肩書きのない名刺 (中公文庫)

  • 中央公論新社 (1984年6月10日発売)
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感想 : 2
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  • 本 ・本
  • / ISBN・EAN: 9784122011304

感想・レビュー・書評

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  • 著者について知っているわけでもなく読み始めたら、ラジオやテレビで活躍されていた方であった。
    一つひとつのエッセイを通して、昭和の時代に書かれたいろいろを当時の現代として読むことは私にとって新鮮だった。違う時代のことだけど割とスラスラと読めた。日々の出来事の受け止め方やふと思ったものの見方の積み重ねが人間であり、それを振り返ることで得られる気付きを大切にされていると感じた。

  • 誰でも一冊は本が書けると言うが、昭和55年当時三國一朗は後何冊も出すことになると思っていなかったらしい。日本エッセイストクラブ賞を受賞し、何冊もエッセイをまとめ、またライフワークとも言うべき昭和史の仕事も文章と録音で残る。
    ごく短い文章が集成され、アナウンサー、司会者、たまに俳優をした戦後という民間放送の黎明期成長期の豊富な経験の貴重なエピソードが次々と披露される。読者は水谷八重子の肉声に触れることもできるし、先先代江戸家猫八のとっておきの裏芸「ライオンのひるね」を想像することもできる。
    コストパフォーマンス優先は当然だからテレビが面白くて悪いとは言えないが、「昭和の証言」という貴重な番組が人気でなかったのは気の毒であった

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