カラー版 - 近代絵画史(上) 増補版 - ロマン主義、印象派、ゴッホ (中公新書 385)

著者 :
  • 中央公論新社
3.96
  • (16)
  • (23)
  • (14)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 436
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121903853

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ゴッホの生きた時代の芸術的背景が知りたくて、背伸びして読んでみました。
    芸術音痴な自分にはやっぱり難しい。。
    正直、プロである著者の主張の10%も理解できているかどうかは分からないのですが、、
    それでも「印象派」ってこんな背景で生まれてきたのね…とかが
    何となくつかめてきます。
    唯一、ゴッホのところだけは、他でも色々と調べていたので、
    ちゃんと理解できました。

    ページもカラーなので、本の中で出てくる絵画もカラーで美しいです。
    (どうせなら、本文中で出てくる全ての絵画を載せて欲しかったですが。)

    少し読むのが大変でしたが、原田マハさんのアート小説を楽しむための
    背景情報獲得と思って下巻も頑張って読んでみます。

  • 本著(上下)の二冊、しっかり読むことで、とても勉強になった。
    あとは、ときどき海外美術館の国内企画展を訪ねる習慣がつけば、西洋画はあなたの人生に寄り添ってきてくれうような。。
    (あわせて、技法として、「絵を見る技術」を読むとなお理解が深まる)

  • 美術史をかじったことのない人間でも楽しめました。

    美術史が、美術史単体で存在してるのではない。
    当時の時代背景(フランス革命や、近代化の中で移動が容易になりグローバル化が進む世界)と絡めて美術の変遷を語っているからこそ、非常にダイナミックで、野心的で、多くの人に響く絵画史、という印象でした。

  • 絵画を学ぶことは人間の心のうちに秘める苦悩や葛藤や喜びといったあらゆる気持ちの変遷や歴史をなぞっていくことである。
    ぽっと思いつきで絵が描かれているなんてことはなく、当時の体制に対する批判、常識を覆すことへの気持ちの表れなどが形となってキャンパスの中に表現されているのだ。
    誰が見ても魅力的な絵というものは確かにあり、それはそれで大変な価値のあるものだ。
    しかし、絵画が描かれた当時の背景、画家の生い立ち、気持ちに触れることで、一枚の絵に対する見方は全く異なってくる。
    この一冊は近代から現代へ向かって進む時間の中で、どう絵画が変貌を遂げていったのかを追うことのできるものであることに間違いはない。

  • 1975年に発売されたものの、カラー版。

    時々、変わった角度から歴史を見つめたくなる。
    非常に有名な画家であれば、名前や作品くらいは出て来るけれど、流れとして見ることはなく。
    ある同僚の話をきっかけに、社会的背景と絵画の繋がりを意識したのだった。

    ロマン主義〜新古典主義〜写実主義〜印象派〜新印象派〜象徴主義〜ゴッホ〜ナビ派

    絵画の価値を認識する層が、貴族や教会であった頃から、市民へと移ってゆく。
    そこでは描こうとする対象に変化があり、想像から現実、現実をより具体的に、いや具体性よりも己の理想を、心をと目まぐるしく変化する様子がこの上なく面白い。
    科学の台頭や、カメラの出現、他国との交流の中でその時に生きていた人が、人生を以て描くもの。
    流れにすると一部のように思ってしまうけれど、その一枚がその人であるということ。
    上手く言えないけれど、感動する。

    下巻買わなきゃ(笑)

  • 東2法経図・開架 B1/5/385b/K

  • ロマン派から印象派 ナビ派までの歴史や内容がよくわかった

  • 下巻と合わせて。美術を見るのは好きだけど、一定の下知識があるとより面白くなるなと改めて感じた。全部は覚えてられないから、時々読み返したい。

  • ヨーロッパ近代絵画の流れをゴヤから始まって上巻はナビ派まで。さすがの高階先生で相互の関係とか見えてきますね。大体の流れは頭に入ってましたが、時にはこういう纏めたもので知識を再確認するのも大事ですね。

  • 非常に文章が読みやすくて勉強になりました。ただ絵が挿入されているのを期待してたんですが、後付けのためにこっちが挿入されてこれはないのかと感じることが多かったです。

全17件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

高階 秀爾(たかしな・しゅうじ):1932年、東京生まれ。東京大学教養学部卒業。1954ー59年、フランス政府招聘留学生として渡仏。国立西洋美術館館長、日本芸術院院長、大原美術館館長を歴任。現在、東京大学名誉教授、日本芸術院院長。専門はルネサンス以降の西洋美術史であるが、日本美術、西洋の文学・精神史についての造詣も深い。長年にわたり、広く日本のさまざまな美術史のシーンを牽引してきた。主著に『ルネッサンスの光と闇』(中公文庫、芸術選奨)、『名画を見る眼』(岩波新書)、『日本人にとって美しさとは何か』『ヨーロッパ近代芸術論』(以上、筑摩書房)、『近代絵画史』(中公新書)など。エドガー・ウィント『芸術の狂気』、ケネス・クラーク『ザ・ヌード』など翻訳も数多く手がける。

「2024年 『エラスムス 闘う人文主義者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

高階秀爾の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジャレド・ダイア...
田中正人
村田 沙耶香
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×