完訳フロイス日本史〈1〉将軍義輝の最期および自由都市堺―織田信長篇(1) (中公文庫)

制作 : 松田 毅一  川崎 桃太 
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 156
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122035782

作品紹介・あらすじ

世界で日本でしか現代語訳されていない、西洋人による初の「日本史」の完訳本、待望の文庫化。第一巻は、布教草創期の折々に西洋人の新鮮な感性の捉えた見聞、とりわけ京や奈良の町並みや歴史的建造物、自由都市堺の殷賑、また将軍義輝の最期など、信長前史を活写する。毎日出版文化賞、菊池寛賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • リアルタイムの外国知識人による日本の歴史は、ほんとに貴重だと思わされます。キリスト教の普及は、壮絶だったということもよく分かりますが、それだけでなく、当時の日本の街の様子とかもとってもリアル。続刊では信長とか秀吉とか出てくるだろうから楽しみ。

  • 16世紀に日本に渡って来た宣教師のルポルタージュともいうべき一冊。

    平戸から山口、そして京へと苦難の道中が綴られている。
    当時の日本人にとって、ポルトガル人は非常に奇異(お互い様だが)に映った様子が細かく書かれており、石を投げられたり追いはぎにあったりと、苦労が多い。
    当時の一般的な日本人の世界観にヨーロッパというのはない。
    それは本書にも記述されているように、シャムから来た南蛮人として認識されていたようだ。
    西は天竺、南はシャムが世界の果てであり、北は蝦夷あたりが当時の日本人の世界を観たときの風景である。

    フロイスたちは、「ダイウス」を信奉することを説いた。
    このダイウスというのが紛らわしく、大日如来と勘違いされたことが明記されている。偶然の一致による不幸としか言いようが無い。

    ただ、この「ダイウス」も今の我々からみると違和感を感じる。
    フロイスの書簡には、ほとんど「キリスト」の文字が見えない。
    ダイウス教と言ってもいいほど、連呼している。
    当時のキリスト教(イエズス会)は、ダイウスに関する教義のみを唱えていたのだろうか?


    また、フロイスが畿内に滞在中、奈良の大仏が焼ける事件が起きる。
    これは三好三人集と松永久秀との争いによる兵火といわれていたのであるが、本書によると、勇敢なる(?)キリスト教徒が兵の中にまじっていて、偶像崇拝を嫌いこれを焼いたという。

    日本側の記述と大きく異なるあたりが、興味深い点ではある。

    将軍義輝暗殺、大仏炎上を当時のルポルタージュとして読めるのは、本書だけであろう。
    この時代が好きな方にはお勧めしたい一冊です。

  • 約30年に渡って日本に滞在したルイス=フロイスの日本滞在記。日本史って言っているけど、滞在記もしくは布教記的なテイストが強いと感じた。しかし、一次資料的な感じで当時の寺社、将軍、戦国大名、街の様子も記録しているので戦国時代の様子がわかりやすいシリーズとなっている。第一巻では将軍義輝からお墨付きもらうけど、松永久秀に義輝殺されるからあわわって感じから堺に至るまでを描く。迫害者や弾圧者を「悪魔」ときっぱり書いてしまうあたりがクリスチャンやなぁと思った。

  • 積読確定な気もするが、ちょっと面白そうだから秋ぐらいに読みたい

  • 生きた記録

  • 織田信長篇?、と銘打たれておりますが、信長はほとんど出てまいりません・・・各地での布教活動の苦労話が大半を占めております。あっ?!カバーの裏に<信長前史を活写する>って書いてある・・・全史ではないのね・・・

  • 全12巻を読み通すのはなかなか骨が折れたが、外国人の誤解を差し引いても、いちばん面白い同時代的資料じゃないかと思う。たとえば、信長にはゼウスの神罰が下ったとフロイスは記す。日本人も罰が当たったと思っただろうし、その点はまあいっしょだが、いかに英邁であったかは、西欧人の眼を通して初めてわかることだ。「二君」にまみえる高山右近の「矛盾」も。無宗教の身にとってはなんとも興味深い。何度読み直しても謎なのは「河内」という国である。
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