葉隠―マンガ日本の古典 (26) 中公文庫 (中公文庫 S 14-26)

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  • 中央公論新社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122038349

感想・レビュー・書評

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  • 武士道の称賛より、武士道の病理が書かれている良さがある

  • ずっと勝つコツは先に勝つことってとこ好き。男女のステレオタイプの詳細がわかるね、おもしろいね。若干ゲボみはあるけど。
    話をつけろ、招かれなければ行くな、も好きだな。たまにしか会わないくらいが深くその人を味わえるのだろうし、心の友だと滅多にいない。かららしい。だが何か取り込み中に誰か訪ねてきたとしても自分は絶対その顔を見せろ。

    我慢するのは自分だけのこと考えたら美徳でもなんでもないからね、これ一辺倒になったら他己的というか目上の人重視過ぎる。保身と忠誠がどちらかに全振りすぎる。この本のその関連を引用した寒い人がいた。

    好きな部分見つけると古典の沿革の縁に立つ感あっていいよね。男色と女色の二股をかけるものでは無い、この時代から根拠もなにもクズはクソでおもろい。

  • 「武士道といふは、死ぬ事と見付けたり。」という一文が有名な『葉隠』は、第二代佐賀藩主の鍋島光茂に仕えた山本神右衛門常朝が語ったことを、佐賀藩士である田代陣基が筆記して全十一巻で編纂したもの。1、2巻は常朝の説く教訓、3〜5巻は藩祖〜第三代藩主の言行録、6〜9巻は佐賀藩と佐賀藩士との言行について、10巻は他国の武士の言行について、11巻は10巻の補遺。なので、1、2巻が現代までよく読まれている部分であり、この漫画のメイン。
    主君のために常に命を捨てる覚悟を持って忠義を尽くせ。目先の欲に囚われたり、慢心したりすることなく常に正しく謙虚に精進せよ。といった、武士の心得が書かれていて、漫画にするのは難しそうだが、ユーモアたっぷりに描かれていたので面白かった。漫画が上手くて感心する。今時の若者は軟弱だ!の元祖かもしれない…と思った。

  • 確か中学生のときに読んで、なんのこっちゃ?と思ってそのままだったのですが、ふと興味が湧いて、それはそれは十ン年ぶりに読んでみたら、あら結構面白いじゃーん…でした。

    社会人…というか、オトナ社会を経験してから読むと、なるほどなるほど実感実感。昔も今も、人間社会てのは基本的に変わらないんだなあ、としみじみします。

    某密林さんだと評価がいまいちのようですが…、まあ確かに好みが分かれる絵だし、漫画ていうよりは現代語訳に絵がちいた感じだし、実際中学生の自分はナンノコッチャだったのです、が。
    洒落のわかる大人がしみじみっと読むのには丁度良いんじゃないんですかねえ。

  • なかなかわかりやすくてよかった。関連書が読みたくなった。
    ただし、文庫は部分的に文字が小さすぎるのが難点。

  • 漫画にするのは不可能といわれた葉隠、と紹介されてたのですが漫画にする必要は必ずしもないと思う。
    でも黒鉄漫画がまたこの世界にぴたりと合っている。腐女子としては男色のくだりはおもしろかろう。

  • 大人の漫画!
    饒舌なタッチ、洒脱なセリフ回し。真面目にかつ軽やかに「武士道」の精髄に迫ってます。
    平成9年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞作品。

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著者プロフィール

1945年、高知県生まれ。漫画家。『新選組』で第43回文藝春秋漫画賞、『坂本龍馬』で第2回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、『赤兵衛』で第47回小学館漫画賞審査委員特別賞を受賞。

「2022年 『マンガ猥褻考』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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