2030―2040年 日本の土地と住宅 (中公新書ラクレ 828)

  • 中央公論新社 (2024年12月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784121508287

作品紹介・あらすじ

★★タワマンの高騰に惑わされるな!
あと5年で、首都圏の不動産は、大きく動き出す!

これから住宅流通量が増える駅近エリアを大胆予測
【2030年・2040年 中古マンションと戸建
流通増加エリア・ランキング表付】


東京23区の新築マンションの平均価格が1億を超えた。なぜ都市部の住宅は高騰しているのか。もう富裕層しか手が出せないのか。そんな現役世代の不安を払拭したいと、都市工学者は立ち上がった。再開発とタワマンの「罪」を炙り出し、2030年、2040年に中古マンションと中古戸建が流通する駅前の土地はどこなのかをデータに基づき徹底分析。エリア別ランキング表を作成した。現役世代にエールを送り、これまでの都市政策を一喝する。


第1章 この10年の地価高騰を読み解く
第2章 今、なぜ、家が手に入りにくいのか?
第3章 高コスト化する再開発
第4章 中古マンション編:住宅の流通量が増加する駅
第5章 中古戸建編:住宅の流通量が増加する駅

感想・レビュー・書評

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  • 最近、「どこに住むか?」問題が家族で浮上しているので、読んでみました。

    なるほど。
    巷で言われている事は、データでも証明されているのですね。数字で証明されると、説得力があります。

    こちらの書籍を読んで、しばらくは現状維持、という結論になりました。
    かなり狭いのですが、我慢できるまでは今の場所に住み続けようと・・・。

    あと数年もすれば、住宅状況が変わってきそうですので、焦って今動かない方が良さそうです。

    それにしても、私の住みたい場所(複数ある)があと数年もすると、流通見込み物件が増加するようなんですよね・・・。
    問題は、それらの物件が「住みたい」住宅であるかどうか。
    この本を読むと分かるのですが、流通見込み物件は築年数がそれなりに経っているものも多く含まれそうなのです。築年数立ってると水回りがどうしてもねぇ。

    住み替えを検討している方には、時期や場所を検討する材料になるかと思います。特に時期に関しては非常に参考になると思います。
    大きな買い物ですからねぇ。
    タイミング間違えると大損しますのでね。
    戦略立てて動きたいですよね。

  • なぜこれほど住宅価格が上がっているのか。それは、「供給」と「需要」のアンマッチ。特に夫婦共働き世帯の増加が「駅近」物件のニーズを高めており、そのニーズに答えるために、地上に高く伸びるタワーマンションの建設を後押ししている。特に外国人にとっては、日本のタワマンは円安で割安、不動産売買に関わる法律や慣習がきちんと整備されているのに加え規制も少ないため買いやすい。しかし都心のタワマンも2040年には相続物件が大量発生していく。都心を中心に住宅のマクロ環境やトレンドを理解するのに役立った。あと、東京都の実感可処分所得が47都道府県中42位というのはなかなか衝撃的だった。

  • 2025年 17冊目
    都市政策、住宅政策に対する問題提起は共感できる部分があり、中古住宅がどのエリアに多く流通されるかは興味深いものがあったが、各個人が2030年、2040年を見据え、どのように住み処を決めていくのが得策なのかは少しわかりにくかった。

  • ●最初の都市開発時に、区分所有化してるので、次回の再開発時の合意形成がさらに難しくなる。
    ●オリンピック村の晴海マンションは、引き渡し前に3,000万上乗せで転売のケース。
    ●高くて手が出ない物件と、古すぎる物件ばかり増加しているから。足りない。
    ●東京では駅から徒歩圏内が最重要。共稼ぎが増え、送り迎えする人が居ない。
    ●被災マンションの合意形成の大変さ。耐震不足マンションをビンテージとして売り出す業界への不信。
    ●東京は住宅購入世帯数は実はまだ増加していた。ピークが2025、つまり今後は下がってくる。
    ●タワーマンション前提でない再開発、三鷹市。
    ●中古マンションの流通量が増えるのが2040年頃。
    ●積立不足マンションが6割⁈

  • 2030-2040年に日本の住宅がどうなっているか。
    ひとつはこの頃に団塊世代が所有する住宅が中古マンション、中古戸建として大量に流通に出てくる。主に首都圏の駅名で流通量が増加する地域が地図付きであげられています。
    自分は首都圏に住む予定はないですが、地域の歴史(明暦の大火、関東大震災)からひもとかれていて読んでいておもしろかったです。
    首都圏で大きな災害となればその歴史が繰り返される可能性がある。
    もうひとつはマンション、特にタワーマンションはいかに売り抜けることが大事か。
    築30年になると2回目の大規模補修のタイミングになるが、資金的にも所有者の合意形成の点でもいまの仕組みのままではかなり難しいだろうと。特に外国人が区分所有している物件。
    開発一辺倒の政策はそろそろ止めるべき、というのが最大の主張ですがそう簡単に転換されるだろうか。
    新幹線が開通して駅前にタワーマンションが建っているみたいなのは人の考え方というか人そのものが世代ごと入れ替わらないと変わらないのでは。
    自分はX-minute cityやモビリティハブのようなキーワードのほうを追っていきたい。
    再開発にはいろいろ補助金が入っていて、そのようにして建てたタワーマンションのかなりの部分が投資用と既に判明しているらしい、うーん。

  • ■感想

    TOPPOINTで読了。

  • 市街地再開発事業としてのタワマン建設に警鐘を鳴らす一冊
    本書に書かれているように区分所有者が多いタワマンは老朽化しても建て替えは困難でしょうし、長期的に見ると建物の高さ制限を厳しくしている地域のほうが活力を維持することができるのではないかと感じました。
    自治体や住民が、目先の税収増や利便性向上だけでなく、将来的なリスクも含めてまちのあり方を考えるためにもオススメの一冊です。
    自分は流し読みしましたが、東京圏でマンションや戸建てを購入しようとしてる方の参考になりそうな情報もありました。

  • 東京近郊の都市政策を批判的に見つつ、2030-40年台のマンションの現状について予想。相続により土地建物が放出されるという予測に関しては頷ける。外国人が投機用に購入する傾向が続けば、人口減少局面でもマンションブームは続くか?それとも、少子化で建設業従事者が減って、新規着工どころではなくなるか。自分の行く末も含めて、考えないといけない。

  • とてもわかりやすい本でした。研究者の筆者が様々な調査に基づいて分析をした結果なので、おそらくこれが将来の予測になると思いました。
    大変ためになりました。

  • 今2025.04現在に都心に新築マンション買うのはリスキーだなと思いました。悲観的かもですが、日本の国力低下に伴い東京の不動産需要が下がる可能性のが高そう。2040くらいが買い時ですかね…

  • 区分所有建物に住んでいる者としては、大規模修繕費用の不足と、それに伴う価値低下は他人事ではないと思って読んでいました。
    また、区分所有建物での合意形成の難しさが今後の都市開発の障害になる可能性もあるようで、多少は管理組合の活動にも興味を持つようにしなければと思った次第。
    タイトルにある将来の住宅事情が気になって取りましたが、実際に読んでみると、都市開発に当たって気を付けなければならない視点を得られる一冊でした。

  • 【344冊目】国勢調査等を基に、2030年と2040年に首都圏で空き家が多く出るエリアをまとめたことで話題になった一冊。

     でも、本書の主眼は、現在の都市政策に疑問を投げかけることであり、紙幅の大半もそちらに割かれています。もちろん、その問題意識の導入は、東京で不動産が高騰し、庶民の手が届かなくなっていることにあることは言うまでもありません。

     近年は価格が高くて「買えない家」ばかりだという論調がたくさんありますが、「買いたくない家」もたくさんあるということは、見事な言語化だな!と思いました。買いたくない家が登場した理由はうろ覚えですが、やはり不動産の高騰も一因。とにかく高くなってしまったので、土地を細かく切り売りし、一軒当たりの販売価格を低く抑える戦略がとられました。結果として、住環境の良くない住宅が売り出されることに…
     本書でも言及がありましたが、理想の人数の子供を持たない理由のひとつする研究があり、不動産の高騰は少子化にもつながっている言えそうです。

     あとは、住宅購入を検討している人なら敏感に反応するワード、「再開発」ですが笑、その功罪にも触れられていました。権利関係が複雑になりすぎるために、再開発後の開発=再々開発が困難になるそうです。これは、既存のマンションが住民たちの合意を得ることが困難になり、必要な修繕ができない状況に陥っていることと似た構造かと思います。

     ということで、散々不安があおられた後に空き家が出やすくなるエリアが紹介される本書笑
     中古マンションは2040年、中古戸建は2030年が多いようです。どのエリアが…というのは本書に譲りますし、すでにYouTubeでも紹介されていますが、とりあえず私は北区西ヶ原に期待しています!笑

  • 住宅市場の展望でも勉強するかと手に取ったら、期待通りの勉強になっただけでなく、都市政策・住宅政策の勉強にもなった。都内の中古住宅市場についてはエリア別に分析されているので、実際に引っ越す時に辞書的に使えそう。

  • ここ最近の住宅高騰の理由や、これからの展望を知りたくて。

    以下、メモ。

    ■現在の住宅高騰の理由
    ・夫婦共働きの一般化により、都心近・駅近の物件に需要が集中。
    ・首都圏はすでに都市化しきっていて余地がなく、高コストの再開発事業(タワマン)の高額物件ばかりになってしまっている。
    ・とはいえ諸外国に比べるとお値打ちだし、外国人が購入するしばりもないので、投資用に買われているのも一因。

    ■現状
    ・地価上昇エリアは、全国では都市再生緊急整備区域。首都圏では都心までの移動時間が1時間以内、駅から徒歩圏内(800m圏内)
    ・「手が出ない住宅(高額)」と「手を出したくない住宅(災害危険エリア、耐震性に課題)」が増加。
    ・マンションは修繕や建替え時の合意形成が大変、区分所有で住民数が桁違いのタワマンは中長期的にヤバい。(著者がこれまでの著書でも散々言っている通り)

    ■近い将来予測
    ・(データ作成の前提)主要4駅に30分圏内、都市計画マスタープラン
    ・これから相続が大量発生するので流通量は増える見込み。2030年代は戸建て、2040年代はマンション。
    ・一方で、すでに顕在化しているが空き家問題が下手すると加速する。要対策。
    ・エリアごとの解説や歴史が興味深い。関東大震災のときに田園調布など郊外住宅地が被害が少なくて人が大移動した、とか。(先祖の昔話と同じ。当時もっといい所に行っておいてくれれば…)

    ■対策(行政だな…)
    ・アフォーダブル住宅政策
    ・過度な共有化・区分所有化の抑制
    ・建物の終末期を考慮した計画を
    ・「都市再生」から「生活圏再生」に。Xminute cityの考え方が面白い。
    →あとがきで著者の師匠が提唱していたこと「小規模で分散した自律生活圏と多重ネットワークを持つ街こそが災害に強い」

  • 災害の多いこの日本、ひいては都心部に、なぜこんなに高層マンションを建てる必要があるのかが理解できない。
    空き家対策も現在有効でないように思える。
    期間を過ぎたら、自治体に所有権を移すように法改正しないと、この問題は解決しない。

  • 東2法経図・6F開架:B1/5A/828/K

  • 【本学OPACへのリンク☟】

    https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/724053

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著者プロフィール

兵庫県生まれ。1996年、大阪大学大学院環境工学専攻修士課程修了後、ゼネコンにて開発計画業務等に従事。その後、東京大学大学院都市工学専攻博士課程に入学、2002年、博士号(工学)取得。東京大学先端科学技術研究センター特任助手、同大学大学院都市工学専攻非常勤講師を経て、2007年より東洋大学理工学部建築学科准教授。2015年より同教授。共著に『白熱講義 これからの日本に都市計画は必要ですか』(学芸出版社)、『都市計画とまちづくりがわかる本』(彰国社)がある。

「2016年 『老いる家 崩れる街 住宅過剰社会の末路』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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