完璧な病室 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 1783
レビュー : 168
  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122044432

感想・レビュー・書評

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  • この作家の初期の作品集。
    表題作。
    揚羽蝶が壊れる時
    冷めない紅茶
    ダイヴィング・プール
    の4作。
    独特の比喩表現は、初期にも出ている。
    今現在のスタイルの基礎が見られる良書だと思う。

  • 短編集。
    小川さんのお話は、いつも甘美て色っぽい感じがします。
    残酷で登場人物達からは、生活臭みたいなのがしないんだけど、人間的なところがある…上手く言えませんが、そんな雰囲気でした。
    どの短編も素敵です。

  • 初めてのジャケ買いが『薬指の標本』で、小川洋子さんの危うげな雰囲気にひかれて、この本も読んでみた

    「冷めない紅茶」が好き、ことん

  • 全ての短編が辛い内容。完結系ではなく、それぞれの主人公が病的に闇を抱えており、そこから抜け出せずにもがいている。タイトルの完璧な病室の主人公のあらゆる生活感、特に食に対する嫌悪感に何故か通じるものがあった。全てを真っ白にしてしまいたい欲望、無菌室の様な空間にいることに安心感を感じる、それが過去のトラウマになっていること。自分ではどうしようも出来ない現状を見ない様に過ごすこと。果てしない無情が続くことに虚無感が押し寄せる。

  • 2012/04/30 読了

  • 『完璧な病室』と『揚羽蝶が壊れる時』の
    二編を収録。

    突然 病気になり姉の勤める病院に入院するコトになった弟。
    弟の入った完璧なまでの清潔な病室と
    どんどんモノを食べなくなっていく弟に
    何だか安心する『清純』さを感じました。

    『揚羽蝶が~』もボケたお婆さんが食事をしなくなります。
    腐敗する食べ物をどんどん体内に入れていく自分と
    腐敗するモノを体内に入れるコトを辞めたおばあさん。
    狂っているのはどちらだろぅといぅ主人公の思いが
    とても印象的でした。

  • 言葉で表せない出来事があり、言葉でしか現せない何かがある。
    はっきりと見えているのに触ることができなくて、カタチはあやふやなのに重いとか…世の中には不思議と理屈で捉えられないものがある。

    ひとつも断定的に語られていないせいで、いくつもの可能性を思い描いて奇妙な気持ちになる。
    無関係なはずがとても共鳴してしまう。
    ひやりと怖くて、ファンタジーにも思えるのにやっぱりシュール。
    この世界感にしっとりと沈むのが心地よい。

  • 病について、食欲について、夫婦について、医者について、美しい肉体について、陰湿、暗い、消毒液の香り、昭和の色、音をも吸い込む雪、だんだん透明になっていく弟、完璧でした。

  • ダイヴィング・プールがよい。
    残酷な気持ちになる。

  • 小川洋子さんの作品は精神安定剤 でもダイヴィング・プールは違った

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著者プロフィール

小川 洋子(おがわ ようこ)
1962年、岡山県生まれ。高校時代に文芸を志し、早稲田大学第一文学部文芸専修入学。在学中から文芸賞に応募。卒業後一般企業に就職したが、1986年の結婚を機に退職、小説家の道に進む。
1991年『妊娠カレンダー』で芥川賞、2004年『博士の愛した数式』読売文学賞、本屋大賞、2006年『ミーナの行進』谷崎潤一郎賞、2012年『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞、2013年早稲田大学坪内逍遙大賞をそれぞれ受賞。芥川賞、太宰治賞、読売文学賞、河合隼雄物語賞などの選考委員を務める。
『博士の愛した数式』は映画化され、大ヒットとなった。受賞作以外の代表作として、『薬指の標本』『人質の朗読会』『猫を抱いて象と泳ぐ』。

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