プチ哲学 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 3324
感想 : 418
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  • Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122043442

感想・レビュー・書評

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  • 哲学書というと小難しいイメージがありますが、この本は「プチ哲学」というタイトル通り、イラストを使って分かりやすく哲学について書かれています。
    そのイラストの主役というのが、鳥だったり、魚だったり、冷蔵庫だったりで可愛い。

    ひとつ紹介すると、「ケロちゃん危機一髪」というタイトルで、
    右側のページに2匹のカエルがいて、1匹のカエルがもう1匹のカエルをドシンと池に押している。
    「あっあぶない」と見ている池の魚たち。
    それだけ見ると、イジワルなカエルだな~と思うけど・・・。
    左側のページはその情景の枠組みをもっと大きくしていて、実は側の木から大きなリンゴがカエルのいる所に落下している。
    つまり、そのリンゴに当たらないようにカエルはもう1匹を池に押しているんだと分かります。
    そしてその後の著者の解説で、
    『私たちは、ある枠の中でものごとを見ています。例えば、この漫画の右頁では、乱暴者のカエルが、ケロちゃんを池につき落とそうとしていますが、左頁を見ると、彼は落下するリンゴからケロちゃんを救おうとしています。このように、見る枠組みを変えると、同じ行為でも逆の意味さえもってしまいます。私たちがものを見ている時には、必ずある枠組みからものを見ているということを知っていなくてはなりません』
    と書かれてあります。
    こんな風な31のプチ哲学が紹介された本で、文庫本だし手軽に楽しめる事ができます。

    所で、本の扉に著者の写真があり、「この人、どっかで見た事あるな~」と思ったら、「バザールでござーる」のCMを作った人でした。
    当時、センスがよくて、可愛いCMだな~と思っていたので作った人も覚えてました。
    世間の風潮や流行に敏感な人で、メディアプランナーという仕事を通してもそれが身についているのだろうと思います。
    そんな鋭い目線と感性で、日々の何気ないことに気づき、それを哲学として楽しんでる。
    そんなことが伝わってきました。

  • 佐藤雅彦って、テレビの世界では類まれなる成果を残していると思うけど、本になると、そのオールマイティさが薄っぺらな感じになってしまうのが残念。
    この本に書いてあることも、どれもそこそこ感心はするが、それ以上の深いものはない。
    これを哲学と言うのか?哲学者怒るよ。
    しかし、30分時間をつぶせて、そう無意味ではなかったと思えればいいのかもしれない。

  • 哲学をちょっと身近に感じられる良本です。イラストで解説されているため、すごく分かりやすい。面白いので是非♪

  • パッとよめてしまった。1番印象的だったのは、結果と過程の話かな。

  • 着眼点や考え方が面白い。

  • 考え方、ものの見方、とらえ方を少し変えるだけで、心と頭がほっこりするようなお話でした。
    「2匹の小魚」のように、自分にとって大切なことの基準を持って生きていきたいな。
    自分軸と他人軸、俯瞰力のバランスかな。

  • すぐに読み終えました。「考えの整頓」のもっとわかりやすい版のような感じ。
    個人的に「はじらいの機能」が勉強になった。

  • ほっこり素敵な本でした。
    佐藤雅彦さんのひらめきや考えがキラキラと優しく、温かい文章とかわいいイラスト共につまっています。

    考えることって、楽しい。

    「自分の身のまわりのことでも、ちょっとだけ深く考えてみることで、いままで気付かなかった小さな真実が見えてきたりして、それが特に人生観を変えるようなすごいことじゃなくても、その事に気付いたことで一日が前より生き生きとしてきたりするのです。」

  • Philo/sophyは、智を/愛するからできているらしい。考えるというと、難しいことをしなくちゃいけないような気がするけど、なんでもいいんだと思う。そのゆとりを意識的に持つことが、幸せの尺度を豊かにしてくれると感じた。

    ・過度なポジティブは不自然ですが、この「ちょっとだけ前向き」はなにかいいと思いませんか。

  • 考えることが大事

著者プロフィール

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

「2024年 『宇宙ビジネスのための宇宙法入門〔第3版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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