魯山人味道 (中公文庫)

制作 : 平野雅章 
  • 中央公論新社
3.47
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本棚登録 : 312
レビュー : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122023468

作品紹介・あらすじ

書をよくし、画を描き、印を彫り、美味を探り、古美術を愛し、後半生やきものに寧日なかった多芸多才の芸術家-魯山人が、終生変らず追い求めたのは美食であった。折りに触れ、筆を執り、語り遺した唯一の味道の本。

感想・レビュー・書評

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  • 北大路魯山人は特に陶芸と料理の分野で
    特に知られていると思います。

    本書はその魯山人が生前、料理について書いた文章を
    編集した本になります。
    日本料理に興味がある人や
    魯山人という人間に興味がある人には
    お勧めします。
    そのような方は読んでみると面白いでしょう。

    本の内容はおおよそ前半が各食材の説明、
    後半が魯山人の料理への思想となっています。
    私は食に興味のない人間です。
    ですから前半は興味が持てませんでした。
    しかし後半の料理への思想は非常に勉強になり、
    興味深く読むことが出来ました。
    良くも悪くも独自性の強い文章です。

    ここからは私の魯山人に対する想いを
    書かせてもらいます。

    私は魯山人が本当に好きです。
    どこが好きかといえば、その思想です。
    本当に私は魯山人と芸術に関する思想が似ています。
    魯山人は芸術や料理に関しては
    特に師匠というものを持たず、独学で学んだ方です。
    そのため魯山人の芸術思想は非常に独自性が強い。
    この独自性が私は本当に好きなのです。
    魅了されていると言っても良いと思います。

    そして魯山人は生前に「独歩」という言葉を
    好んで使っていたらしいです。
    独歩とは
    「1人(独り)で歩む」
    という意味だと私は理解しています。
    この点も私も同じです。

    つまり私の思想は非常に魯山人に近いのです。
    ここが私が魯山人が好きな理由なのでしょう。

    ※尚、私が読んだのは同じ中公文庫が
    1980年に出版した旧版になります。
    旧版は303ページで新版よりも
    90ページほど少ないです。
    ですので、内容も違っているはずです。

  • お茶漬けが衝撃だった。
    他にも美食家としてのふるまいがおもしろい。
    美味しんぼの元ネタでもある魯山人。
    昔読んで、納豆をかき混ぜてから醤油を入れるのは明らかにこの本の影響だ。

  • 読んでも、面倒な人だという印象しか浮かばないのだが、高価な食事だけではなくお茶漬けのような食事についても言及しているのは面白かった。やっぱり食事というのは気安いのが一番良い。

  • 書店で見かけてなんとなく購入。偏屈ジジイだがおもしろい。若い頃苦労した人とは知らなかった。中盤以降の考え方のところが読み応えがある。
     
    実業家・大倉喜八郎の家の料理がうまいという老女中をこき下ろす話がいい。宴会的な飾る料理を批判し、実質にこだわる。偏屈と言われようとも、自分の感覚を頼りに人真似でない我が道を進む点は見習いたいと思った。
     
    ・出盛りのさんまより場違いのたいをご馳走と思い込む、卑しい陋習から抜けきらない・・・(p206)
     
    ・好きなものが、はっきり言えないのは嘆かわしい。つまり、味覚に対して無神経・・・(p219)
     
    「器が重要」と「食材が重要」の主張が繰り返し述べられている。でもきれいな器に盛りつけるのは虚飾にならないのか。エンジニアならB級材料でA級を作るのが腕の見せ所と思うが料理は違うのだろうか。

  • 20160609読了
    足立美術館に掲げてあった魯山人の言葉にひかれて購入(肝心のその言葉を忘れるという失態)。料理人だよね…名前は聞いたことある…程度の認識で読み始める。食に重きを置く人の頭の中を覗く。●料理は「理を料る」●おいしいものが分かる人は食の基準が高いため、旅先で食べる食事や、人にごちそうしてもらう食事など、一般に嬉しい出来事であるはずのことが、そうでなくなってしまうという側面もあるらしい。

  • 北大路魯山人(1883-1959)、書家、画家、陶芸家にして、稀代の美食家。本書は、魯山人の食に関するエッセイや講演などを、弟子である編者がまとめたもの。魯山人の食に対する飽くなき追求がこれでもかと述べられている。本人の気難しい印象に比べて、それほど嫌味でなく、むしろ格調高く読みやすい。

    人間国宝級のハイレベルな人なので(しかも国宝認定を断っている)、僕ごときがマネできるわけはないが、印象に残った文章として、

    『元来「料理」とは、理を料るということなのだ。「ものの道理を料る」意であって、割烹を指すのではない』(料理の秘訣を問われ、合理性だと答える中で)

    がある。実験屋としては納得できる説明だと思う。

    僕は海原雄山を敬愛しているが、魯山人はその雄山のモデルらしい(設定上は魯山人の孫弟子)。ただ、雄山は最近、孫ができてから好々爺に堕落してしまったが、魯山人は死ぬまで狷介で、親しく付き合う人もいなかったらしい。さすがである。

  • 時代だなぁと思いつつ。
    名前だけはよく知っている魯山人をちょっとかじった気分にさせてもらえた。
    それだけでも価値がある。

  • 美食 とはなにか・・・
    を平易に語っている。
    おいしい をうまく捕まえているのであるが・・・
    おいしい の表現が 多様でないのに おどろく。

  • 魯山人味道は、とにかく錦木!
    季節に合ったものが食べたくなります。

  • 久しぶりに読み返してみますかな、魯山人の著作の数々。。。

    英語とマラソンをものにしたら、次は料理の再開もいいかも。

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著者プロフィール

北大路魯山人 (きたおおじ ろさんじん)
料理研究家・陶芸家・書家=本名房次郎。1883(明治16)年、京都・上賀茂神社の社家の次男として生まれる。1904(明治37)年、日本美術展覧会の千字文の書で一等を受賞。その後、篆刻、陶芸に手を染める。19年には古美術商を営むかたわら、会員制の「美食倶楽部」を発足させる。25年には東京麹町に、当時のセレブを対象にした日本料理の料亭、星岡茶寮を創設、顧問兼料理長に就任。26年、北鎌倉の山崎に窯を築き、星岡窯と称した。料理と陶磁器と書に鬼才を発揮、新境地を開いた。美食に人生をかけ、美的生活に耽溺した。1959(昭和34)年12月21日、好物のタニシのジストマによる肝硬変で死去。

「2020年 『魯山人の和食力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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