中世の秋 (上巻) (中公文庫)

  • 中央公論新社
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レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122003729

感想・レビュー・書評

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  • 学科 おすすめ
    28【専門】235.04-H

  • 広義の中世、そして大陸中心ではあるけど、現代人とは異なる中世人の心象風景を丁寧に描いたホイジンガの名著。

  • カバーから:歴史を現在の恣意的な投影としてではなく、ある厳しい完了として捉えること。しかもそれを外側からではなく「夢」や「遊び」のような一見些細な手がかりをたよりに内側から捉えること。それが「中世の秋」におけるホイジンガを支えた叡智である。 江藤淳

  • 読後、なぜか、熟柿を実らせ燃える夕焼けに立つ柿の木のイメージが浮かんだ。
    その果実は、聖と俗、栄光と悲惨、善良と邪悪、開放と閉塞、熱狂と静謐、光と闇、生と死の矛盾を孕んで熟れに熟れ、いまにも落ちかけている。
    落ちた果実からは、やがて新たな芽が吹く。でも、それは別の話。

    西洋史にはまるでトンチンカンでもぐいぐいと読めたのは、本書が、出来のいい連作小説のようにイメージの連鎖で記述されているからだろう。
    各章が、警句のようなフレーズで結ばれているのもいい。例えばこんな風に。
    「世界のイメージは、かくて、月光を浴びる大聖堂の静けさに沈んでいった。思想は、眠りにはいっていった。」(第15章)

    訳文について、堀越孝一の文体は悪く言われることもあるが、本書においては文句なし。

  • 5/27 読了。

  • 人間の心は千年前からずっと変わらない。時代の価値観ははかない。人間ははかないものに囚われて、振り回されて、右往左往し続けている。

    中世は中世人のための時代だ。現代がとても良い時代とは思わないけど、一番マシな時代だと思う。

  • 文化や宗教を通して人々の細かな感情の色など歴史の手から滑り落ちてしまった様々なものを拾いあげてくれている貴重な本です。史実は歴史の表層しか表現しないし、人の歴史を語っている機軸となる歴史書の一つだと思います。

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著者プロフィール

一八七二年、オランダに生まれる。一九〇五年、フローニンゲン大学教授。一九一五年、ライデン大学外国史・歴史地理学教授。古代インド学で学位を得たが、のちにヨーロッパ中世史に転じ、一九一九年に『中世の秋』を発表し、大きな反響を呼ぶ。ライデン大学学長をも務める。主な著書に『エラスムス』『朝の影のなかに』『ホモ・ルーデンス』など。一九四五年、死去。

「2019年 『ホモ・ルーデンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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