本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122013001
感想・レビュー・書評
-
再読。「老翁茶話」や「老媼茶話」から題材をとった時代物おもに会津が舞台の短編集。怪奇・・・というほどではないけれど、怖い話ばかり。狐に化かされる「誑」や「酔」あたりはまだ微笑ましさもあるけれど、「蛇」はビジュアル的にちょっとイヤ、あとお約束だけど、人間のやることのほうが狐狸妖怪よりえげつない。
「執」は、イケメンの家臣と浮気したので殺した妾の霊に夜な夜な苦しめられるお殿様の話だけど、そもそも化けて出る幽霊より、まず家臣の首を斬り、女性のほうは木に縛って吊るしてその足元に首を置き、踏ませるように仕向けるという、お殿様のやりくちのほうがゲス。そら化けて出るわ。
「鬼」は会津藩祖・保科正之の嫉妬深い後妻が、妾腹の娘を妬んで毒を盛るも失敗、実の娘のほうがその毒入りご飯を食べて死んでしまうという悲劇。
※収録作品
閃/誑/酔/蛇/執/鬼/飾/痕詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示