Carver's Dozen(カーヴァーズ・ダズン) レイモンド・カーヴァー傑作選 (中公文庫)

  • 中央公論社 (1997年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (360ページ) / ISBN・EAN: 9784122029576

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

短編の名手が描く、心の奥深くに響く物語が詰まった一冊です。村上春樹が選び抜いたレイモンド・カーヴァーの作品群は、硬質な文体とリリシズムが融合し、繊細な感情を呼び起こします。「大聖堂」や「僕が電話をかけ...

感想・レビュー・書評

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  • 村上春樹が愛した作家レイモンド・カーヴァー。
    短編の名手と呼ばれた彼だからこそ描ける作品たちを、村上春樹自身が選び、翻訳した傑作選である。
    アメリカ文学の風を感じたい方はぜひ読んでみてください。 

  • 【ロングセラーを読む】いたるところにドラマはある 「レイモンド・カーヴァー傑作選」村上春樹編訳 - 産経ニュース
    https://www.sankei.com/life/news/201114/lif2011140001-n1.html

    ほぼ日刊イトイ新聞 -本読む馬鹿が、私は好きよ。
    https://www.1101.com/yomu/08murakami_06.html

    Carver's Dozen|文庫|中央公論新社
    http://www.chuko.co.jp/bunko/1997/10/202957.html

  • 69冊目『Carver's Dozen レイモンド・カーヴァー傑作選』(レイモンド・カーヴァー 著、村上春樹 編訳、1997年10月、中央公論新社)
    村上春樹が偏愛する作家、レイモンド・カーヴァー。彼の短編、エッセイ、詩など12作品(+おまけが1作)が収録。
    どの作品も硬質な文章でありながら、リリシズムに溢れる繊細な物語が展開されてゆく。
    「大聖堂」や「僕が電話をかけている場所」といった代表作も収録されており、カーヴァーの入門書として最適な一冊。

    〈「だってね、スチュアート、彼女はまだほんの子供だったのよ」〉

  • 「ささやかだけれど大切なこと」をおすすめされて読んでみたのですが、これは確かに良い小説でした。タイトルから勝手に名作の気配を感じていた私は、何か良い絵本を読んだときのような、温かい感動と教訓がもたらされる作品かとはじめは想像していましたが、少し違いました。そうではないのですが、なんとも言えない味わいがあって心をつかまれる、そういう良作です。これは「ささやかだけれど大切なこと」に限らず、本書に収められている他の作品にも共通することですが、人生の荒波の中で心のどこかに傷を負った大人たちの、それでも譲れない何かを守るための闘いの物語というか、決して派手な激変があるわけではないですが、その闘いの中で偶然的に見えてくる新しい展開に、はっとさせられるものがあります。私は特に、「大聖堂」と「ダンスしないか」が好みでした。

  • こんな面白かったんだ。
    はっきりしたストーリー性があるわけではなく、腑に落ちる結末があるわけでもない。
    ちょっとした人の振る舞いが心のひだに染み込んでくる。そんな短編集でした。

    『大聖堂』 
    盲目の男と過ごす気まずいひとときが、ひょんなことで大聖堂の鐘が鳴り響くように劇的に変化する。ずっと目をつむっていたい。

    『ささやかだけど、役に立つこと』
    耐え難い喪失感を救ってくれるのは、朝食のパンのようにささやかなことなのかもしれない。

  • 村上春樹によるレイモンドカーヴァーベスト。そりゃもう良いです。気になっている人の入門書として最適。なんでこんなにままらない人を描かせると上手いのだろう。良い人を良い人として、悪い人を悪い人として描くのじゃなく、悪い人でもシームレスに良いことを考えたり行動したりする。一瞬の思考や行動の発露の描写がすんごい美しかったりして胸を打つ。そうだよなー人ってこういうものだよなって思う。凡百な小説が類型的に人を描いた挙句捨象されてしまった全てがここにあるんじゃないかとすら思っちゃう。あなただって普段の生活でそういう感じでしょ?(良いこと考えてる次の瞬間にどうしようもなく汚いこと考えたりしない?)

  • 順風満帆な人生なんてある訳ないけれど、この本に出てくる人々は、なにかしら人生において障害というか、傷というか、つらい経験をしている。そんな人々の暮らしを丁寧に、そしてさりげなく淡々と描くレイモンド•カーヴァー。弱ってるな、自分。と思う時に読むと本当に沁みる。村上春樹の翻訳は確かにクセがあるのだと思うけど、それもまた良い。

  • レイモンドカーヴァーの作品は村上春樹の翻訳で何度か読んだが、こうして傑作選になっていると、改めてその文学的なレベルの高さに驚かざるをえなかった。「大聖堂」「ぼくが電話をかけている場所」「ささやかだけど、役に立つこと」の並びなんかもう凄すぎて完全にノックアウトされた。今回初めて「足もとに流れる深い川」を読んでとても良いと思ったけれど(タイトルの意訳も素晴らしい)、やはり、わたしにとってのナンバーワンは今のところ、「ささやかだけど、役に立つこと」かなあと思う。一見するとシンプルで、誰にでも書けそうな文章に思うんだけど、その組み合わせがあまりに見事で、平易なのに深い、の局地をいっていると思う。ヘミングウェイから連なる系譜でもあり、今の日本の文学とかには、こういう文章の人はちょっといないなあと思う。素晴らしい文体、素晴らしい小説。

  • 初めてのレイモンドカーヴァー。
    すごく好みだった。
    どれも深い余韻を残して終わっていく。
    日常のリアルの中の一部をカーヴァーの目線で切り取っている。
    リズムがすごく好き。
    文章は村上春樹訳だからかとても読みやすい。
    村上春樹が好きな短編を集めているということもカーヴァーへの尊敬の念がひしひしと伝わってくるところも含めて、すごく良かった。

    ・ダンスしないか?
    世界観がたまらなく好き
    彼女は会う人ごとにその話をした。でも相手に伝えられない何かが残った。

    ・大聖堂
    盲人をこんなふうに描くんだと
    最後の終わり方も最高
    自分が何かの内部にいるという感覚がまるでなかった。

    ・使い走り
    みんなの日記からとっているあたり
    シャンパンで終わらせる
    カーヴァーの自分の姿と重ね合わせている

  • 再読。村上春樹による訳文、どうしても春樹感が出るのでもっとニュートラルな訳文も読んでみたい。「ささやかだけれど、役にたつこと」「ダンスしないか?」「大聖堂」なんかのわかりやすく人の心と心が結びつく一瞬を描いた作品が好き。

  • ドラマチックではない

    ハッピーエンドでもない

    でも、破滅的な絶望という訳でもない。

    やや日常的で、負のオーラを出していそうな主人公達・・・

    不幸で寂しい話が多かった気がします。


    村上春樹の一個一個の解説を読む前、読んだ後で読むと良い様な気がします。

  • 大聖堂、ささやかだけれど役に立つこと。
    この二作品だけのために買っても損じゃないぐらいよかった。

  • 果たしたとも。
    そう言って死んできたい。

  • レイモンド•カーヴァーの短編集、村上春樹訳。
    小川洋子さんが「みんなの図書室」で選書されていた短編「ささやかだけれど、役にたつこと」を読んだ。

    村上春樹さんの訳は初めて読んだが、直訳の感が強く、日本語訳なんだけど英語の原書を読んでるような独特のニュアンスがあった。

    息子を交通事故で亡くした夫婦と、あるパン屋の主人のお話。息子を亡くしどんなに深い喪失の中にあっても、生きていかなくてはならない。そんな時、あったかい出来立てのパンを食べることは「ささやかだけれど役に立つこと」。

    近所の珈琲屋さんにこの本が置いてあったので、他の短編もまた来た時に読もうと思う。

  • 今日が坂本龍一の誕生日で6年ぶりに出たアルバムが『12』ってこともあってこれ、ってわけじゃないんだけれど、たまたま『12』っていま気づきました。『大聖堂』が読みたくってこれ。

    傑作選なので何度か読んだことあるお話もいくつか。でも書き直しされてるのでどれも楽しく読みました。が、村上春樹の翻訳だから村上春樹の小説を読んでるみたいなデジャヴも。お話の落ちがきちんと落ちなくてふわーっとどっかにいっちゃうとかね。

    それでも『でぶ』『足もとに流れる深い川』『大聖堂』素晴らしゅうございました。宗教的なお話かとイメージしてましたが、もちろんそんなことはなくって、妻の古い全盲の男友達が家にくるってことで「めんどくせー」って思う男のお話。細君もこれが1番って言ってますが、会ってからの展開が良いんだよなぁ。

    《「ボウリングにでもつれてけばいいのかね」と私は妻に言った。彼女は流しでスカロップト・ポテトを作っていたが、使っていた包丁を下に置いて私の方を向いた。「もしあなたが私を愛しているなら」と彼女は言った。「私のためにも、まともに振る舞ってね。もし愛してないのなら、好きにしていいわよ。でもね、もしあなたに友だちがいて、その人がうちに来るとしたら、それがどんな人だろうが私は温かく迎えるわよ」と彼女は布巾で手を拭った。「僕には目の見えない友だちなんかいないぜ」と私は言った。「どんな友だちもいないくせに」と彼女は言った。》

  • とても面白かった。この短編集は村上春樹訳であるからというのもあるが、レイモンド・カーヴァーにいかに影響を受けているのか読むとわかる。
    特に「足もとに流れる深い川」「大聖堂」「父の肖像」が気に入った。

  • 1ヶ月くらい時間をかけて読んだ、諸事情で間が空いたりしてあまり思い出せない話もあるけれど、カーヴァー作品は楽しんで読むことができた。
    レモネードという詩が印象的だ。

  • 大聖堂ととるにたらないものもので号泣した。

  • なんで星5なのか分からないんだけど、星5をつけなければいけないと思った。明らかに好きだったなと自信を持って言える話がいくつかあって、サマー・スティールヘッド、大聖堂。ささやかだけれど、役に立つことは途中までううぬと思って読んでいたけど、最後がすごくよくてこれも好きだ。むろん、他の話もこの作家への理解度が上がるほど好きになっていくのだと思う。
    サマー・スティールヘッドは、主人公が外で緑のニジマスを捕まえようとする場面が美しすぎる。水飛沫と水の冷たさが目に浮かぶ。そして家に戻ったあと、魚が死体になるというこの鮮やかな変化がよい。少年期を喪う。大好きな短編だ。
    大聖堂も天才すぎる。盲人との関わり、こんな何気ないシーンがどうして胸を打つのだろう、と思う。一緒に紙に大聖堂を描くとき、彼は目を瞑る。そして盲人の手が彼の手の上に乗っかる。このなんともいえない気持ちは何か大きなものを突き抜けている。触れるときの感触というのだろうか。すごい。
    ささやかだけれど、役に立つこと。危篤の子どもが亡くなるまでそばにいる両親の場面は読んでいて辛い。なんでこんな辛い場面をつらつらとずっと書くのだと思ったが、最後のパン屋の場面で花開くようだった。人にはこんな感動の覚え方があるんだという一瞬の切り取りがこの作家はすごいと感じさせられる。そしてその場面にかかったときの美しさには息を呑んでしまう。この作品集に収められている他の本にもいずれ心を奪われるのだろう。

  • 収録されている短編・詩・エッセイはすべて読んだことがあり、初見の部分は巻頭の解説と巻末の訳者によるあとがきのみだった。しかしもちろん、それを知りながら読んだわけで、再読するに値する、よい短編が揃っている。この選集の不満を強いて挙げるとすれば、個人的に好きな、犬を捨てに行く話(「ジェリーとモリーとサム」)がなかったことくらいだ。

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