道誉なり〈上〉 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
3.74
  • (14)
  • (36)
  • (34)
  • (1)
  • (0)
  • 本棚登録 :230
  • レビュー :21
  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122033467

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 安定の北方南北朝。好きだなー。特に躁鬱病の尊氏がすごくいいキャラを出している。人間の弱さを持っていてそれを克服しようとする覇者と、不敵で傲岸不遜で嫌味な盟友。ちゃんと言葉でやりとりするのが、三国志などの中国の小説と違うところ。あれらの作品群になってしまうと北方先生枯淡の境地に入ってしまわれたのか、ほとんど台詞なしで男たちがわかり合ってしまうんだもん。
    楠木政成が出て来て懐かしかったなー死んでしまい寂しい。

  • 「花の慶次」の前田慶次にキャラが重なるなぁ。でも、道誉の話としつつ、尊氏の話でもある。

  • 破軍の星→武王の門→道誉なり とすっかり北方謙三の南北朝シリーズにはまりこんでいる。
    今回は近江一帯を治める佐々木家の実力者たる道誉を主人公に、これまで敵方の足利尊氏も描かれており、視点を変えた面白味がある。面白味と言えば、戦の場面やその切り取り方も、上記した2作ほど厚くは描かれない。一方で足利幕府側の人間性や駆け引きの描写が多い。本筋とは関わりの薄い人物が登場しており、そのあたりが後半にかかってどう生きてくるかも興味深い。

  • 「道誉なり」?いや、足利尊氏なり。足利幕府の内紛。
    道誉の存在感が薄い。 終始、気になる存在は、犬王。滅びの響きって何だ。?

    佐々木道誉。武将というより、計算高い「商人(あきんど)」という印象しかない。

  • 「ばさら大名」佐々木道誉。緻密に計算された狼藉を繰り返す道誉とは。その時代を象徴する「ばさら」とは。道誉曰く、「道がないから、ばさらでござるよ」。

  • 相変わらず足利だけの場面はダルイ。北方謙三は足利が嫌いなんやろか?佐々木道誉の「ばさら」っぷりを際立たせる為の手法なんやろか?とりあえず犬王・御世丸・義詮の行く末を楽しみにしつつ下巻へ。

  • 足利尊氏と後醍醐帝が争う中、佐々木道誉の視点で描く。

    時代背景の知識が曖昧なまま読み進めたが、おもしろい!
    南北朝時代の面白さが感じられる。

  • これはタイトルにもあるように佐々木道誉が主人公……というかそういう側面ももちろんあると思うのですが、裏のと言うかもう一人の主人公は足利尊氏なのだなあ……と思うのは私が尊氏好きだからでしょうか。
    道誉も尊氏も彼等の周囲の環境も複雑で感情移入もしづらいのにぐいぐい読んでしまいました。素晴らしい。

    引用文は私の向こうずね(ツボ?)をもの凄い力で打ってきた一文。わかる、なんかわかる……!

  • 九州などを舞台とした作品です。

  •  南北朝時代の異形の巨人、ばさら大名佐々木道誉の視点から、鎌倉幕府の創生期を描いた物語。
     『悪党の裔』の赤松円心もそうだけれど、道誉もなかなか読みづらいというか、主人公に同化して物語の快楽に身を任すということをさせてくれない主人公でした。主人公というよりも、触媒のような感じ。足利尊氏と、弟義直、高師直などの人間関係を、道誉を通じて相対化した、という印象があります。
     『楠木正成』→『悪党の裔』→『道誉なり』と読み進めて、だんだんと尊氏に近づいてきた、という気がします。にしても、道誉もわかりにくければ尊氏もまた然りで…。多面性や躁鬱病という特徴が共通して描かれていますが、『道誉なり』で初めて、この多面性、裏表、いくつもの顔を、自分で意識していて、なおかつその上にあって支配している尊氏の姿が見えたように思いました。多重人格の中の上位人格のように、というか。読み終えてみればむしろ尊氏の話だったような気さえしました。
     様々な人物が立ち現れるけれど、あくまで芯にあったのは、道誉と尊氏の「勝負」という、一対一の関係性でした。そしてこの二人を分けたものは「芸」なのだと思います。欲望まみれの人の世を超越するものとしての「芸」を、道誉は持っていたのだなと。
     何せまあわかりにくかったので、そのうち読み直したいです。

全21件中 1 - 10件を表示

北方謙三の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印

道誉なり〈上〉 (中公文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする