日本の歴史 3 改版 (中公文庫 S 2-3)

著者 :
  • 中央公論新社
3.56
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本棚登録 : 180
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (585ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122044012

作品紹介・あらすじ

日本古代の展望台に到達し、国号を日本と定めた朝廷は、律令制度を完成し、国富を集中して華麗な奈良の都を造る。貴族は惜しみなく富を七堂伽藍にそそぎ、民衆は悲喜交々の歌を万葉に託す。貴族と民衆の織りなす史劇を、古代人の心にわけ入って構成しながら、奈良時代の実像に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • ★3.5
    時代としては飛鳥時代の方が読んでいて面白かった。天智・天武・持統天皇たちの存在感かな。大仏は作品としてはすごいが、苦労を強いられた当時の人々のことを考えると複雑な気持ちになるな。

  • 奈良時代の考証用に。500ページ強の大ボリュームのため一つ一つが細かすぎて、逆に奈良時代全体の流れが掴めなかったのは否めない。ミクロ的研究にはおすすめ。

  • 400あたりで挫折しました。
    いつかリベンジします。

  • 中央公論の歴史本第3巻。時代としては701年~770年までの間。元明、元正と相次ぐ女帝、藤原不比等らによる大宝律令の作成、たびたびの遷都、租税と裁判、藤原4兄弟と長屋王の変、遣唐使、聖武天皇による大仏造立、藤原広嗣の乱、橘奈良麻呂の乱、恵美押勝の乱、道鏡による宇佐八幡宮神託事件など。詳細→
    http://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou31201.html

  • 澤田瞳子さん「孤鷹の天」の巻末参考資料にでていたので読んだ。初版は1973年で、戦前生まれの日本古代史学者青木和夫氏のおもしろい個人的意見や感想、実体験、加えて日本霊異記等の昔話が随所に織り込まれていて、小説のような臨場感があった。

    「それにしても、目前にした戸籍は美しかった。紙の薄黄色、罫線の薄紫、文字の漆黒、国印の朱、そしてかおりがほのかにのこっている。」@湿度の低い日には見せてもらえない正倉院のお宝戸籍を、調査した時の記述

  • 瑣末な事が冗長に解説される一方で、最も肝心な歴史の流れが理解できるような工夫に乏しい印象を受けた。

  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    この時代は班田収授法、墾田永年私財法とかを覚えている感じ
    本書では天皇による中央集権化が徐々に進んでいく様子が書かれ、律令や班田収授法もその施策の一つであったということか。
    一方でこの時代は仏教が国家の枠組みに組み込まれて行く時代でもあり、奈良の東大寺などはこの時代に建立されている。
    しかし、この時代に東北から九州までの全国に中央が支配することは難しかったようで最後の方は徐々に崩れ始めていたのだと知った。
    ただ、全てが無駄というわけでもなく、一度は中央が支配したことで日本という国家の一部であるという自覚が地方には生まれたのではないかと考えたよ。
    内容とはあまり関係がないが、トーハクの特別展で展示されていた国家珍宝帳が解説されており、どのような経緯で正倉院に納められたのかを知ることができたのは嬉しかった。

  • 律令国家の成立過程を描く。
    藤原不比等の子、藤原四兄弟や不比等の孫にあたる藤原仲麻呂こと恵美押勝が政争を経て、政治の実権を握るが、孝謙女帝に仲麻呂が疎まれることから、失脚。
    道鏡と女帝の政治が始まるところまで。

    歴史の流れとは別に、律令制度下の国民の生活が描かれている。

  • 奈良時代の話。

    奈良時代は、日本の歴史上きわめて重要な時期の一つであり(ただしそもそも重要でない時期などないが)、日本史の教科書でもそれなりのスペースが割かれているが、メインはどうしても大仏になってしまう。それと、正倉院が必ずといっていいほど出てくる。

    もちろん、大仏も正倉院も大切であるが、他にも大切なことはこの時代たくさんある。激しい権力争いはある意味この時代を象徴することであろうが、教科書にはあまり出てこない。本書では、権力争いとその顛末が詳細に描かれていて興味深い。

    それと奈良時代といっても、例えば聖武天皇は頻繁に宮を移している。これも、このくらいの本を読まないと分からない。

    このシリーズは、どれも新たな発見があり、読み応えがある。

  • 律令制度、聖武天皇、孝謙女帝、正倉院

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