マンガ日本の古典 25 奥の細道 (中公文庫)

  • 中央公論新社 (2001年4月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784122038172

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プレミアム

みんなの感想まとめ

自然と人間の深い関係を描いた作品で、松尾芭蕉の旅と俳句の魅力が存分に表現されています。著者は、松尾芭蕉が訪れた名所旧跡を丹念に調査し、その背景や人間関係を巧みに描写。特に、芭蕉の俳句が持つ普遍的な美し...

感想・レビュー・書評

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  • 矢口高雄は、漫画「釣りきち三平」を書いた人だ。
    自然に対する思いが強い作家である。
    そんな矢口高雄が、描こうとする松尾芭蕉は、あるがままの自然人と言える。
    矢口高雄は、丹念に松尾芭蕉調べる。
    松尾芭蕉の松尾芭蕉らしさを追求する。
    奥の細道の舞台はまさに松尾芭蕉の姿を如実に表す。
    松尾芭蕉は古歌に詠み込まれた名所旧跡を訪ね歩く。
    九郎判官の高館。1189年4月30日 そこで義経は死する。
    そしてそこで1689年松尾芭蕉は俳句を詠もうとする。
    ちょうど500年後である。
    「夏草や兵どもの夢の跡」
    その俳句は今も語り継がれる。
    時を経ても、みずみずしく色褪せない。
    そんな俳句を詠み続けた松尾芭蕉に対する思いが強い。
    そこには言葉で説明せず、絵で説明しようとする。矢口高雄の真骨頂である。
    松尾芭蕉は人に媚びへつらいご機嫌を伺うことが嫌いだった。
    そうだからこそ旅に出て俳句を詠み続けた。
    野ざらし紀行。鹿島詣。笈の小文。更科紀行。そして奥の細道。
    尾花沢の鈴木清風との交流は清々しい。
    清風のもてなし、紅花に想いを寄せる。紅花の未来をも思いやる。
    松尾芭蕉の人的ネットワークは素晴らしいものがある。
    そして月山に登り山頂での景色を三原して、この物語は終わる。
    矢口高雄の芭蕉が表現できることで、切り取ることの巧みさ。うまいねぇ。秋田生まれの東北愛が満ちている。

  • 松尾芭蕉の訪ねた中尊寺、義経堂などを見たあとで読んだので、建物やそこから見る風景の描写が実物に忠実で感動しました。
    芭蕉の句のいくつかが取り上げられており、その解釈がわかって、参考になりました。

  •  松尾芭蕉の生涯と奥の細道の一部を収録している漫画本。別に読みづらいわけでもないのだが、普通の漫画ほど軽いわけでもない。(僕は中学校のころ学んでいなかったが)様々なシーンにおいて普通日本において中学ぐらいで学ぶ句が登場し、その句の持つ意味やパワー、文脈を改めて感じ取れる一冊。また松尾芭蕉をとても身近に感じられた気がした。

  • マンガ日本の古典シリーズ。言わずと知れた名作揃い。家に眠っていた本書を何気なく手に取ってみた。面白い。面白すぎる。この歳になって読む「奥の細道」は、人生のいろんなシーンを思い出させてくれつつ、スッと体に入ってくる。奥の細道を辿ってみたくなった。

  • 良かったです
    旅に行きたい!

  • 「釣りキチ三平」の著者が、こんな本書いてたんだー、と懐かしさも手伝い、図書館で借りてみる。
    読みながら、作者がすごく下調べを行なって描いているのが伝わり感心する。(実は俳句好きなのも初めて知った。)
    そして(後書きで作者が述べているように)、当時はどんな風に俳句が詠まれていたのかが分かり面白かった。これ、文章で説明されてもたぶん頭に入らなかっただろうな。
    これに併せて、古典の「奥の細道」も追いかけて借りてみた。

  • 丁寧な絵があることで旅の世界に引き込まれて一気に読んだ。このマンガには著者の情熱が込められている。

  • 「奥の細道」の中の、平泉から出羽路を描く。その中で、夏草や…(平泉)、閑かさや…(山寺)、五月雨を…(最上川)、など、現在でも広く知られる名句が生み出された。
    自然描写が何より素晴らしく、東北の人々の訛りも良い感じに表現されていた。芭蕉は、現地の俳諧を嗜む人々とたくさん交流をしていたことを知った。というのも、当時の「俳諧」は今のように五・七・五が独立した形ではなく、数人で集まって五・七・五の長句と七・七の短句を交互に並べて、百韻(百句)または歌仙(三十六句)で一巻とする“座の文芸“であり、芭蕉は俳諧の師として座の中心として自らも作句しながら他の者に指導や評点を加えた。東北の人々はそうした指導を芭蕉に仰いだという訳だ。
    芭蕉が蕉風(しょうふう)俳諧という独自のスタイルを確立し、風雅の誠という心持ちを見出すにはこの「奥の細道」旅が重要な役目を果たしたようである。

  • 「奥の細道」から出羽路を軸に描かれる。秋田出身の矢口高雄が自ら熱望して描いたとの事で、出身地の奥羽山脈周辺の自然描写は情感が篭って、心なしか瑞々しく見える。また、謎の多い芭蕉の旅の模様も、土地勘のある矢口氏の「解説・推察」が中々に説得力がある。

  • 2019年7月読了。

    191ページ
    俳諧は商取引における接待ゴルフに似たようなもの。
    高歌放吟は禁じられていたとのこと。
    大人びた世界だったのね。

    道道で地域の商家等に世話になりながら踏破したものとして描かれている。
    そうでないと旅はできなかった時代の話。
    顧みれば一人でどこにでも行きたいように行けることの何と幸福なことか。

  • 『奥の細道』を見事にマンガ化。
    名句誕生の背景がわかる。

  • 読みやすい。そして自然描写が異様に細かい。惜しむらくは短すぎたということ。旅の全貌が分かるような話に編み直して欲しい。

  • 綺麗な絵です。

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著者プロフィール

矢口高雄

昭和14年、秋田県雄勝郡西成瀬村(現・横手市)生まれ。高校卒業後、12年間の銀行員生活を経て、30歳で上京し、釣りをテーマにした「鮎」で漫画家デビュー。昭和49年、『釣りキチ三平』『幻の怪蛇バチヘビ』により講談社出版文化賞(児童まんが部門)を受賞。51年、『マタギ』により第5回日本漫画家協会賞大賞を受賞。主な作品に『おらが村』『ふるさと』『平成版釣りキチ三平』、またエッセイ集に『ボクの学校は山と川』『ボクの先生は山と川』など多数。平成7年、秋田県に矢口高雄全作品の原画を収蔵した横手市増田まんが美術館が開館される。令和2年11月死去。

「2021年 『ワイド版 マンガ日本の古典25 奥の細道』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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