古代研究 (4) (中公クラシックス J 21)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121600646

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  • 中公クラシックス 折口信夫 
    「 古代研究 Ⅳ 国文学篇 」

    庶民の生活上の伝承を扱う民俗学において、著者が 国文学を扱う理由がわかる。著者は 神や神の言葉が 文学の始まりであり、文学が新たな庶民の生活様式を生み出していることを論じている


    ホカヒビト(流浪する宗教者)と出雲系の神に関する論考は面白かった。ホカヒビトは移動した土地で、村人を神慮のまま支配して国家を形成している。ホカヒビトは、オオクニヌシやスサノヲなどの出雲系の神に近い存在?


    「人の世をよくするものは、協和ではなく優越であり、力ではなく智慧である〜智慧・仁慈・残虐は、パラドックスでなく、倭成す神の三徳」


    「飛鳥の都以後奈良朝以前の、感情生活の記録が、万葉集である。万葉びととは〜此国土の上に現れた〜人の総てをさす」


    「文学であると言う以上、永久性がなければならぬ〜神に関する口頭の文章のみが、永く久しく遣る力を持っていた。これ以前に、文学のおこる出発点は考えられない」





















  • (2010年渡辺正人先生推薦)

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著者プロフィール

歌人・詩人、国文学・民俗学・芸能史・宗教学者。筆名・釈迢空。
大阪府木津村生れ。國學院大學卒業。國學院大學教授、および慶應義塾大学教授。
1953年9月3日逝去(66歳)。能登の墓所に養嗣子春洋とともに眠る。

「2019年 『精選 折口信夫 Ⅵ アルバム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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