韃靼疾風録 上 (中公文庫 し 6-27)

著者 :
  • 中央公論新社
3.67
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本棚登録 : 489
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (542ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122017719

感想・レビュー・書評

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  • 題名からしてとっつきにくく、しかも舞台が中国ということで、司馬遼太郎の長編で唯一未読のこの作品を手に取った。
    漂着した女真の王族の娘を国に送り返す命(めい)を受けた平戸藩士庄助が、明から清へと変転する中国の歴史をその内側で体験する歴史巨編。

  • 歴史小説にしてはかなりの移動距離がある。主人公の立場が事変に関してあまり重要ではないためちっぽけな存在という感が否めないが、そこはファンタジーと思えばカバーできるかも。明末清初の変遷の様子が面白かった。万里の長城越えはもっと盛り上げてほしかった。

  • 20221212

  • ★3.5
    司馬氏の作品は前振りが長いのだが、一度話が動き出すと面白い。

  • 久しぶりに司馬遼太郎の本を読んだ。所々にその時代の背景や考察が書かれていて、やっぱり司馬遼太郎調の文章だなと思った。しかし史実と物語が重なり合っているので全体として史実だと思ってしまうんだな。明から清にかけての流れが分かって面白い。物語ではあるが。清はモンゴルと違って女真なんだなと言う事がよく分かる。その他には2点気になった。一つは皮島での朝鮮人との対話。今の日本人と韓国人との会話みたい。秀吉の朝鮮出兵もあり、今の日韓関係より更に悪かったのかな。中々折り合えない民族なんだなと思った。しかも儒教。朱子学というかやっぱりこれが大きな根っこなのかな、理解が進まない。結局華ではない日本は彼等からすると夷なんだろう。後は最後の方に出てくる日本の武士の習性。普段は集団に埋もれている日本人も戦う時は個だという。この時代くらいまでなんだろうけど。それが中国明や女真との対比で面白かった。

  • 上巻読了。
    明清の歴史に興味があり読み始めたため、「本筋」以外の部分、つまり「考察」「うんちく」の部分も面白く、夢中で読んだ。
    ・・そうでなければつらかったろうと思いました。

  • 夢中になって読んだ。司馬遼太郎の最高傑作のひとつだと思う。

  • 明から清へ、中国王朝交替の激動を描く長編小説。前半はアビアと庄助の恋愛が、後半は激闘のアクションシーンが見せ場になっていて、上下巻で千ページを越える長編ながらまったく飽きさせない。 著者あとがきに曰く、「人も事件もことごとく数奇である」。

    漢族、女真族はもちろん、日本、朝鮮の比較文化論としても面白い。

  • 上巻読了。

  • 海外旅行なんて当然のことながら一般的でない時代。
    凄い冒険です。
    そして、歴史的な裏付けが凄い。
    まるで、ノンフィクションを読んでいるような気になります。

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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