- Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122044692
感想・レビュー・書評
-
マリー・アントワネットの娘、
マリー・テレーズ・シャルロット・ドゥ・ブルボンと、
マルグリット・ドゥ・ヴァロワについて書かれた歴史エッセイ。
この頃の西欧の歴史のエピソードは総じてドロドロしていて好きです。
世界一愛され、世界一憎まれた王妃の娘であるマリー・テレーズには、
これでもかという程の苦難が降りかかり、
たった1人の人生さえこんなに波乱に満ちているなんて、
世界はどれほどの物語を抱えて存在しているのだろうかと、
その大きさを再確認させられます。
マルゴ王妃に関しては、愛人ラ・モルが無くなった折に、
彼の首に防腐処理を施し、口の中に宝石を飾り、
彼女自身も喪服に身を包んで喪に服した…
という、何ともサロメめいたエピソードに心を奪われました。
色情狂…なんて言われているようですが、
夫のナヴァールも兄のアンリも相当歪んでいるようで、
此方は此方で気になったり。
世界自体が歪んでいるのだから、其処に生きる人も歪んでいて当然。
病んだ土壌には病んだ花しか咲く事は無いのです。 -
マリー・アントワネットの娘の名前がマリー・テレーズだというのをご存知でしょうか。
アントワネットの母、オーストリア女帝マリア・テレジアの名のフランス読みがマリー・テレーズ。(オーストリア皇女の名前には、すべて〔マリア〕が付いている。)
ルイ16世と王妃マリー・アントワネットの間に生まれた最初の子供、マリー・テレーズは、その高貴な生まれのためか、子供の頃から気位が高かった。
蝶よ花よと育てられたマリー・テレーズがフランス革命に巻き込まれ、母と叔母の刑死も知らず、弟の病死も知らされずたった一人でタンプル搭に残され、タンプルの孤児と呼ばれるようになり・・・
アントワネットに関する本は多いけど、アントワネットの死後、残されたこの娘はどうなったのか知りたかったので、とても感慨深い内容でした。 -
マリー・テレーズと王妃マルゴについてのエッセイ。
マリー・テレーズに心を寄せ、その立場にわが身を置いて考えている姿勢が好ましかったし、面白かった。
マルゴについては、不自由な結婚の裏で、ずいぶん自由に生きれたものだなあ、というのが正直な感想だ。
苦悩は多かったろうが、思うがままに生きているように、私には見える。
マルゴの最後付近は、かなり駆け足の記述だった。 -
王朝史好き。
でもこれは、よくできたwikipedia+おふらんす好きの感想、程度。
マリー・テレーズとマルゴってチョイスからして平凡すぎ。
フランス史に詳しいなら、もっと穴場な人を取り上げてほしい。 -
13/07/26 小説で読むと、複雑な人間関係もよくわかる。
-
激動の時代を生き抜いた、波乱万丈な人生を送った彼女たち。
私はやっぱり、ほのぼのと生きたいなぁと思いました。 -
これは伝記でも歴史的な研究書でもなく、
マリー・テレーズに想いを馳せた歴史紀行的エッセイです。
革命以後の王党派(国王一家含む)の流転を追う形となっていて、
ヴェルサイユ宮廷時代の出来事についてはほとんど語られていない。
「マリー・アントワネットの娘」と言うタイトルをつけるからには、
もう少しマリー・テレーズについて具体的なエピソードを書いて
欲しかった。
また、「チュイルリー宮殿に一通の電報が届き、、、」と言う一文があるが、
当時はまだ電報はなかった。急使が来たのは間違いないだろうけど、
電報だなんてひどすぎる。
ヴァレンヌ逃亡事件については結構詳しく書いてあります。
後ろ半分は王妃マルゴについてのエッセイとなっています。 -
3割ぐらいしか分からなかった...
だって登場人物多すぎるし、関係性が複雑だし...
だけど、読みやすくて面白い本だったと思う。
中世フランスに興味がわきます。
藤本ひとみという作家についても気になる存在。
理想の庭に見せようとして、少しずつ違ったモノになってしまったのでしょうか?
理想の庭に見せようとして、少しずつ違ったモノになってしまったのでしょうか?
根本が駄目だと、其れは何をしても覆せない…
と思うと人って面白いですね。
根本が駄目だと、其れは何をしても覆せない…
と思うと人って面白いですね。