マンガ日本の古典 (27) (中公文庫 S 14-27)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122038486

感想・レビュー・書評

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  • サクッと読めるけど、思ったより関係複雑!
    どの話を読んでも、なぜか 
    この男、情けない…
    という感想が出るものばかり。

  • 里中先生は持統天皇の本を読んでファンになりました。今回もさすがの画力で引き込まれました。

  • 近松門左衛門の人形浄瑠璃シリーズ。実際の事件が題材に取られている。当時の心中ブームは自分の人生を自分で決められないような不自由な身の上の人が多く、せめてもの抵抗、意志を貫くためだったんだな…
    『心中天網島(しんじゅうてんのあみじま)』→樋口一葉の『にごりえ』に少し似ていると思った。そんな裕福でない男が妻子ある身で遊女と思いを通わせ、公的に結ばれるわけもないので心中する。男の妻が気の毒なくらい良い人、浮気されてるのに遊女の身請け話に協力しようとするなんて…。
    『女殺油地獄(おんなころしあぶらのじごく)』→甘やかされて育った放蕩息子が、金のために恩人の女性を強盗殺人する。平気で嘘をついて騙し、金を借り、使いまくって、あげく人を殺すという、男の性格がすごい。
    『鑓の権三重帷子(やりのごんざかさねかたびら)』→不義密通疑いをかけられた妻と相手の男が、夫に女敵討(めがたきうち)される。たしかに、夫の浮気は別にいいのに、妻が浮気したら相手の男ともども殺すって不公平だなぁ…。男は別にその妻に対して恋愛感情はなく、女の自己満足の死に様に巻き込まれる感じなのが、妙に心に残る。
    『曽根崎心中(そねざきしんじゅう)』→有名なやつだ!心中天網島につながる話らしく、芸妓と裕福じゃない男が両思いになるけど、男の方が盗人疑いをかけられて二人で心中。
    全体として悲劇的すぎるけど、話は面白かった。

  • 日本の古典をマンガで読むシリーズの近松門左衛門シリーズ

    一話 奥さんに頼まれて嘘をつき通そうとした遊女と紙屋の主人の心中ものを描いた「心中天網島」
    二話 どうしようもないバカ息子が殺人を犯してしまう「女殺油地獄」
    三話 優柔不断な色男が流されるままになってたら大変なことになっちゃった~という「槍の権三帷子」
    四話 婿入りのための支度金を継母が使ってしまった&友人に騙されて大金を失った醤油屋のボンボンと遊女の心中を描いた「曽根崎心中」

    あ~もうね、心中ものに出てくる男の人ってホントにイライラする~。
    主人公の男の人がとことんどうしようもない!
    その反面、女の人が一途で泣かせる!

    ってあれま!これって近松門左衛門の手じゃないの!
    しまった~やられた~
    この時代、この同調感で小屋にお客がわんさか入ったっていうじゃないのよ。
    何年たっても近松門左衛門の思うがままに読まされているわ~。さすがだわ~。

    あっ!でも一番驚いたのは里中満智子先生が大阪出身だったっていうこと!
    登場人物の関西弁がうまいと思った!!

  • あー、私、この時代に生まれてなくてよかった・・
    来世を信じるより、今一緒にいたい、っていう気持ちしかないもん。

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著者プロフィール

マンガ家。第1回東アジアMANGAサミット事務局長。1948年大阪府生まれ。16歳のとき「ピアの肖像」で第1回講談社新人漫画賞受賞をし、プロのマンガ家生活に入る。その後数々のヒット作を生み出し現在に至る。主な作品に「アリエスの乙女たち」「あすなろ坂」「鶴亀ワルツ」他多数。「あした輝く」「姫が行く!」で1974年講談社出版文化賞受賞。「狩人の星座」で1982年講談社漫画賞を受賞。マンガジャパン事務局長。(社)日本漫画家協会常務理事。大阪芸術大学芸術学部文芸科教授。文化庁文化審議会著作権分科会委員などを歴任。

「2005年 『アジアMANGAサミット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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