外交五十年 (中公文庫)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122013919

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  • 1986年刊行(初出1951年)。著者は言わずと知れた元首相、外相で、国際協調派で知られた人物。本書は2部構成。一は、日露戦争から終戦までの、著者の体験した特異な案件に関しての見聞録。後の一は、雑記録だが、著者と関わりのある人物評伝が主。ポーツマス条約の裏面(英国から事実上もたらされた南樺太割譲容認情報)、ワシントン海軍軍縮条約等に関連する交渉實相、外相時代の日中関係は興味を引く。また、田中義一との間での積極・消極外交の差の如何に関する論争は、揚げ足取りのきらいはあるが、著者の面目躍如といったところ。

  • 日露戦争から太平洋戦争終戦にかけて、英米派の外交官・政治家であった幣原の、語り下ろし。歴史的に機微にわたったり、「衝撃の事実」のような内容は全くないものの、とにかく面白い。

    幣原が関わった<span style='color:#ff0000;'>様々な人物の評</span>、事件の節目節目での幣原の<span style='color:#ff0000;'>がらっぱちな行状</span>、<span style='color:#ff0000;'>英語勉強法</span>(斎藤兆史の『英語達人塾』に詳しいが)など、人をあきさせないさっぱりした語り口である。それでありながら、英国流?の<span style='color:#0000ff;'>歴史感覚や良識・バランス感覚のような透徹・客観的でスケールの大きな知性</span>を感じさせる。<span style='color:#ff0000;'>明治期に育ったインテリの最良な部分</span>が、幣原のような人であったのだと思う。

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