フリーダ・カーロ: 引き裂かれた自画像 (中公文庫 ほ 10-1)
- 中央公論新社 (1999年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122033535
感想・レビュー・書評
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なぜか惹かれるフリーダ・カーロ。
ありのままで、自分に正直であり、自分をさらけ出す姿がかっこよく、魅力的なのだろうか。
そのときどきの時代背景と合わせてフリーダの生涯を知ることができ、彼女の作品が人生の出来事とどのように関連しているかなども解説があって面白い。
巻末の横尾忠則さんとの対談もよかった。
専門的な話だが、美術の素人が読んでも分かる内容。
メキシコに行きたくなる〜
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フリーダの絵の奥にある、彼女の生い立ちや恋愛事情が知れて面白く読めた。
私的な事情だけを作品にこめた作品で、こんなにもインパクトの強い絵は珍しいと思う。
女たらしの旦那を持つとこんなに傷つくのですね。。
それでも好きで離れられないって、分かるような分からないような。
旦那が女に奔放なのは変えられないという前提のもとで、そんな変えられない状況でも夫と生きてゆく道、浮気の傷を耐え抜く道を少しずつ模索してゆくフリーダがすごいなと思う。
既にメキシコシティの近代美術館とフリーダ・カーロ美術館で彼女の作品は生で見ているけれど、画集か何かでもっと沢山の作品を知りたいなと思った。 -
フリーダの絵には、自分と自分の傷ばかり描かれているように見える。
一般人は傷を負った場合、時間が解決してくれるのを待つことが多いけど、フリーダはそこまで我慢強くもなければ、周りが見える人間でもなかったのではないかと思う。
しかしそれでも、凡人には到底描けないよこんな絵。自分をぎりぎりのところで守るために、自分を絵の中で傷つけているという印象を受けた。