陰翳礼讃 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
3.90
  • (483)
  • (433)
  • (569)
  • (29)
  • (4)
本棚登録 : 4339
レビュー : 463
  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122024137

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 先日買った雑誌で谷崎さんの特集をしていて、初めて陰翳礼讃を知った。
    日本的な美の本質とはどういうものか、生活の中で感じられたことが綴られている。
    日本の美に興味がある人にオススメ。

  • ☑陰翳礼讃
    □懶惰の説
    □恋愛及び色情
    □客ぎらい
    □旅のいろいろ
    □厠のいろいろ

    解説 吉行淳之介

  • 「先日、谷崎について語り合ったので、『陰影礼賛』の雰囲気がある店を選びました」と言って神楽坂界隈のお店に案内してくれた人がいた。そのときは実はこの作品は読んでいなかったので、後で読んでみた。文字通り陰影を礼賛した随筆。蒔絵は、暗い所で見るようにできている、など、なるほどと思わされた。そうだそうだ、とうなづける部分が多くあった。

  • P.31
    左様にわれわれが住居を営むには、何よりも屋根という傘を拡げて大地に一廓の日かげを落し、その薄暗い陰翳の中に家造りをする。

    P.48
    われわれ東洋人は何でもない所に陰翳を生ぜしめて、美を創造するものである。

    P.48
    古歌
    「掻き寄せて結べば柴の庵なり解くればもとの野原なりけり」

    →草は見方によって庵の一部を構成するし、ただの草ともなる。

    P.48
    美は物体にあるのではなく、物体と物体との作り出す陰翳のあや、明暗にあると考える。〜陰翳の作用を離れて美はないと思う。

    →関係性により成り立つ美。

  • 高校一年の時に課題で読んだ。
    たぶん今読む本じゃなかった。「だから何」としか思えなかった。
    もっと後に読めば面白いなって思うんだろうな、と思って、その時期を待ってます。

  • かつて、日本人の家は暗く陰影を内包していたことを実感できるのは現在何歳くらいの人までなのか、と思った。実感できる私は40歳になろうとしている。地方にあった祖母の家や東京でも現在より街の灯はずっと少なく家の中の電気も暗くて、トイレへ行くのが怖かった。

  • 学生のころ読んだのに、とても印象に残っていて、いまでも覚えていた。
    随筆文はとても苦手としていたのに、これは読みやすく、美術鑑賞においても見方が変わってくる。

  • 自分にはない視点をたくさん得ることができた。灯りを暗くすると見えなかったものが見える、西洋人に合わせて成長する一方で日本人の価値基準は変化しているなど、驚かされることが多かったと思う。非常に良い。

  • 谷崎は、日本の美は、陰翳の中にあると。
    文明の進歩とともに、日本からは仄暗い場所は次々と喪われているが、日本人の奥深い体質には、陰翳に魅かれる気持ちは、まだ残り続けるだろう、と著述する。
    日本家屋、障子、浴室、厠、燈明、和紙、等々、それぞれに論評。
    しかし、谷崎が亡くなり早50年、陰翳はどこに。
    なにしろ、宇宙から地球の夜を見ると、一番明るく輝いている国が日本だとか。
    それでも、あるいは現状がそれだからこそ、折々に触れ読み返してみたい名文といえるか。

  • 今までどんなに好きな小説家が書いていても、随筆を面白いと思うことはなかった。
    随筆を面白い!と思って最後までグイグイ読み進めたのは、これまでの人生で初めての体験。
    作者の風情のある思考、一言では説明しづらい自身の趣向や考えを表現する言葉遣いが何とも言えず美しい。
    これぞ日本人と日本語のあるべき姿だと感動しながらあっという間に読み終えてしまった。

全463件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

明治十九年(一八八六)、東京日本橋に生まれる。旧制府立一中、第一高等学校を経て東京帝国大学国文科に入学するも、のち中退。明治四十三年、小山内薫らと第二次「新思潮」を創刊、「刺青」「麒麟」などを発表。「三田文学」誌上で永井荷風に激賞され、文壇的地位を確立した。『痴人の愛』『卍(まんじ)』『春琴抄』『細雪』『少将滋幹の母』『鍵』など、豊麗な官能美と陰翳ある古典美の世界を展開して常に文壇の最高峰を歩みつづけ、昭和四十年(一九六五)七月没。この間、『細雪』により毎日出版文化賞及び朝日文化賞を、『瘋癲老人日記』で毎日芸術大賞を、また昭和二十四年には、第八回文化勲章を受けた。昭和三十九年、日本人としてはじめて全米芸術院・米国文学芸術アカデミー名誉会員に選ばれた。

「2018年 『父より娘へ 谷崎潤一郎書簡集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

陰翳礼讃 (中公文庫)のその他の作品

陰翳礼讃 (中公文庫 A 1-9) 文庫 陰翳礼讃 (中公文庫 A 1-9) 谷崎潤一郎
陰翳礼讃 Audible版 陰翳礼讃 谷崎潤一郎
陰翳礼讃 Kindle版 陰翳礼讃 谷崎潤一郎

谷崎潤一郎の作品

ツイートする