手術をして、何が原因?と聞いたら、加齢です
と。
手術が終わり、しばらくしたら歩けないほどの痛みが、
鼠径ヘルニアですと、原因は加齢ですと。
手術はしたけど数字が悪いから
ホルモン注射と放射線治療になりますと。
ウーン。敵は加齢か。
老いが敵か?
どう戦うか?
いやいや、どう生き抜くかが問題。
メメント・モリ。
と、千々に乱れる思いを手懐けながら読了。
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年々体力の低下を感じるようになったので、「歳を重ねるのも悪くないな」という気持ちになりたくて読んだ。「孫の世代が幸せに暮らせる社会を」年を重ねないとこういう気持ちにはなれない。おごりたかぶらず、足るを知るという生活をしたい。 -
国語の教科書で中村桂子さんの文章を読んだときの感動が忘れられません。
中村さんと同じ年の父が入院して気落ちしている母に贈ろうと、まず自分で読みました。
母のためでしたが、今、人生何度目かの選択に悩んでいる私にとっても、中村さん自身40歳で悩み始め、53歳で気づき、生命誌研究館ができたのは57歳のとき、と知って、励みになりました。
いつも父のことを思い、家族中心で過ごしてきた母。本を読んでいるところを見たことはほぼありませんが、これを読んで少しは前向きな気持ちになってもらいたいと思います。
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老いを愛づるヒント
- 年齢を重ねることの価値: 年齢を重ねることで得られる経験や知恵を大切にし、どの年齢にもその年齢に合った楽しさがあると強調している。
- 「愛づる」という考え方: 平安時代の姫君の言葉を引用し、物事の本質を見つめることの重要性を説いている。
戦争と社会の変化
- 戦争の影響: 太平洋戦争の敗戦が個々人の生き方に与えた影響を回顧し、戦争がもたらす心の傷とその後の社会の貧しさについて考察している。
- 社会の変化への適応: 物の豊かさが必ずしも幸福をもたらすわけではないという認識に至る過程を描写している。
生きることの哲学
- 生きることの意味: 著者は生きることに対する哲学的な考察を行い、若い人たちに対して「生まれてきてよかった」と思える瞬間を持つことの重要性を伝えている。
- 日常の中の小さな幸せ: 日常生活の中での小さな幸せを見つけることが生きる楽しさを引き出すと述べている。
生きものの研究と社会的責任
- 生きものとの共生: 人間は自然の一部であり、他の生きものとの共生を大切にしていく姿勢が求められている。
- 未来への責任: 次世代に良い社会を引き継ぐために、今の生き方を見直す必要があると強調している。
科学と文化の融合
- 科学の限界と新しい知の必要性: 科学が人間の生活や自然との関係を理解する上で重要であるが、単に物質的な進歩だけでは不十分であると警鐘を鳴らしている。
- 日本の文化と自然: 日本の自然と文化が新しい科学の発展に寄与する可能性について考察している。
おわりに
- 未来への希望: 著者は、年齢を重ねながらも、未来に対する希望を持ち続け、日常生活を大切にすることの重要性を再確認している。
- 社会とのつながり: 人間としての生き方を見つめ直し、社会との関係を考えながら日々を過ごすことが求められている。 -
「老いを愛づる」中村桂子著
生命誌という人間は生き物のひとつという考え方から、地球温暖化、二酸化炭素削減、などを論じ、優しい言葉で寅さんや北の国からの板野五郎をひきあいに、今の社会に警鐘をならしてます。 -
「庭づくり、読書、ピアノなど、何か夢中になることがある。それが大事。コロナ禍で三食規則正しい食生活になった。以前より健康的になった。人間を含めて生きものは炭素化合物でできている。その炭素化合物は植物が光合成でつくってくれるもの。私たちはそれを利用して生きている。森を破壊せず、緑を大切にする。スーパーマーケットに車で買い物に行くのをなるべく減らし、できるだけ自分の脚を使う。自分が自然の中の生きものであるという感覚を忘れない暮らしをする。そして、子供や孫の世代が幸せに暮らせる社会をイメージする。」
若いうちは都会で暮らすのもありだけど、老後は郊外の家庭菜園のある家なんかでスローライフがいいな〜 -
「老い方」の指南書。やさしい文体は、著者の人柄がうかがえる。でも、著者の考えや生き方に共感はするが、世代間ギャップを感じて少々消化不良。
またまだ、著者のような境地には遠いからなのかも。 -
P78
子どもたちに対する責任
藤井聡太棋士、大谷翔平選手
年取っても、一流の人は若い人に注目している
藤井くんは将棋で勝っても相手に対する敬意を忘れない
p114
コロナなどでウイルス撲滅とか自然の征服とかいいがちだけど、自然は私たちを含むものであり、戦う相手ではない
→共存、 -
人間は生き物の一部という考えが基本になっている。
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東2法経図・6F開架:B1/5A/759/K
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生命誌研究のレジェンドが軽妙に綴る、晩年のための人生哲学。寅さんや中村哲医師らの名言に学ぶ「命のバトン」のつなぎ方
著者プロフィール
中村桂子の作品

<書評>『老いを愛(め)づる 生命誌からのメッセージ』中村桂子 著:東京新聞 TO...
<書評>『老いを愛(め)づる 生命誌からのメッセージ』中村桂子 著:東京新聞 TOKYO Web
https://www.tokyo-np.co.jp/article/185553?rct=book