細雪 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 1006
レビュー : 108
  • Amazon.co.jp ・本 (936ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122009912

感想・レビュー・書評

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  • 没落した関西の上流階級の四姉妹の物語。
    なんとも言えず、非常に美しいです。

    日本人がどこかに持ち合わせている、奥ゆかしさ。
    そして、家族であることの絆。

    1人1人の登場人物の、心の微妙な揺れ動き方が
    実に見事に描かれています。

    900ページを超える長編のせいか
    読み終えると、この家族と知り合いのような
    感覚になってしまいます。

  • 1950年(昭和25年)ベストセラー
    請求記号:Fタニザ 資料番号:011212180

  • 田辺聖子的だと思ったら解説が田辺聖子!
    神戸、芦屋、渋谷、(有楽町、横浜)という土地勘のある場所が出てくるので入り込みやすかった。文体も全く古くない。
    朝ドラのカーネーションであれだけミシンに恋い焦がれていたのに容易くミシンがあるところが地位の差?
    色んな本で言及されていたので入院を機に楽しみに読んだけど期待通り。
    ただ、いくら古典的名作とはいえ、裏表紙にあらすじを全て載せるのはいかがなものか。

  • 職業婦人をモデルにした4女・妙子が活躍し始めた中巻後半あたりから俄然の盛り上がり。(それにつけても妙子の男運の悪さと見る目のなさよ…)
    姉妹で足の爪をきる場面の不可侵な神聖さ、猫が音楽に合わせて耳を動かすことを可笑しがるあどけなさ、蛍のきれいさを堪能したあとで箒で掃きだす吹き出すくらいの頼もしさ等々、天災も不幸も幸福も死も人生の一部として受け流していく日常の強度。時代におされても変わらず楚々として美しい雪子の目元にほんの薄いシミを描き出す作者の残酷さと、それがあるからこそより一層強調される過ぎ去った年月の美しさに震える。

  • おもしろい。忘れていた言葉と時代。娘が嫁いだばかりで身につまされる事が盛りだくさん。今の子には一蹴されそうなことだが、ほんとに何が仕合せなのやら。さきおとつい、郷愁病、西洋菓子、匙。互いの手紙のやり取りの文章の妙。みなさん、美しい日本語を大事にしましょう。谷崎は本当にスケベな人だ。「陰翳礼讃」がこの小説にも色濃く漂う。「痴人の愛」の臭いもする。

  • 文章が長いだけのことはあり、非常に読み応えがありました。昭和初期の没落した家族4姉妹の物語。結婚して子供がいる長女、次女。まだ独身の三女、四女が非常に対照的。下の独身2人は、内気な性格の三女と、仕事・恋愛と自由奔放な四女。この二人に振り回される次女の幸子さん。姉の長女家族や自分の旦那さんに気を使いながらも妹たちの心配もする。いくら没落したとはいえ、昔の名門だからとちょっと見栄をはったところもあり。大変なご苦労を背負わされているわけなのです。一番下の四女の妙子さんのあまりにものやりたい放題には読んでて私もはらはらしました。できるものならもう一度じっくり読み返したい作品です。

  • 圧倒的に美しい。相手を慮って常に一歩手前で止める、それは翻訳では到底理解できなかったに違いない、ノーベル賞の選定委員は。

  • ひとことでいうとお見合いの話だ。
    戦前の格のある家の娘さんのお見合いの話を軸に進む。
    いや、お見合いは進まない。家の格や性格やらで全然進まないのがイライラする。
    でも、そういうのこそが小説なのかもしれないけど。

  • 文庫ではなくかなり昔のハードカバーで読みました。
    全編旧字体だったので、多少の読みにくさはあったものの、お話の雰囲気には合っていたと思います。
    没落した大阪の名家に生まれた美しい4人姉妹の数年間が、美しい文章で綴られていくのですが、美しさの裏に隠された醜さ・・・といいますか、権高さや身勝手さ、そして優越感に裏打ちされた差別意識などが赤裸々に表れてまして、読んでいくうちに少々イラッとしたりもしたんですが、時代の違いもあるのかなーと。それにしても、どうしてこう女の気持ちが分かるんですかね、谷崎先生!

  • 初めて谷崎を読んだが、贅沢な読書の時間を過ごせたことを幸せに感じる。

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著者プロフィール

明治十九年(一八八六)、東京日本橋に生まれる。旧制府立一中、第一高等学校を経て東京帝国大学国文科に入学するも、のち中退。明治四十三年、小山内薫らと第二次「新思潮」を創刊、「刺青」「麒麟」などを発表。「三田文学」誌上で永井荷風に激賞され、文壇的地位を確立した。『痴人の愛』『卍(まんじ)』『春琴抄』『細雪』『少将滋幹の母』『鍵』など、豊麗な官能美と陰翳ある古典美の世界を展開して常に文壇の最高峰を歩みつづけ、昭和四十年(一九六五)七月没。この間、『細雪』により毎日出版文化賞及び朝日文化賞を、『瘋癲老人日記』で毎日芸術大賞を、また昭和二十四年には、第八回文化勲章を受けた。昭和三十九年、日本人としてはじめて全米芸術院・米国文学芸術アカデミー名誉会員に選ばれた。

「2018年 『父より娘へ 谷崎潤一郎書簡集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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