放浪の戦士 1 (中公文庫 か 68-1 デルフィニア戦記 第 1部)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122041479

作品紹介・あらすじ

男は剣を揮っていた。黒髪は乱れ日に灼けた逞しい長身のあちこちに返り血が飛んでいる。孤立無援の男が今まさに凶刃に倒れようとしたその時、助太刀を申し出たのは十二、三と見える少年であった…。二人の孤独な戦士の邂逅が、一国を、そして大陸全土の運命を変えていく-。

感想・レビュー・書評

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  • ファンタジー小説ながら戦国ものとしても読める傑作。めちゃくちゃ面白い。国を追われた王様が仲間を集めて取り返しに行く内容は手垢が付いているかもしれない。だがリィという異世界キャラがいることで物語に幅をもたせている。この設定がうまい。またリィが戦国時代の軍師の如く理路整然と洞察することにより、読者側も納得して入っていけるもの美点だろう。ファンタジーものとしては珍しく魔法などの能力が一切出てこず、己の武力と知力だけで進みそうな面も戦国の国盗りものを思い起こさせる。まあそっち方面が好きな人は読んで損はないぞ。

  • うゎ、なにこれ!すごく面白い!!
    1巻しか借りてこなかったよ、うわぁー。早く続きが読みたい。今日図書館休みー!(グルグル)
    こんなふうにワクワクする本に出会えたのは、久しぶりだ。

    皆さんのレビューでもちらほら見かける「十二国記」 まさにその雰囲気。偉丈夫で柔軟な思考を持つウォルと金髪で見目は麗しく且つ人外の能力を持つリィは、尚隆と六太っぽいよな。
    ウォルのおおらかさ、
    一見野生児のリィの思慮深さ、すごく好き。

    勧善懲悪だけど、悪とされるペールゼン侯爵も人格者だというのは存外だった。ただその周囲が小物なのでちょっと不憫。

  • 放浪の戦士I デル戦

    190329読了。
    今年22冊目今月7冊目。
    #読了
    #茅田砂胡
    #放浪の戦士I
    デル戦デビュー!噂に違わぬ面白さ。解説に金庸好きならハマる、と書いてあったが正に。
    貴種流離譚ってワクワクするよね。

    しかしこの構図、古代の光仁天皇と井上内親王の置かれた状況に似ているなぁ。
    結果的に担ぎ出されるところも。
    これで話を書けるんじゃないか。

  • 再読 続巻省略
    うっかり手を出し2巻に触れたらもう止まらない
    見えてくる景色はまつげびしばしのひとたちの戦記もの
    つまり『サガフロンティア2』画 の『ファイアーエムブレム』で
    それのどこが面白いのかとても不思議なのだが
    作者の腕が長い
    「悪人」でなく「小物」の書き方が抜群に上手い
    『レディガンナー』を読んであらためてみると
    視点主人公に対する「ヒーロー」と「ヒロイン」の置き方が
    どうしても『摩利と新吾』とかあのあたりを思い起こさせる
    王さまはお話の開幕時なぜあそこにいたのか
    なぜ開幕があの「時点」だったのかと思うと
    物語の焦点たる「謎のヒロイン」としてウォル王の造形が
    この作品の成功を支えている
    そうすると「戦記もの」というより「姫」とかの「騎士」の
    「歴史ロマンもの」というべきだが
    ロマンというのも謎なことばである

  • 再読です。新書版で全部持ってますが、以前から書き足しの部分が気にかかりBOOKOFFで大人買いました。
    結果大正解、やはり外持ち出し要注意の本ですね。
    まだ序盤の幕開けですが、続きを読みたくなる本です。

  • 本屋で何か惹かれて、立ち読み。購入決定。
    帰って読んで、すぐに二度読み。
    結構な回数読み直しています。

  • リィのぶっ飛んだ設定がこの物語の中ではうまくはまってる。自分と一つくらい共通点がある主人公の方が共感できて良いと思ってたけど、これはこれでサクサク楽しみながら読めて良い。
    この先17巻あるが、どこまで読めるかなー!

  •  私の茅田砂胡熱はこの1冊から始まりました。
     と言ってもこの1巻ではまだまだデルフィニア戦記シリーズの真骨頂は訪れませんが……。
     容姿が女に見える以外は完全無欠の少女?・リィと、器の大きさが半端ない豪胆な男・ウォルが主人公です。
     この主人公たちはシリーズを通して、なぜか会話以外の小説内で滅多に名前で書かれることはありません。「男」「少女」「国王」「王女」「王妃」という感じです。他の登場人物は全て名前で書かれているのに。でもそんなところも不思議な魅力があって好きです。
     多彩なキャラクターが登場するこのシリーズですが、私はおおらかで飾らないくせに決めるときは決めるウォルが断然好きです。他に、登場はまだ先ですが、ちょっと天然な万能召使のシェラも大好きです。リィも好きは好きなんだけど、なんでも出来過ぎて時々げんなりしてしまうのが残念です。
     1巻ではこの世界についてや、ウォルの置かれている状況についての説明が当然多いです。ですが、この1巻から既に会話の冴えは際立っていて、あまり抵抗なくするすると読めてしまいます。
     そしてナシアスやシャーミアン、ドラ将軍など、今後のストーリーを彩るキャラクターたちが少しずつ登場してきます。
     何度も何度も読んでいる本なのに、ここまで読むと、また先を読みたくなる不思議な本です。また、全巻再読しようかな? レビューも書けるし。

  • 絶対的強さが全然嫌みでなく小気味よい。
    ノンストップで読んだ。

  • 何年かぶりの再読です。
    もしかすると10年以上ぶりなくらい。
    これは、とにかく心躍るファンタジー。
    読みながら思い出すシーンもありつつ、ああ、やっぱり面白い…!!とわくわくしながら読みました。

    なんといっても、キャラクターがすごく魅力的。
    信念があって突き進む人というのは、なんてカッコよく映るものなんでしょうね。この時代に生きていたら、この人についていきたいと思わせるような、この魅力。
    読者だから余すところなく彼らの活躍が見られて、すごく嬉しい。

    物語はまだ始まったばかりで、これから大冒険は続くところ。
    2冊目を先に入手しておかなかったのを後悔してます。
    読み終わった後の高揚感はほんとにやばいというくらい、わくわくしてます。

    ずっと再読したいと思っていた本ですが、読み終わってもきっとまた読みたくなること間違いなしです。

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著者プロフィール

茅田砂胡
5月3日生まれ。牡牛座。デルフィニア戦記シリーズで小説デビューをはたす。
著書に「デルフィニア戦記」「スカーレット・ウィザード」「桐原家の人々」「王女グリンダ」「暁の天使たち」「クラッシュ・ブレイズ」「祝もものき事務所」「天使たちの課外活動」「トゥルークの海賊」「海賊と女王の航宙記」シリーズ(以上、中央公論新社刊)、「レディ・ガンナー」シリーズ(角川文庫)がある。

「2023年 『天使たちの課外活動10』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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