完璧な病室 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
3.55
  • (117)
  • (194)
  • (375)
  • (30)
  • (1)
本棚登録 : 1789
レビュー : 169
  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122044432

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 繊細でグロテスクな4つの物語が、ゆっくりと静かに紡ぎだされる。小川洋子の初期短編集。(おそらく彼女は潔癖症なのだと思う)

  • 美しい描写の中にえぐれるようなグロテスクさを表現する文学的な作品。テレビや映像では味わえない、感覚を味わえます。

  • ちりひとつない、真っ白で静謐な病室の世界、そこに住まう死にゆく弟の純潔さ。
    その世界に静かに漂ってしまう。

  • 「ダイヴィング・プール」が印象的だった。“残酷な気持ち”がね・・・。

  • 揚羽蝶が壊れる時・冷めない紅茶・ダイヴィング・プール
    美しさとグロテスクさと。

  • 完璧な病室、わかる。完全に有機物を排除した空間って凄く落ち着く。外界から隔離されたような、静かに水の中でたゆたうような、そんな安心感。そしてそれは、普通の日常では不可能に近い空間だと思う。

    そうか、羊水に似たイメージ。

    そんな空間に居られるならいいなあと思う。

  • 小川洋子、本屋大賞の人?ううんでもなんか今イチ…と思ってたら最後の短編に会心の一撃食らった。こういうのが書けたらいいのに…!!

  • 寄贈

    醜いものも残酷な気持ちも全て透き通らせるような文章が好き。

  • 小川洋子さんの本職はこの以下の3編のような暗い部分の中のわずかな光を感じて愛でることにあると思う。
    博士の〜は素直に読ませる作品だが、あの作品で小川洋子を語ることは間違ってるはずだ。

  • 医者に抱かれる=弟に抱かれる

  • なんていうか、文章がすごくすき。表現の仕方とか、比喩とか。
    たまに胸をきゅっと掴んでくるような一文があって、それがたまらなく愛しい感じ。

    叶わないって分かっている純粋さを、痛いほど求める純粋さ?

  • 死にゆくおとうととともにすごす、完璧なびょうしつ。ひたひたと死がちかづいてきているのに、それをかんじさせないほどのすがすがしさとやわらかさ。完璧ってことばのいみが、わかんなくなっちゃうよ。

  • 2012.04.27. 球技大会の観覧席で読む。小川さんのモチーフはずっと変わらないのだと、改めて思う。久しぶりで、記憶の中よりも、少女たちは残酷で少しだけ驚く。こういう潔癖さって、どこかで置き去りにしてしまうのかな。特に「ダイヴィング・プール」。中毒になりそうな空気。

    2007.03. 小川さんは根本が変わっていなくて、同じテーマをずっとずっとつきつめていっているんだな。デビュー作「揚羽蝶の壊れる時」を読んでそう思った。少しずつずれていく様な世界、じりじりする主人公や柔らかな周りの風景と静かな時間。やっぱり小川さんはいい。★5つ

  • 中編が4つ収まったもの。どのお話も独特の不思議空間を作り出しています。キーワードは死、筋肉、水、有機物、そして孤児院。かなり生々しいことが語られていたりしますが、全くわざとらしい感じがしないので、さらり、と読めてしまいます。そのさらり感が、却って恐ろしいかも。

  • 小川洋子さんの初期短編集。
    「博士の愛した数式」のイメージで読んだら、ちょっとグロテスクな表現が意外。
    透き通るような綺麗な文体で“グロテスク”と言っても気持ち悪さは感じないし、
    人の脆さや残酷さが痛いほどに描かれている…
    けど、どれも明るさのない終わり方。
    「博士−」のように、切ないけど一筋光が射しているようなお話を
    期待しちゃってたのでモヤモヤしてしまいました。

  • 表題作「完璧な病室」が好きです。
    それ以外はあまり記憶に残ってない…?(苦笑)

  • 寂しい感じの話なんだけど、妙に気に入ってしまいました。

  • 06年11月11日読了。「ダイヴィング・プール」がよかった。

  • 暗い・・・。短編集ですが、どの作品も主人公たちの感情でドロドロとしています。けれどこの本自体にとりまく空気は繊細で透明。装丁のせいなのか、それともここまで残酷で醜い感情を露わにすると、読み手の心がドロリとするからそう感じるのか。後味は悪。

  • 「透きとおるほどの繊細さ」を残酷さが包んでいるような。<br>
    苦しいな、と思うけれどそれでも透明感がある不思議。<br>
    <a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/412204443X/ieiriblog-22" target="_blank">完璧な病室</a>

全169件中 121 - 140件を表示

著者プロフィール

小川 洋子(おがわ ようこ)
1962年、岡山県生まれ。高校時代に文芸を志し、早稲田大学第一文学部文芸専修入学。在学中から文芸賞に応募。卒業後一般企業に就職したが、1986年の結婚を機に退職、小説家の道に進む。
1991年『妊娠カレンダー』で芥川賞、2004年『博士の愛した数式』読売文学賞、本屋大賞、2006年『ミーナの行進』谷崎潤一郎賞、2012年『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞、2013年早稲田大学坪内逍遙大賞をそれぞれ受賞。芥川賞、太宰治賞、読売文学賞、河合隼雄物語賞などの選考委員を務める。
『博士の愛した数式』は映画化され、大ヒットとなった。受賞作以外の代表作として、『薬指の標本』『人質の朗読会』『猫を抱いて象と泳ぐ』。

完璧な病室 (中公文庫)のその他の作品

完璧な病室 (福武文庫) 文庫 完璧な病室 (福武文庫) 小川洋子
完璧な病室 単行本 完璧な病室 小川洋子
完璧な病室 (中公文庫) Kindle版 完璧な病室 (中公文庫) 小川洋子

小川洋子の作品

ツイートする