復興亜細亜の諸問題 (中公文庫 お 47-2)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122019928

感想・レビュー・書評

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  • 『クルアーンを読む カリフとキリスト』中田考・橋爪大三郎 で、紹介されていて、読む。大川周明はこれが初めて。
    大川健洋の解説にある「本書を懐にして、大陸、あるいは南洋へと旅立って行った」当時の学生と同じような感銘を覚えながら読みました。
    ボルシェヴィキと回教の連帯も強ち、ありえない話なのではないか。

    『クルアーンを読む カリフとキリスト』
    橋爪大三郎
    「真のねらいは、欧米の傀儡政権としての安定だけ。イスラームの顔をして、主権国家の真似ごとをやって、安定的に石油を輸出していれば、地位と名誉と権限を、子供の代、孫の代まで保証するよ、もし革命でも起こったらアメリカに逃げてきなさい、とかそういう話でしょ。」
    って人たちが、もしいなかったら、本当の革命があったのかもしれない。

  • もはや常用漢字でない漢字が多用されており、なかなか読みづらいが、出版当時のアジア情勢が良く解る。現代チベット問題の根底にはイギリスの介入があったり、ソ連、イランの友好関係がレーニン当時からあったというのは、この本により初めて知ったところである。またイスラム教論は卓抜である。

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    書斎の本棚から百冊(佐藤優選)40
    ソ連の中央アジア政策について、マルクス主義の観点からではなく、民族解放を餌にしてイスラームの力を共産党に引きつけたという分析が秀逸。

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著者プロフィール

1886年、山形県生まれ。戦前の代表的な思想家。1911年、東京帝国大学文科大学(印度哲学専攻)卒業。1915年、日本へ亡命してきたインド人ヘーラムバ・グプタと出会い、インド独立運動に従事。19年に満鉄入社、同社の東亜経済調査局、満鉄調査部に勤務。同年、北一輝、満川亀太郎らと猶存社を結成する。20年に拓殖大学教授に就任。25年、北、満川、西田税、安岡正篤らと行地社を結成。1932年、五・一五事件に関与したとして禁固5年の判決を受ける。37年に出所すると、日中戦争から日米戦争へと向かう時代のなかで、アジア主義、日本精神の復興を訴え、世論に大きな影響を与えた。日本思想界の象徴であり、その影響力の大きさから、戦後、その著作の多くがGHQによって発禁とされた。また、東条英機らとともにA級戦犯として起訴されるが、精神疾患を理由に不起訴となる。晩年はコーランの全文翻訳を成し遂げ、日本のイスラム研究に大いに貢献した。1957年に死去。著書に『宗教の本質』『日本文明史』『日本二千六百年史』など多数。

「2018年 『大東亜秩序建設/新亜細亜小論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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