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- Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121601155
作品紹介・あらすじ
はたしてスミスは、人間を利己的な存在としてのみとらえ、競争を重視する経済学者だったのか。
感想・レビュー・書評
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請求記号:331.42/Sm5/2
選書コメント:
初版は1776年。ちなみに大東の図書館には大河内文庫の中に原書の第2版が入れられている。言わずと知れた経済学の古典であるが、意外と読物としても面白く(特にⅢの第五篇は17~18世紀の人々の生活を知るうえで興味深い)、『資本論』等と比較して読みやすいうえ、現在でも十分に通用する経済的教訓が詰まっている。グローバリゼーションの中で意外と忘れがちなのは、スミスがⅡの第三篇で指摘した「国によって富裕になる進路が異なること」であろう。そして現在の日本を示唆しているとも思えるのは、第五篇第三章 公債についてで、公債が累積した国で完全に償還した試しはなく、多くの国では悪鋳や鋳貨名称の引き上げ(インフレ)を採用したとある。未来社会を考えるうえで指針となる名著。
(環境創造学部環境創造学科 大杉由香 教授)詳細をみるコメント0件をすべて表示
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