群集の中の芸術家: ボードレールと十九世紀フランス絵画 (中公文庫 あ 21-2)

  • 中央公論新社
3.80
  • (1)
  • (2)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 21
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122018013

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ボードレールにおける「群衆」の孕む問題系は、昨今フランスで盛んに取り挙げられ(例えばボヌフォワ、コンパニョンの著書)、盛り上がりを見せたが、阿部良雄はすでにこの問題に1975年の時点で取り組んでいた。そして群衆を「大衆」の問題として取り扱ったのが本書『群衆の中の芸術家』なのである。「ボードレールと19世紀フランス絵画」という副題が示す通り、ドラクロワ、クールベ、マネといった近代絵画の巨匠とボードレールの関わりあいを当時の文脈を踏まえ、丁寧に論じている名著。ブルジョワ公衆を馬鹿にする芸術家の驕りと一線を画するボードレールの美術批評における態度選択を見よ、なんてね。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1932年東京生まれ。東京大学文学部卒。上智大学教授、フランス文学。主著に『群衆の中の芸術家』『絵画が偉大であった時代』『若いヨーロッパ』。主訳書『ボードレール全集』(全六巻)。

「2011年 『ミツ バルテュスによる四十枚の絵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

阿部良雄の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×