言わなければよかったのに日記 (中公文庫 A 99-4)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122014664

感想・レビュー・書評

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  • ・当時の文豪達とのおもしろエピソード・思い出話・小噺集
    の3段構造。
    作家の自叙伝の中ではかなり笑えた。
    ピュアだったんだなあ。。。

  • この日記を読む限りでは、やはり深沢七郎氏はなかなか変わっていますね。でも「楢山節考」は素晴らしい作品だと思っています。この作品と氏の言動のギャップがなんとも言えないおもしろさですね。真面目に振る舞うほどひとの失笑を買ってしまうようなひとは、あまり見かけなくなりましたね。みんな賢くなったのか人前では少なからず演技をしているのか。今の世は素のままに生きることが難しくなったということでしょうか。

  • 素直で、ピュアで、まじめで、不器用で。そんな人となりが目に浮かぶ。だから、みんなに愛されて、ちょっと変わっているといわれて。
    嵐山光三郎の酔仙人を読んで、この本にたどり着き。読んでみて、しっくりきた。読んでよかったぞ日記。

  • これは、本当にあの『楢山節考』の作者なのか…?
    と思うような日記でした。正宗白鳥に「先生は酒の…、菊正宗の…?」と聞いてしまうエピソードとか、思わず笑ってしまった。(もちろん「ボクはそんな家とは何の関係もないよ」と白鳥先生に否定されている。)
    偉大な作家にこういう言葉を使うのは失礼だけど、天然で自然体で、少し人とはずれていて、可愛い人だなあと思う。きっと、正宗白鳥をはじめとして文壇の先輩方に可愛がられていた人なのでしょう。深沢七郎の人間的な魅力に触れることのできる一冊でした。

  • わたしも友人・知人・家族らとのエピソードを、この本のように(白々しいほど無邪気に)まとめておきたい。グルメとマンガ録に成り下がっているブログをちゃんと更新しよう…

  • タイトルが秀逸。
    つい気になって手に取って、初めて深沢七郎さんが楢山節孝の著者と知る。
    映画は見ていたけど、原作を読んでいなかったので、楢山節孝も読んでみたくなりました。

    日記はユーモラスでおもしろく、母や女中の思い出話などもとてもよかったです。
    深沢さんの人柄は魅力的です。

  • 正宗白鳥をはじめとする文豪とのやりとりが面白い。連作ポルカも味わいがあって良い。

  • 語り口が軽妙。何せタイトルが良い。

  • 紙一重の天才

  • 穂村さんのエッセイにタイトルが似ている!?というだけで購入。これはこれで違う意味ですごい。深沢さんって…普通の文豪だと思ってた、違ったよ!!!

著者プロフィール

大正三年(一九一四)、山梨県に生まれる。旧制日川中学校を卒業。中学生のころからギターに熱中、のちにリサイタルをしばしば開いた。昭和三十一年、「楢山節考」で第一回中央公論新人賞を受賞。『中央公論』三十五年十二月号に発表した「風流夢譚」により翌年二月、事件が起こり、以後、放浪生活に入った。四十年、埼玉県にラブミー農場を、四十六年、東京下町に今川焼屋を、五十一年には団子屋を開業して話題となる。五十六年『みちのくの人形たち』により谷崎潤一郎賞を受賞。他に『笛吹川』『甲州子守唄』『庶民烈伝』など著書多数。六十二年(一九八七)八月没。

「2018年 『書かなければよかったのに日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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