TUGUMI(つぐみ) (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
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レビュー : 1264
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122018839

感想・レビュー・書評

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  • よしもとばななさんの文章って凄く独特なのにさらりと読めるんだよなあ。
    すごくそれが不思議。
    この本もそう、風景とか空気がすごく伝わってくる。

    つぐみが凄く嫌な子で、好きになれなくて、でも読み続けられた。
    魅力のある本だ。

  • 夏の夕陽に照らされてきらきら光る海と、オレンジ色の空が目に浮かぶようでした。この時期に読んで良かった。
    海辺の街で育ったわけじゃないのに、懐かしく眩しく儚く感じられました。
    高校のときの国語便覧に映画のワンシーンが掲載されていたのをよく覚えていて、つぐみは牧瀬里穂さんをイメージしながら読了。

  • クソ生意気で、言葉遣いが悪くて、根性がひん曲がっていて、性格も悪くて意地悪なつぐみ。
    もし、出会っても絶対に友達にはなれない。
    なぜなら私も意地が悪くて性格が悪いので、つぐみに会ったらぶっ殺してやりたいと思う可能性が高い。
    性格が悪い同士仲良くはなれないな!とは思うけど、私はつぐみをきっと好きになると思う。
    お前本当性格悪いな!と思うけど、でも、私はつぐみの自分の中の絶対を曲げない強さと、でも真っ直ぐは生きていけない弱さに共感する。

    『いつもどこかまわりになじめないし、自分でも何だかわかんない自分をとめられず、どこへ行きつくのかもわかんない、それでもきっと正しいっていうのがいいな。』
    正しさは多分、他人が決めることではない。多数決で決めれることでもない。自分で決めることだけど、決めたからには貫き通す覚悟がないと、おそらくそれは正しさにはならない。

  • みんなが優しくてあたたかくて光にあふれてるようで、ところどころに激しいマグマみたいなものが紛れ込んでる。
    そしてそれがふいに滲み出る。
    人間の持つなんとも言えない気持ちが、海に囲まれた町の情景と照らし合わされて、絶妙に響いてくる。すごい

  • あまり好きではないけど良い小説だと思った。中学生や高校生が読むと良い感じに影響を受けそう。
    感情や風景などの表現が絵的で詩的で芝居がかっているように感じられてしまうが、キレイなのでそれほど嫌味はないかも。
    とは言え、自分はつぐみとは絶対に親しくなれない。

  • つぐみに惹かれました。
    美少女で、病弱で、わがままで、周りの事情など気にしないつぐみ。
    普段の生活につぐみみたいな人がいたなら、嫌われたり陰口の標的にされるでしょう。可愛いから調子のっている、とか自己中、だとか。

    しかし、つぐみはそれでも人を引き付ける魅力がある。
    何ででしょうか。
    わがままだけど、自分勝手だけど、突然普通の人なら思いつかないだろう突拍子のない行動をする。
    まわりがつぐみに巻き込まれていく。
    巻き込まれるけれど、それは嫌ではない。
    むしろ、快感になっている。
    たまに、そんな人っていますよね。
    まわりのことを考えていないようで行動力があって、突然何か思いついたことに付き合わせる人。
    でも、その人がキラキラ輝いているからでしょうか、自分もキラキラしたいからでしょうか、なぜか付き合ってしまう。

    作中のつぐみも、とてもキラキラと輝いていました。
    ろうそくにゴウゴウと勢いよく燃え盛る炎のように。
    全身全力で生きてやる!
    身体が弱いからか「生」にとても執着していて、「私は全力で生きてやるんだー!!」と大声をあげて叫びそうなつぐみが頭に浮かびます。
    つぐみは夏の山のてっぺんでみる星空のようにキラキラしていて、とてもうらやましい。
    私もつぐみと一緒に遊んでパワーをもらいたい、つぐみみたいにキラキラと輝きたい、と思ってしまいました。

    これから元気がなくなったとき、自分がキラキラとしていないときは作品を読んで、つぐみから生きるパワーをもらいたいと思いました。

  • 情景が丁寧に描かれていて想像できる。そして主人公と同じ感覚になってつぐみを見ているような、そんな錯覚に捉われる。吉本ばななの作品は日常に近い、そんな物語が多くて好きだ。
    だが、やっぱりラスト
    小説のラストで手紙を最後に持ってくるのはたいていごり押し。
    昭和の歌詞に「ららら~」「おうおう~」で終わらせてるのとなんら変わらない、まとめれないなら書くなよ

  • なんといっても、ツグミが魅力的

  • 海の景色の描写が素敵だと思った。世の中、二度と経験できないことだらけだと思う。後から後悔しないように今この瞬間を力強く生きたいと思った。つぐみ、恭一、まりあのような最高な夏を過ごしたい。

    父と泳ぐの章の父の台詞がその通りだと思った。「恋っていうのは、気がついた時にはしちゃっているものなんだよ。いくつになってもね。しかし、終わりが見えるものと、見えないものにきっぱり別れている…」

    いつかモデルにやった夏の西伊豆に旅行に行きたい。

  • 夏の思い出的な話。描写が独特なのが吉本ばなな。
    受験期に何かで告白シーンを読んだ気がする

著者プロフィール

吉本ばなな(本名:吉本 真秀子 よしもと まほこ、旧筆名:よしもと ばなな)
1964年、東京都生まれの作家。日本大学芸術学部文芸学科卒業。卒業制作の「ムーンライト・シャドウ」が日大芸術学部長賞を受賞。また「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞、デビュー作となる。
1989年『TUGUMI』で山本周五郎賞を受賞。1996年イタリアのフェンディッシメ文学賞(35歳以下部門)、1999年イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門を受賞。2000年『不倫と南米』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。その他代表作に、映画化された『アルゼンチンババア』などがある。
海外での評価が高く、著作が多くの国で翻訳されてきた。

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