江は流れず: 小説日清戦争 (上巻) (中公文庫 A 71-8)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122011434

感想・レビュー・書評

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  • 日露戦争は坂の上の雲とかがあるけれど、日清戦争の本には出会えていなかったので是非読みたかった。朝鮮が舞台。朝鮮は不思議な国だ。地政学的にどうしても他国に狙われてしまうのだろう。日本は海に囲まれていてラッキーだったと言うことか。清が宗主国だと認めたくないが、上手く利用しないといけない。独立を勝ち取るために日本やロシアを引き摺り込む。まさに東洋のバルカン半島だったんですね。生き残る為には清にも日本にも平気で嘘をつくのはそういう時代だったし、そういう立場だったからと言う事か。もう一つの衝撃は西太后。こんな人が居たから清は滅びたんだな。それだけではないと思うが。彼女のお陰で軍備の拡張が出来ずに日本に敗れたと言うことか。知らないことが多い。

  • コメントは下巻で。

  • 物語は冗長だが、日清戦争を扱った小説として貴重である。日清上巻で1882年の壬午の軍乱から、1888年まで、清と朝鮮、日本、欧米露の駆け引きがめまぐるしい。まだまだ、日清戦争開戦まで複雑なドラマがあるだろう。

  • 全3巻中第1巻。◇日清戦争、殊に清朝側を中心に展開していく小説は多くはないだろう。しかも、虚々実々の外交上の駆け引き、その駆け引きは欧米列強を巻き込んだ多面性有るもの。そこに朝鮮内部や清朝の国内情勢や党派毎の闘争が描かれ、滅多にお目にかからないタイプの作品として興味深く読み進めている。まあ陳舜臣氏なんで、中国関連の情報が詳しいだろうなぁと思ったらその通りでしたという印象。◇クーデター中心の金玉均や李鴻章は勿論、子飼い(?)袁世凱から、ドイツ天津副領事の職で露朝を取り持つメレンドルフが印象に残る。
    ◆朝鮮の壬午事変、金玉均のクーデター未遂から甲午農民戦争のさわりまで。◇1984年(底本1984年)刊行。

  • ※168ページまで読むが図書館の返却期限になる。続きはまた借りた際に。。いよいよ事が動きだすところ。

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著者プロフィール

1924年-2015年。神戸市生まれ。大阪外国語大学印度語部を卒業し、終戦まで同校西南亜細亜語研究所助手を務める。61年、『枯草の根』によって江戸川乱歩賞を受賞し、作家活動に入る。その後、93年、朝日賞、95年には日本芸術院賞を受賞する。主な著書に『青玉獅子香炉』(直木賞)、『玉嶺よふたたび』『孔雀の道』(日本推理作家協会賞)、『実録アヘン戦争』(毎日出版文化賞)、『敦煌の旅』(大佛次郎賞)、『茶事遍路』(読売文学賞)、『諸葛孔明』(吉川英治文学賞)、『中国の歴史』(全15巻)などがある。

「2018年 『方壺園 ミステリ短篇傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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