校長の力 学校が変わらない理由、変わる秘訣 (中公新書ラクレ 812)

  • 中央公論新社 (2024年2月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784121508126

作品紹介・あらすじ

「壇上のエラい人」は日頃、どんな仕事をしているのか? どういうステップを踏んで管理職になるのか? 実績を上げる校長は、どこが凄いのか? PTA、教育委員会、議会との関係は?――現職校長が知っているようで実は知らない実態を明らかに。著者は『学校の「当たり前」をやめた。』で反響を呼んだ麹町中学校・前校長。現在、校長を務める横浜創英中学・高校の改革も適宜紹介。その気になれば、校長はここまでできる! 全教員必携の経営論・人材育成論にして、保護者向け永久保存版テキスト。

まえがき――実は大きい!「校長の力」

1章 生徒と教師が自律するマネジメント

2章 つねに最上位目標に立ち返る

3章 校長になるプロセス、なってからの権限は?

4章 教育委員会、議会の知識はなぜ役立つのか?

5章 保護者やPTAとどう付き合うか?

6章 言葉の力――いかに価値観を揺るがすか

7章 民主主義の学校―対立を恐れない心をどう作るか?

あとがきに代えて――横浜創英が進める「学びの大転換」

感想・レビュー・書評

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  • とある管理職(候補含む)や指導主事に向けた研修会で講師として招かれていたときに初めて存在を知り話を聴いた(というか聴かされた)。
    本書でも書かれているとおり、著者の実力は間違いなくトップレベル。「最上位の目標として、誰一人置き去りにしない」という教育理念も素晴らしい。
    でも、この人をいわゆるウチの教育行政の中核を担う研修会で呼んだとて、ウチの市の教育内容がドラスティックな変貌を遂げるどころか、変わらずそのまんまである。つまり、ウチの市では影響力は皆無であったと言っても過言ではないと思う。
    そういう感想と同じ感想が、この1冊を読んでいて率直に感じたことである。
    教育現場に「スーパー・ティーチャー」はいらないと言っている本人がスーパー・ティーチャーなのだから、致し方ないかと(笑)
    批判的なレビューだが、この本で書かれている理念は本当に素晴らしいということは、念を押しておきたい。知らんけど。

  • ■校長として一番大事なことを促す。それは原点に立ち戻るということ。
     最上位の目標とは何だったのか。それをみんなで確認する。
    ■校長は感情に訴えかけるな。
     組織を成長させるためには「感情に呼びかけてはいけない」。
     組織が成長していくためには、参加者一人一人が当事者となってトライアンドエラーを繰り返すことが必要になる。逆に失敗させることこそが大切。小さい失敗ができる組織こそ、大きな失敗を起こさない。
     大きなリスクにならない失敗は、体験を通して課題を理解し、解決力を伸ばすチャンスになる。トップがいつも答えを示してしまうようでは、人材も組織も育たない。
    ■国をあげて労働生産性を向上させる取組を行っているが、なかなか改善が進まない最大の理由が、日本の学校の宿題の多さにある。つまり、一向に労働生産性を上げることができない大人の姿は、すでに小学校時代にできあがってしまっている。

  • 工藤先生の思考は、従来の教師のものとは異なるため賛否あるようですが、個人的には概ね賛成です。ちなみに現職公立中学校教諭です。昨年、たまたま機会があり、チーム担任制を経験しました。本書に書かれているように、担任の責任の分散や教員同士の連携強化など、肯定的な効果を実感しました。(もちろん課題もありたしたが…)また、工藤先生の「生徒一人が主体性をもち、自律することができる」や「一人の生徒もこぼさない、100%の合意を目指す」という考えに強く共感しています。もちろん実現には、並大抵の苦労では不可能だと思いますが。自分がもし校長となったら、最上位目標を常に心に刻み、生徒と保護者にとって最良となる選択をしていきたいと思います。あと、教育委員会の少し知ることができ、勉強になりました。

  • 組織を変えたい、よくしたい。やはり組織はトップで変わる。そういうトップが来てくれないかと願う。そんなトップが来ないとがっかりする。なら、自分がトップになればいい。またやる気の出る一冊に出会えた。未来は自分でつくるものだ。

  • 【本学OPACへのリンク☟】
    https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/713659

  • 私の母校の先生が書いた本。
    民主主義とは何か、社会とは何か、法とは何か、そういった色んな疑問について深く考えた上で発された言葉が、子どもたちを現実に変えていて、そこがすごいなと思った。
    工藤先生の時代を経験できる今の学生さんはいいな。羨ましい。

    民主主義についてよく考え、考え抜いた上で、対立しながらも止揚(という言い方はしていないが)する概念を探す。そういう訓練が、すごくよくできた人なんだなという感じをもった。自由は押し付けられてしまうと意外と大変とか、色んな示唆に富む内容が書いてある。

    単純に民主主義はなんでも決められて、自由でいいと思いがちなんだけど、決めたことには責任というか、自由を押し付けられたことで色んなことを逆に決めないとならなくなり、自由が単純にいいと思えなくなる。自由服がいいからと自由服の期間を設けると、逆に自由がない方がいいと思ってしまうことも。

    そういう考える機会を与えられて振り返りつつ、自分で考えて決めていく、そういう行動ができる学生を育てているんだなぁというのが、言葉からも、色んなところの学校の評判からも伝わってくる。とても良かった。

  • 東2法経図・6F開架:B1/5A/812/K

  • 工藤勇一さんの考え方が校長先生という立場から非常にわかりやすく書いていたように思いました。管理職になることを敬遠する時代のように思いますが、この本を読むと管理職もいいもんだと思えます。

  • 「学校が変わらない理由、変わる秘訣」というサブタイトルに惹かれて購入。期待を裏切らない本だった。教育現場と企業であっても問題を解決するアプローチには通ずるところがあって、とても勉強になった。
    ①生徒と教師の自律。生徒達を当事者にする。
    ②常に最上位目標に立ち返る。
    ③誰ひとり取りこぼさない。全員がOKな策。
    ④多数決はなるべく使わない。
    ⑤行動こそに価値がある。

    いくつか気になった点を挙げてみたが、変わるべき組織に身を置く立場としては上記①②⑤の3つを実践していきたいと思った。

  • この人のこと知っておかなければ。と思って読んだ。
    校長の役割がざっと分かりやすい。
    ◼️印象に残ったこと
    ・この人の有名な改革は6年あるから出来た。
    自治体によっても任用の方法は違う。
    ・主体性を取り戻すリハビリは後になればなる程時間がかかる
    ・生徒主体の経営

    ◼️感想、気付き
    ・校長の任期が短いことが改革のしづらさの原因
    5年はいると思う。
    ・小学校は日本は基本輪切りな高校と違って、より学級の中でも学力幅が広いから指導が難しい。

  • 学校という社会だけでなく、ビジネス社会のリーダーに役立つ。「言葉の力」の章が良かった。

  • 工藤先生の指導官は生徒指導上大変勉強になる

  • 実際の取り組みを知れる良書。行動力がすごい!

  • サービスを「してあげる」学校が
    良い学校という考え方、どうにかしたいです。
    「心か行動か」「真面目に生きる」のコラムは
    子どもたちに語りたいと思いました。

    工藤氏は、どの本でも
    概ね同じことを言っています。
    それは「一貫している」ともとれるし
    「読むのは一冊で良い」ともとれますね。

  • 人を育てること、その器である学校が大事にべき理念と行動を、実体験をもとに説明している本。
    考え方、行動に対してすごいなと思うのと、これは学校等の教育現場だけではなく、仕事でもものすごく大事なことだなと思った。
    仕事ではリーダーとしてあるべき理念と行動規範になるものだと思い、この本にすごい刺激を受けました。
    今まで読んできたなかでとても衝撃を受け、人にオススメしたい本でした。
    星5つを超えて7つくらい。

  • 2024/05/04
    何かと先進的な取り組みをしている横浜創英中学・高校の校長である工藤勇一さんの本。
    元々は麹町中での色々な革新的な取り組みから話題になってずっとこの人の本を読んでいたこともあってまた新しい本が出たとのことで読んでみました。
    新しいことを始めた、というよりもこれまでの教育のあり方を根本から見直して「どうすることが本当に子どもたちのためになるのか」という原点に立ち返ったとき、学校として「存続させるもの」「変えた方がいいもの」「やめた方がいいもの」に分かれると思うのですが、そのうち、「変えた方がいいもの」を大胆に変えて、今まで常識、当たり前と思われてきたことに真っ向から向き合って取り組んでいることが周りからはとても印象的に写るのではないかと思います。
    ただ時代が変わったから変える、のではなく、どうして変えるのか、本当に今やっていることに意味はあるのかということを改めて根本から考え直すモチベーションをこの本から得たような気がします。

  • 新米校長として、校長の役割を自分の中で固めるために読んだ本。総監督でありマネージャーであり、演出家であるという自分の感覚を後押しする内容だった。変革前提ではなく、何を目指すかの上位理解か必要ということに得心。

  • 金髪も個性。やりたいことをやれる人が強い。

  • 「壇上のエラい人」は何をする人? その気になれば校長はここまでできる! 有名校長が知られざる実態を明かす永久保存版テキスト。

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著者プロフィール

横浜創英中学・高等学校長。1960年山形県鶴岡市生まれ。東京理科大学理学部応用数学科卒。山形県公立中学校教員、東京都公立中学校教員、東京都教育委員会、目黒区教育委員会、新宿区教育委員会教育指導課長などを経て、2014年から千代田区立麹町中学校長。教育再生実行会議委員、内閣府 規制改革推進会議専門委員、経済産業省 産業構造審議会臨時委員など、公職を歴任。2020年3月まで千代田区立麹町中学校で校長を務め、宿題廃止・定期テスト廃止・固定担任制廃止などの教育改革を実行。一連の改革には文部科学省が視察に訪れ、新聞各社・NHK・民放各局などがこぞって取り上げるなど話題となる。初の著書『学校の「当たり前」をやめた。生徒も教師も変わる!公立名門中学校長の改革』(時事通信社)は10万部を超えるベストセラーに。著書に『麹町中学校の型破り校長 非常識な教え』、『最新の脳研究でわかった! 自律する子の育て方』(以上SBクリエイティブ)、『学校ってなんだ! 日本の教育はなぜ息苦しいのか』 (鴻上尚史氏との共著/講談社現代新書)など。

「2022年 『子どもたちに民主主義を教えよう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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