一休 改版 (中公文庫 み 10-21)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 108
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122028531

感想・レビュー・書評

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  • ★3.5 主に森侍者との関わりが読みたくて手にとった。古い文献からの引用は理解出来ない部分が多々あったが、一休和尚の生き方はよく伝わって来た。
    余談であるが、奉行の新右衛門さんというのが登場した時、思わずケツアゴを思い出した。

  • 【推薦者】M.T@コロナ切れ字教室

  • 諸事情で約一年間読書から離れていましたが、やっと読了した一冊。
    一休の生涯を様々な資料から読み解き、浮かび上がらせてくれます。
    清濁併せ持ち、衆生救済のため分かりやすく道を説いた姿は、僧侶というより一人の哲学者のようです。

  • 難しくて理解できない内容も多かったが、最後の森女についての考察には強く惹かれた。水上勉の人間観が好きだと改めて感じることのできる一冊だった。

  • 請求記号:188.8イ
    資料番号:011300753

  • 難解なる語句が多すぎて、私の国語力では理解しきれませんでした・・・。

  • 今のところ難解な印象。正直ちょっと読みにくいので半ば挫折ぎみです…

  • 巻末の解説から読んではいけませんよ。

  • 水上勉が、一休宗純について書かれた古い書物を引用しながら語るという形式をとっていますが、「ある古書から引用」というのもすべて著者の創作なのです。凝った構成ですね。
    古めかしい文語調の引用文と、淡々とした地の文の対比がおもしろいと思いました。

    年老いた一休和尚が臨終を迎える場面が心にしみます。
    一休は晩年になってから、森(しん)という名の盲目の美女を愛し、一緒に暮らしていました。
    病気の一休をかいがいしく世話する森。
    萩の花が咲くころ、ふと意識を取り戻した一休は、硯の中で羽虫が墨汁に溺れているのを見つけます。

      みよ森よ、
      そなたのすりおきし硯池に虫のおちてをるわ、
      みよ、秋虫の燈を恋うてきて墨汁に身をひたして
      果てたる姿のあはれよの

    光を求めてせっかく飛んできたのに、無残にも墨汁の粘りに羽をからめとられやがて溺れ死んでしまう…
    そんな羽虫の姿に、一休和尚は、死につつある自分を重ねたのでしょうか。

  • あんまりしっくりこなかった

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著者プロフィール

少年時代に禅寺の侍者を体験する。立命館大学文学部中退。戦後、宇野浩二に師事する。1959(昭和34)年『霧と影』を発表し本格的な作家活動に入る。1960年『海の牙』で探偵作家クラブ賞、1961年『雁の寺』で直木賞、1971年『宇野浩二伝』で菊池寛賞、1975年『一休』で谷崎賞、1977年『寺泊』で川端賞、1983年『良寛』で毎日芸術賞を受賞する。『金閣炎上』『ブンナよ、木からおりてこい』『土を喰う日々』など著書多数。2004(平成16)年9月永眠。

「2022年 『精進百撰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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