洋食や 改版 (中公文庫 B 18-7 BIBLIO)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122041417

感想・レビュー・書評

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  • 心暖まる文章で、洋食やのイロハやエピソードなどが綴られていて関西に住む私もいつかたいめいけん行ってみたいなと思っています。この前、なんとなくYouTubeで3代目を見たらデミグラスソースぐらい黒くて心護さんの文章から受けた印象と違いすぎて爆笑しました。

  • 泰明軒で奉公した著者が、
    洋食や「たいめいけん」として独立開業!
    現三代目浩司氏の、レシピ本つながりで読みました。

  • 洋食屋たいめいけんを開業した料理人・茂出木氏のエッセイ。

    クラシカルで優しい語り口がたまらなく好き。箸を逆さに使うなど料理のコツの数々も目から鱗なのだけど、見どころは真面目な文面の最後にぶっこまれる予期せぬダジャレオチ。電車の中で一人フスッとなって参った。
    とぼけたホームドラマのような味わいで向田本と並んで好きなエッセイとして私の心に燦然と輝いている。

    そんな確信犯的茂出木ワールドを散々楽しんだ末、辿り着いた最後の解説にホロリ。ダジャレもサービス精神だったんだろうな。

    笑いと人情に温められる一冊。お料理しない人にもお勧めです。

  • 今とは違う部分に旧さやもどかしさを感じながらも、
    そうしたかつての様子に、
    今では失われてしまった
    「食」や「生活」に対する風情が垣間見られて、
    ちょっとうらやましさを覚えたりもしました。

  • 東京下町育ち、「たいめいけん」の創始者のエッセイ。全編にあふれる江戸っ子(池波正太郎氏言うところの「東京びと」)の心意気、プロフェッショナリズム、そして茶目っ気がいい。

    修行時代の苦労話も、この人が存命中の日本も既に遠いものになりつつあるが、息子さんが後をついでいまだに繁盛している「たいめいけん」、一度足を運んでみたいものである。

    何度読み返してもしみじみと古き時代に思いを馳せ、そして楽しい気分にあり、美味しいものが食べたくなる名作。

  • たいめいけんの初代による回想録です。
    東京っ子な語り口に胸キュン。

  • 「たいめいけん」先代によるエッセイ。洋食やさんの目線で古き良き時代のことや料理のことが,やわらかく美しい言葉で語られています。お人柄が伺える。
    マヨネィーズ,という表記に時代を感じます。

  • 日本橋「たいめいけん」の初代による料理随筆.力の抜き加減が何とも洒脱で粋.そこいくとイマドキの料理人の書いたものってのは細かいばかりで…てな嫌味をつい言いたくなる野暮天は私.

    減量に苦しんだボクシング選手のファイティング原田にスペシャルメニューを作るくだりがあって興味深い.今はトップクラスのスポーツ選手には食事管理の専門家がつくと思うが,この時代,まだそういう意識が希薄だったとみえる.

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