同じ年に生まれて―音楽、文学が僕らをつくった (中公文庫)

  • 中央公論新社
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レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122043176

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったと思う。小澤征爾さんのナチュラルな感性みたいなのが何か大切なものを貫いているのがわかる。大江健三郎さんについても、対談の話を聴く範囲では、ひとりの文学者として面白いと思う。現実でやってる政治的な発言は支持せず聞こえて来るのはろくな話でないものばかりだったが率直な大江健三郎について知るいいきっかけになったかもしれない。ひとつ思ったことは特殊な人だということかもしれない。

  • 1935年生まれの2人が、音楽や日本といったテーマをめぐって交わした対談を収録しています。

    それぞれ音楽と文学の世界で世界に認められることになった2人は、随所で日本人の閉鎖的な性格を批判しています。しかしながら、みずからの人生を、「中国生まれの東洋人で、日本語しかできなかった男が、どうやって西洋の音楽を、死ぬまでにどこまで分かるようになるか、どこまでいけるか、という実験」と語る小澤と、「僕は、親父から伝わってきたものをいま持っている、それをみがいて、もっといいものにして子供に伝えてやろう」と語る大江を、「デラシネ」ということはできないでしょう。明確には述べられていないものの、音楽と文学が「開かれた共同性」を実現する可能性を孕んでいることに両者ともに気づいており、そのことが隠れたテーマになっているのではないかという気がします。

  • 初読。先週小澤征爾×村上春樹の『小澤征爾さんと、音楽について話をする』を読んで、この本を読みたくなった。村上さんとが2010~11年、その10年前が大江さんと。ひたすら音楽そのものについて話が進む村上さんのインタビューと違い、芸術論、教育論、日本人論へと話が広がっていく。(そこは企画した新聞社の意図でもあるのだが。)村上さんはスイスで、大江さんは奥志賀で、小澤さんが若手演奏家を指導する現場をじっくりと観察するのだが、そこから広がる話の類似点と相違点も面白い。この2冊読み比べるのもオススメです。

  • 様々な議論。固いのかと思っていたらけっこうざっくばらんに分かりやすく色々なお話をしている。光くんのお話とか。音楽のお話もおおい。読んでいるときにひたすら考えていたのは、わたしの人生とこのひとたちの人生は何が違うのだろう、ということ。文学に選ばれ、音楽に選ばれ、天才と呼ばれてきたお二人だけれども、最初から自分がそうなれるという確信はそんなになかったようで、そしたら何が彼らを芸術にかりたてたのだろうか、とひとしきり考えて、でもわたしは芸術にかりたてられることもなく、なんとなくふわふわと生きるのかとか、リスクとか人生の決断とかそういうレベルではなく、何か見えない手みたいなものに導かれ、こういう人たちはやらざるを得なかったのかとか、なんかそういう、色々考えていたらけっこう悲しい気持ちになってきて、涙でた。

  • 2000年台に入ったばかりの時の対談ではあるが、今の時代に照らしても問題点として考えられないといけないと感じられることがかなりあった。
    師弟関係について、子どもとの関係について、日本人の鎖国性と国益という考え方についてなど、とても素敵な対談であると感じた。

  • 坂書房で購入して、実家で読む。読みやすい対談でした。完全に、かみ合う対談ではありませんでした。僕が興味を持ったのは、バーンスタインの予言です。交響楽は滅びると予言したそうです。そのため、現在、交響曲を作曲する人はあまりいないそうです。多くの作曲家は室内楽にシフトしているそうです。僕も、バーンスタインの予言に同感です。オーケストラは、経済的に大変です。米国の有力オーケストラは、日本と比較して、経済的に恵まれています。これは、有力オーケストラが、豊富な寄付金に支えられていることを意味します。全収入のうち、入場料収入の占める比率は、20%だそうです。その他の大部分は、民間を中心とした寄附に依存します。つまり、経済的には、ペイしていないのです。室内楽は、寄附なしで、どうにかやっています。寄附が集まらなくなると、恐竜のように、オーケストラは滅びるかもしれません。

  • 再読必須
    新しい人、Mediator、Oneness、Passion、個人>Institution
    日本は閉じては決してダメだ。
    ダブルスタンダードではダメだ。

  • まだ読み始めたばかりだけれども、小澤さんが大江光さんのことを訊こうと思っていたというくだりは、とても興味深い話だった。村上春樹との対談との内容の違いがまた面白い。

  • 村上春樹との対談本と比較できて良かった。しかし私が大江健三郎を読んだことがないのが残念。

  • おもしろい。
    大勢で創る音楽と、個人で創る文学と、その違いはあれども、それぞれの作業で考えていることは同じ。
    (音楽だって個人でする作業はあるし、文学だって他者との繋がりかたの形の一つだと考えているから)

    引用したのは序の、過去のこの本の対談の40年前の対談の部分。

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