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- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122014046
作品紹介・あらすじ
第一次世界大戦前、ドイツの近東外交政策の犠牲となり、トルコ皇帝に売られハレムに幽閉された財閥夫人エリス・ケルレルの数奇な物語。ハレムの女からサルタンの妃にのし上がった運命の女を描く長篇。
感想・レビュー・書評
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実家の本棚で発見。「淫獣トリステサ」の人です。
昭和62年発行の中公文庫です。
コンスタンチノープルって、君府って書くんですね~
トルコのサルタンに売られハレムに幽閉されたエリスの
成り上がり復讐譚。
トルコの新聞ボズナリ・ズハニ紙上へ暴露した手記なんて
わざとらしい体裁を取ってて、
これってあれよ、古川日出男の「アラビアの…」じゃないの!
橘読者ならこのヒロイン、必ずや萌えるでしょう。
なにせ王子を産みハレムをのし上がり、
ジョルジア狼(コーカサス狼ともスマリタロとも)を集めて飢えさせ、
自分を今の境遇に陥れた関係者をその狼の檻に、
ハレムのライバル達の前で突き落として喰わせ、
復讐と牽制を一度にやっちゃうという ^^;
待女ハリダの前で、檻の狼を棒でつつき回す。
胴、前脚、そして左目をグサリ。
「ハリダ、見て御覧!
…この世の中は楽しい!生きていることが楽しい!
…生きていることの楽しさのわからぬ者はみんな逃げ出すのです!
そして楽しさのわかった者だけがここにその喜びを味わう。
ハリダ!生きていることは楽しいのだよ!…」
違う状況で言われたなら、
至極真っ当な御意見とは思うんですが… ^^;詳細をみるコメント0件をすべて表示
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