マンガ日本の古典 (17) (中公文庫 S 14-17)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122037052

感想・レビュー・書評

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  • 2024/01/06読破

    同僚に誕生日プレゼントで頂きました。
    2024年最初の読破です。


    徒然草 感想
    ・総論:人間は流れるままに生き、風情を感じるこそ趣きがあるのでは。

    著者の人間味ある考えや、当時の考え方や風習が各章に1つずつありました。5割くらいは現在の時代には合わないかなぁという印象です。

    下記は現状の自分に刺さったものです。

    p89
    亢竜悔有(こうりょうくいあり)
    登り詰めた龍は下に降りるよりほかはない。そこに悔いが生じる

    p173
     世に従って生きようとする人は、まず時機を知らなければならない。だが、何かを成し遂げようと思う者は時機を問題にしてはならない

    p266
     幻のような一生の中に何事をしようとするのか空しいだけ。

    ーー

    世に流され自分の好きなことに没頭し満足するのも一つの人生ですが、何かを成し遂げようとするならば、自分で時機を作り、仕掛けていくことを考えた方がいい。

    亢竜悔有→今年辰年ということもあり、会社ができて2年目の自分には、どんどん昇っていってもこの言葉を忘れるなというメッセージに感じました。

    人間はいつか死にまして、死ぬのは輪廻が回っているだけで何も虚しい事はなく、むしろ生きている間が幻であるというお考えでした。

    生きている間が幻ならば、それこそ周りに流されず、"自分が"好きなことをして、生きていこうと改めて思う一冊でした。

    時代物が好きや、マツコデラックスが好きな方へはいいと思います。

  • バロン吉元さんが全243段を1冊のまんがにまとめてくれたもの。

    後醍醐天皇と仁和寺をめっちゃディスっているし、見方によってはギャグにしか思えない話もあって「徒然草ってこんなに面白かったんだ♪」って思いました。

    全体的に淡々としていて、それがまた味のある1冊になっていたよ。

    これをもとに当時の風俗とか歴史とか仏教とかを学ぼうと思ったら、かなり長いこと楽しめる本なんじゃないかなぁ?

    かなり内容の濃い、かつ面白い1冊でした。
    徒然草入門にはもってこいだと思うよ!

  • 話が切れ切れすぎてさすがに。昔読んだ赤塚不二夫のやつのほうがよっぽどわかりやすかった。

  • た ①20240227

  • 吉田兼好の質実剛健な性格が表現された質素倹約を根底とする鎌倉、南北朝時代の時代背景を描く話。①教養がないと氏素性の劣る下卑た者となるから学問が必要、②全てに優れていても色事を好まない男は誠に物足りない、③むやみに面白くしようとすると却って白けること、④弓矢をするときは2本の矢を持っては最初の一本に集中できなくなる。学問をする者は夕方には朝があると思ってら朝には夕方があると思い、後でもう一度やれば良いという気持ちでいてしまうがよくない、⑤人は一番大事なことにまず励むべきで、2.3番のことにかまけてはならない(説法教師を目指すために、乗馬と早歌に熱中してしまった逸話)、⑥自分も人も何もあてにしなければ、良い時は喜び、悪い時は誰も恨むことがない

  • 「『徒然草』は官吏を辞して出家遁世した兼好が、自然観・人生観から有職故実についてまでを綴った随筆集。元徳二~三(西暦一三三〇~三一)年頃成立。全二巻。文保二(一三一八)年帝位についた後醍醐天皇は親政を行い、倒幕を目指した。正中元(一三二四)年正中の変、元徳三・元弘元年には元弘の乱をおこす。動乱の世に生れた知識人兼好――時代の波にもまれる貴族の心の有様とその理想を、この書にみることができる。
     自然観、人生観、恋愛観から有職故実にいたるまで知識人兼好が縦横無尽に綴る随筆文学の傑作、絶妙のタッチで奇跡の漫画化! 中世の人々の心のありさま、理想をかいま見る。」

  • 筆者は吉田兼好。今でも通じるような達観した意見と、後醍醐天皇に代表される権威や女子供、馬鹿が嫌い…みたいな人間臭い感想のどっちもある。あと当時の豆知識みたいな話も。仏教(僧)と朝廷?の話題が多い。

  • 元は官位のある程度高い勤め人、その後出家して俗世間と一線を隠したいという思いを持ちつつ、イマイチ欲も名誉も捨てきれないという兼好法師の人間臭さが出ている。古典の教科書に出てくるネタもあり。仁和寺のお坊さんが石清水八幡宮へ行き勘違いする件など。今で言うライトノベルのよう。

  • 全二四三段。
    何か吉田兼好がイヤな奴に見えてしまった。後醍醐天皇と権威と財宝が嫌いで,女子供や馬鹿も大嫌い,放縦や猥談に眉をひそめ欲望を否定して世の無常を達観している。当時の豆知識とか一齣で終わるオチの無い段とか現代人には無益な気が。

  • 徒然なるままに全エピソードを漫画化の快挙。
    砕けてるんだか堅物なのかよく分からん兼好法師だが友人が多いようで様々な話があり楽しめる。
    個人的には段42の顔が腫れる病の話はホラー。

  • 現代版ツイッター

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著者プロフィール

バロン吉元

1940年(昭和15年)鹿児島県指宿市出身。1959年、貸本向け単行本「街」に投稿した作品が入選、横山まさみちのアシスタントとなる。61年に独立して『鉄火野郎』『少年の樹』などを描き下ろし単行本で発表。70年からは「週刊漫画アクション」に「柔侠伝」シリーズ五部作を連載する。同シリーズ完結ののち、90年、描き下ろしで『親鸞』を出版。主な作品に『柔侠伝』『昭和柔侠伝』『現代柔侠伝』『男柔侠伝』『日本柔侠伝』『黒い鷲』『高校四年』『賭博師たち』『17歳』などがある。

「2021年 『ワイド版 マンガ日本の古典17 徒然草』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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