- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122028234
感想・レビュー・書評
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邪馬台国の女王・卑弥呼の登場……
マンガ 日本の歴史〈2〉邪馬台国と卑弥呼のまつりごと
1997.03発行。字の大きさは…小。
マンガで日本の歴史を描いたものです。
作画/漫画家・石ノ森章太郎
原案執筆/帝京大学教授・義江彰夫
此度は、弥生時代後期(二~三世紀)です。
大陸では、「三国志」で有名な魏、蜀、呉の三ヶ国が争っています。
倭国(日本)では、かつて100余国あった国々は次第に統合されて30余国になりましたが、その過程で、欲望にとりつかれた王たちの激しい主導権争いが続き、ついには倭国をあげて内乱の状態を招きます。いわゆる倭国の大乱の時代です。
その中で、邪馬台国が主導権を握っていきます。それでも大乱が収まらず、それを鎮めるために男王でなく、女王を擁立する事となり、倭の諸国、邪馬台国女王・卑弥呼を共立して王とします。
邪馬台国は、魏(中国の三国時代の魏)の首都・洛陽に奉献の使者を送ります。
卑弥呼が亡くなると、男王を立てるが国中服さず卑弥呼の宗女・壱与(13才)を王に立てて、国中安定します。
【読後】
弥生文化は、当初から突然相当高い技術水準を持っていることから考えて、縄文人の自己発展だけで説明するには無理があり、渡来人集団の移住と稲作の導入、縄文人との接触と伝播と考えられます。
九州地方を中心に稲作伝播から邪馬台国までの歩みが、西日本にも伝播し、そして東日本に伝播していきます。この拡大・定着の過程は、同時に弥生文化が地方色豊かなものに変貌する歴史でもありました。
西日本、東日本では、中国・朝鮮の文物をほぼそっくり模倣しつづける九州地方と対照的に、独自な形の古墳と祭器が創造されたことは興味深いです。
邪馬台国(やまたいこく)が北九州にあったか畿内にあったかは、議論が続いています。
2021.02.11読了詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
弥生時代の中後期、二、三世紀頃の歴史。日本で初登場のキャラクター卑弥呼の登場。男王だとどうしてもまとまらなかったのか、神への信仰が強かったのか。王印をもらった奴国ではなく、邪馬台国から女王が出てくるというのも面白い。中国、朝鮮との交易も引き続きあり、魏国との国交も。世界史的には、三国志の時代と重なる。卑弥呼を神化させた要因に、魏からの鏡や青銅器などの貢ぎ物の存在が大きかったのではないだろうか。
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古代史最高のヒロイン卑弥呼登場。「魏志」倭人伝の記述を手がかりに弥生後期の「倭国」大乱から統合へと向かう過程を再構築する
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歴史の謎。邪馬台国はどこにあったのか。女王卑弥呼はどのような祀り事を行っていたのか。歴史ロマンです。
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国を固めるためには、強烈な魅力を持つカリスマ(この場合は卑弥呼)が必要なのか。それと、それを権威付ける後ろ盾(この場合は魏)が。
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卑弥呼についての斬新な解釈といえる。弥生時代ってちょっととらえどころがないイメージがあったが、漢や魏と倭の国々のイメージをつかめた。
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図書館の本
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412202823x 211p 1997・3・18
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弥生時代後期の「倭国」の統合や、弥生文化について。
卑弥呼が登場します。とてもミステリアスな、美しい女性です。
村の姉弟の登場も、話に色を添えています。