完璧な病室 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 1783
レビュー : 168
  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122044432

感想・レビュー・書評

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  • やっぱり喪失がテーマの小川氏。ただ、初期短編集ということで、最近の作品よりはもう少し生臭さがあるように感じられました。もちろんそれは作者の意図するところでしょうけれど、初期には生臭さと表裏にあるどこか透明な感情や不安定さを描いていた人が、最近では生臭さを廃した硬質な透明さ(と喪失)を表現していることが興味深いです。

  • 収録作品
    ●完璧な病室
    ●揚羽蝶が壊れる時
    ●冷めない紅茶
    ●ダイヴィング・プール

    共感できる部分がないわけでもないけれど、
    暗いというか、悪い感じの空気が
    自分の気持ちに合わなかった。

  • 漂白したように真っ白で

    どこまでも無機質で

    冷たくて



    汚れてる私には

    到底踏み込めない世界

  • 2つの中編からなる本です。
    テンポが異なっていて、作者が作りこんだ様子が伺えます。

  • 洋子さんの書く、壊れかけた家族像は好きです。

    静謐で温い、透き通った愛情とか、生々しい生活の彼処にあるもの・音とか。

  • 完璧な病室が一番よかった。冷めない紅茶も良い。

  • 静かな空気。
    病室の匂い。
    消えそうな繊細さがものすごくキレイにかかれていて
    イメージしてしまう景色に衝撃を受ける。

    どことなく寂しい雰囲気。
    なのに心地良い流れで、
    読み終わった後も余韻に浸りたくなる。

  • 冷めない紅茶。

  • 文章がきれい。
    官能を避けてる、抑圧してる、あるいは何でもないことのようにさらっと扱うところが、どことなくエロティック。
    心に澱が溜まっていって、それがときどき舞い上がっては、全体が濁るような感じ。

    3編に通してみられた、食べ物(有機物)に対する嫌悪はちょっと異常に思えたんだけど、作者は拒食症なのか?

  • 珍しく今一つ。
    食べるとか生活することの醜さをテーマにしたような…。描写は好きだけれど、その高慢な感じが受け入れられなかった。
    特に最後の話は主人公の高慢で身勝手なところが本当に受け入れられない(ていうか純はが「純粋」というより、主人公がけがれているだけでは…)まま終わりました。読みながらずっと、「この主人公が報われちゃったらどうしよう」って思って読んでいたし。共感が全く出来なかった。

    食事も生活も醜いことだけれど、
    それが無いと生きていけないんだから、しようがないよね。

    生活感のない美しい短編や、生活の中から小さな美しさを見つけるような短編。小川さんのそういう小説が好きなんだって気が付いた。

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著者プロフィール

小川 洋子(おがわ ようこ)
1962年、岡山県生まれ。高校時代に文芸を志し、早稲田大学第一文学部文芸専修入学。在学中から文芸賞に応募。卒業後一般企業に就職したが、1986年の結婚を機に退職、小説家の道に進む。
1991年『妊娠カレンダー』で芥川賞、2004年『博士の愛した数式』読売文学賞、本屋大賞、2006年『ミーナの行進』谷崎潤一郎賞、2012年『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞、2013年早稲田大学坪内逍遙大賞をそれぞれ受賞。芥川賞、太宰治賞、読売文学賞、河合隼雄物語賞などの選考委員を務める。
『博士の愛した数式』は映画化され、大ヒットとなった。受賞作以外の代表作として、『薬指の標本』『人質の朗読会』『猫を抱いて象と泳ぐ』。

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