美学への招待 増補版 (中公新書 1741)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121917416

作品紹介・あらすじ

二〇世紀後半以降、あらゆる文化や文明が激しく急速に変化している。藝術の世界も例外ではない。複製がオリジナル以上の影響力を持ち、作品は美術館以外で展示されることが当たり前になってきている。本書は、藝術がいま突きつけられている課題を、私たちが日常抱く素朴な感想や疑問を手がかりに解きほぐす「美学入門」である。増補にあたって第九章「美学の現在」と第一〇章「美の哲学」を書き下ろし。

感想・レビュー・書評

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  • twitterで流れてくるイラストには魅力を感じる。
    それとは別に、フェルメールの絵には美しさを感じる。
    そして、背伸びして出かけた美術館で目にする現代アートは訳が分からない。
    この3種類の絵の違いがジャンルの違いを超えているのは明らかですが、何が違うのか分からないでいました。
    自分の感性や教養が足りないから、現代アートは分からないのかとも考えていました。

    本書の第7章・第8章は、何が芸術なのか、どのような態度で臨めば観賞できるのかという問いを通じて、私の長年の疑問に答えてくれました。
    また、この美学という分かりそうで分からない学問が、なぜ哲学の一種であるのかにも。

    ところで、第6章「芸術の身体性」で庭園を歩くときの体感が取り上げられます。
    本書で取り上げられた場所には行ったことがないので、個人的に印象に残っている庭園をイメージしながら読んだところ、庭を訪れたときの感じを「身体性」という抽象的な一語に集約できたような気がします。
    そういう無形の問いや感じを数多く言語化してくれた本でした。

  • 哲学としての「美学」について、日本の現代社会に向けて語る書。

  • 2004年に初版が発行されて、これは2019年に発行された増補版です。

    美学というものは、芸術や美しいということに関する哲学のようです。

    大量生産されているただの便器にタイトルをつけて展覧会に出品した話などいろいろな話がありました。

    文章は、ですます調で読みやすいですが、内容は、私にとっては難しくて、半分くらいしか理解できていないと思いました。

    だからといって、つまらないのではなくて、何回か読み直したくなる本だと思いました。

  • 2023.03.26 部分部分は理解できたが、美とは何かという問いに対する答えをうまく見つけることはできなかった。そもそも一言で言えるようなものでもないとは思うが、自分にはベースとなる知識が不足しているせいか少し難しかった。

  • 記録

  • 高踏的だがよい

  • やっぱり美学は自分にとってまだ捉えどころがないような気もするけど、朧げながら近づいたような気がするし、考えることは楽しい。

  • うーん難しい…。招待っていうわりにはとっつきにくかった。

  • 巻末に、割と詳しい読書案内があるのが嬉しい。

  • 私には意味不明の本だった。
    二度と佐々木氏の著作は読むことはないだろう。
    しかしこの本は増補版が出版されるほど、
    売れている本だ。
    なぜこんな本が売れるのか?
    私には意味不明であった。

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著者プロフィール

1943年東京都生まれ。東京大学文学部フランス語フランス文学専修課程卒業。同大学院人文科学研究科美学芸術学博士課程修了。埼玉大学助教授、東京大学文学部教授、日本大学文理学部哲学科教授を歴任。元国際美学連名会長。現在、東京大学名誉教授、国際哲学系諸学会連合副会長。文学博士。1982年、『せりふの構造』でサントリー学芸賞受賞。著書に『せりふの構造』『作品の哲学』『ミモザ幻想─記憶・藝術・国境』『美学辞典』『美学への招待』『日本的感性─触覚とずらしの構造』『ディドロ『絵画論』の研究』ほか。

「2016年 『講座スピリチュアル学 第6巻 スピリチュアリティと芸術・芸能』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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