Carver's Dozen(カーヴァーズ・ダズン) レイモンド・カーヴァー傑作選 (中公文庫)
- 中央公論社 (1997年1月1日発売)
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感想 : 163件
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Amazon.co.jp ・本 (360ページ) / ISBN・EAN: 9784122029576
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短編の名手が描く、心の奥深くに響く物語が詰まった一冊です。村上春樹が選び抜いたレイモンド・カーヴァーの作品群は、硬質な文体とリリシズムが融合し、繊細な感情を呼び起こします。「大聖堂」や「僕が電話をかけ...
感想・レビュー・書評
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村上春樹が愛した作家レイモンド・カーヴァー。
短編の名手と呼ばれた彼だからこそ描ける作品たちを、村上春樹自身が選び、翻訳した傑作選である。
アメリカ文学の風を感じたい方はぜひ読んでみてください。
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69冊目『Carver's Dozen レイモンド・カーヴァー傑作選』(レイモンド・カーヴァー 著、村上春樹 編訳、1997年10月、中央公論新社)
村上春樹が偏愛する作家、レイモンド・カーヴァー。彼の短編、エッセイ、詩など12作品(+おまけが1作)が収録。
どの作品も硬質な文章でありながら、リリシズムに溢れる繊細な物語が展開されてゆく。
「大聖堂」や「僕が電話をかけている場所」といった代表作も収録されており、カーヴァーの入門書として最適な一冊。
〈「だってね、スチュアート、彼女はまだほんの子供だったのよ」〉 -
「ささやかだけれど大切なこと」をおすすめされて読んでみたのですが、これは確かに良い小説でした。タイトルから勝手に名作の気配を感じていた私は、何か良い絵本を読んだときのような、温かい感動と教訓がもたらされる作品かとはじめは想像していましたが、少し違いました。そうではないのですが、なんとも言えない味わいがあって心をつかまれる、そういう良作です。これは「ささやかだけれど大切なこと」に限らず、本書に収められている他の作品にも共通することですが、人生の荒波の中で心のどこかに傷を負った大人たちの、それでも譲れない何かを守るための闘いの物語というか、決して派手な激変があるわけではないですが、その闘いの中で偶然的に見えてくる新しい展開に、はっとさせられるものがあります。私は特に、「大聖堂」と「ダンスしないか」が好みでした。
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こんな面白かったんだ。
はっきりしたストーリー性があるわけではなく、腑に落ちる結末があるわけでもない。
ちょっとした人の振る舞いが心のひだに染み込んでくる。そんな短編集でした。
『大聖堂』
盲目の男と過ごす気まずいひとときが、ひょんなことで大聖堂の鐘が鳴り響くように劇的に変化する。ずっと目をつむっていたい。
『ささやかだけど、役に立つこと』
耐え難い喪失感を救ってくれるのは、朝食のパンのようにささやかなことなのかもしれない。 -
村上春樹によるレイモンドカーヴァーベスト。そりゃもう良いです。気になっている人の入門書として最適。なんでこんなにままらない人を描かせると上手いのだろう。良い人を良い人として、悪い人を悪い人として描くのじゃなく、悪い人でもシームレスに良いことを考えたり行動したりする。一瞬の思考や行動の発露の描写がすんごい美しかったりして胸を打つ。そうだよなー人ってこういうものだよなって思う。凡百な小説が類型的に人を描いた挙句捨象されてしまった全てがここにあるんじゃないかとすら思っちゃう。あなただって普段の生活でそういう感じでしょ?(良いこと考えてる次の瞬間にどうしようもなく汚いこと考えたりしない?)
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順風満帆な人生なんてある訳ないけれど、この本に出てくる人々は、なにかしら人生において障害というか、傷というか、つらい経験をしている。そんな人々の暮らしを丁寧に、そしてさりげなく淡々と描くレイモンド•カーヴァー。弱ってるな、自分。と思う時に読むと本当に沁みる。村上春樹の翻訳は確かにクセがあるのだと思うけど、それもまた良い。
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レイモンドカーヴァーの作品は村上春樹の翻訳で何度か読んだが、こうして傑作選になっていると、改めてその文学的なレベルの高さに驚かざるをえなかった。「大聖堂」「ぼくが電話をかけている場所」「ささやかだけど、役に立つこと」の並びなんかもう凄すぎて完全にノックアウトされた。今回初めて「足もとに流れる深い川」を読んでとても良いと思ったけれど(タイトルの意訳も素晴らしい)、やはり、わたしにとってのナンバーワンは今のところ、「ささやかだけど、役に立つこと」かなあと思う。一見するとシンプルで、誰にでも書けそうな文章に思うんだけど、その組み合わせがあまりに見事で、平易なのに深い、の局地をいっていると思う。ヘミングウェイから連なる系譜でもあり、今の日本の文学とかには、こういう文章の人はちょっといないなあと思う。素晴らしい文体、素晴らしい小説。
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初めてのレイモンドカーヴァー。
すごく好みだった。
どれも深い余韻を残して終わっていく。
日常のリアルの中の一部をカーヴァーの目線で切り取っている。
リズムがすごく好き。
文章は村上春樹訳だからかとても読みやすい。
村上春樹が好きな短編を集めているということもカーヴァーへの尊敬の念がひしひしと伝わってくるところも含めて、すごく良かった。
・ダンスしないか?
世界観がたまらなく好き
彼女は会う人ごとにその話をした。でも相手に伝えられない何かが残った。
・大聖堂
盲人をこんなふうに描くんだと
最後の終わり方も最高
自分が何かの内部にいるという感覚がまるでなかった。
・使い走り
みんなの日記からとっているあたり
シャンパンで終わらせる
カーヴァーの自分の姿と重ね合わせている -
再読。村上春樹による訳文、どうしても春樹感が出るのでもっとニュートラルな訳文も読んでみたい。「ささやかだけれど、役にたつこと」「ダンスしないか?」「大聖堂」なんかのわかりやすく人の心と心が結びつく一瞬を描いた作品が好き。
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ドラマチックではない
ハッピーエンドでもない
でも、破滅的な絶望という訳でもない。
やや日常的で、負のオーラを出していそうな主人公達・・・
不幸で寂しい話が多かった気がします。
村上春樹の一個一個の解説を読む前、読んだ後で読むと良い様な気がします。 -
大聖堂、ささやかだけれど役に立つこと。
この二作品だけのために買っても損じゃないぐらいよかった。 -
果たしたとも。
そう言って死んできたい。 -
レイモンド•カーヴァーの短編集、村上春樹訳。
小川洋子さんが「みんなの図書室」で選書されていた短編「ささやかだけれど、役にたつこと」を読んだ。
村上春樹さんの訳は初めて読んだが、直訳の感が強く、日本語訳なんだけど英語の原書を読んでるような独特のニュアンスがあった。
息子を交通事故で亡くした夫婦と、あるパン屋の主人のお話。息子を亡くしどんなに深い喪失の中にあっても、生きていかなくてはならない。そんな時、あったかい出来立てのパンを食べることは「ささやかだけれど役に立つこと」。
近所の珈琲屋さんにこの本が置いてあったので、他の短編もまた来た時に読もうと思う。 -
とても面白かった。この短編集は村上春樹訳であるからというのもあるが、レイモンド・カーヴァーにいかに影響を受けているのか読むとわかる。
特に「足もとに流れる深い川」「大聖堂」「父の肖像」が気に入った。 -
1ヶ月くらい時間をかけて読んだ、諸事情で間が空いたりしてあまり思い出せない話もあるけれど、カーヴァー作品は楽しんで読むことができた。
レモネードという詩が印象的だ。
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大聖堂ととるにたらないものもので号泣した。
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収録されている短編・詩・エッセイはすべて読んだことがあり、初見の部分は巻頭の解説と巻末の訳者によるあとがきのみだった。しかしもちろん、それを知りながら読んだわけで、再読するに値する、よい短編が揃っている。この選集の不満を強いて挙げるとすれば、個人的に好きな、犬を捨てに行く話(「ジェリーとモリーとサム」)がなかったことくらいだ。
レイモンド・カーヴァーの作品
