民族がわかれば中国がわかる 帝国化する大国の実像 (中公新書ラクレ 832)
- 中央公論新社 (2025年2月7日発売)
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感想 : 12件
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784121508324
作品紹介・あらすじ
ダライ・ラマ14世の“Xデイ” / 韓流ムービーと朝鮮族差別 / ウイグル族と自民党 / チンギス・ハン争奪戦 / 清朝貴族の末裔の満族美人女優 / 愛国ブームで大儲けのチワン族社長 / 漢服ブームと反日動画 / 客家と陰謀論 / 福州人と対日インテリジェンス / 中国共産党の対沖縄工作……。
中国問題を知るカギは「民族」にある。
中国は漢族だけの国ではなく、56の民族で構成される多民族国家だ。さらに漢族の内部にも、客家人、広東人、福州人、潮州人と、文化や言語を異にするさまざまな集団が存在する。
彼らは現代中国の政治・軍事・経済・社会・ポップカルチャーの多様な面で顔を出し、日本社会にも大きな影響を与えている。他方、漢族の同化圧力のもと、彼らの一部は苛烈な迫害に晒されてもいる。
「中華民族の偉大なる復興」を旗印とする習近平政権は、彼らをどこに導くのか?
民族は、中国の行動原理を読み解く最大の鍵であり、無数の不都合な真実をはらむ暗部でもある。
現代日本の中国報道を牽引する大宅壮一ノンフィクション賞受賞作家が、中国の無数の「民族」たちの喜怒哀楽を描き、帝国化する大国の実相をえぐりだす。
みんなの感想まとめ
多民族国家である中国の複雑な現状を深く理解できる一冊であり、各民族の文化や自己認識が現代の中国政治や社会にどのように影響を与えているのかを描写しています。著者は、漢族の同化政策や少数民族の苦悩を通じて...
感想・レビュー・書評
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2025.12.04
中国がいかに多くの民族から成り立っているかについて見識を深めることができる良書。さて、あとがきにあるように「習近平」皇帝は琉球は中国だと言い始めているそうだ。すると台湾はいわずもがな、いずれは沖縄も。ということなのだろう。皇帝に任期はないのだから。
ちょっと背筋が冷える。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者の従前の現地ルポとは異なるが、予想どおり面白い。近年の同化政策だけでなく幅広い。各民族の自己認識や「中国」との距離感。民族識別工作の恣意性。
特に、ウイグル族への国外の関心は国際政治と絡むのが分かる。ウイグル族への日本保守層の関心はなるほどだし、「新冷戦」下で欧米の関心も高まる。一方、イスラム教国がウイグル族弾圧に声を上げるのは聞かない。
著者は更に「中華民族」概念、漢族内部の南北の違いと多様性の消失も説明。少数民族は身分証上の標記と観光や党が活用できる文化だけを残し、「中華民族=漢族=北方人」という道を歩む、という巻末の著者の憂慮が印象的。 -
中国の少数民族の解説本。巨大な中国も決して一枚岩ではなく、辺境の地で問題を抱えている事がよくわかる。少数民族といっても中国の現体制に不満をもたず、自分達は中国人(漢民族)と同じだと思ってる民族もいれば、現体制に飲み込まれているのは不服とする民族もいる。
日本人も沖縄とか北海道とか多少の民族問題はあるしね。人類皆兄弟とはすんなりいかないところが人間が動物たる故に難しいところ。。。 -
日本人が書く中国なのにちゃんと面白い。
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民族をわかっても、現在の中国はわからないなぁ
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あとがきの内容にびっくり…
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【本学OPACへのリンク☟】
https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/728467 -
各民族ごとの章はほぼ知っている知識ばかりだったが、最後の、中国の(習近平の影響を強く受ける形での)「北方人化」や、中国の「民族」の政治性と恣意性を対沖縄工作を考える上での補助線とする話は興味深かった。
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東2法経図・6F開架:B1/5A/832/K
著者プロフィール
安田峰俊の作品
