西の善き魔女 (5) (中公文庫 お 65-5)

著者 :
  • 中央公論新社
3.83
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本棚登録 : 999
感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122045378

作品紹介・あらすじ

「西の善き魔女の名において、ブリギオンの侵攻を止めた者をこの国の女王に」女王選びの課題を受けた十六歳のアデイルは、東の帝国ブリギオンの狙いを探るため、親友と共に隣国トルバートに向かう。侍女に変装し、砂漠の向こう、オアシスの街へ。異国の王宮で異教徒の巷で、アデイルを待ち受ける危険な罠とは-!?長篇ファンタジー東方冒険篇。ノベルス版「外伝2」を改題。

感想・レビュー・書評

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  • 今回はアデイルの話。

    女王候補のアデイルは、とある問題の解決のために他の国へ。侍女に扮装していくのですが……。

    そこに色々な陰謀などもあり、どうなるの?と、不安になりつつ読み進めました。

    アデイルの平和主義的なところが好きだなと、思いました。

  • 発刊当時、読んでもっともピンと来なかったのがこの6巻(今はこれが5巻)。
    ヴィンセントってそんな簡単に崩れちゃうのか、と残念な気分だったのと、あらすじがイマイチ理解できなくて…笑。
    今回二十年ぶりに読んだけど、やっぱり近い感想を持ちました。
    ティガは可愛いけどね。
    まあ私はユーシス派なんですよ。
    当時、一番びっくりしたのは、アデイルは本当にユーシスが好きなんだ…ということ。今もけっこうびっくりするよね。兄妹のように育ったのに恋愛感情があることがそもそも驚くけど、荻原作品でそれは野暮でした。

    追記。この本ではなく角川版のこの巻に未見の短編があるときいて図書館で角川版を借りてみた。
    彼女のユニコーン、彼女の猫、という短編。
    内容はこのアデイルたちの東の国のあとの話で、レアンドラ+ユーシス+アデイル。
    けっこうこれまた、まじかよ、と赤面悶絶しながら読んだよ。
    レアンドラのユニコーンはモードレッドというのね。名前からして…、ゴホンゴホン。
    ラストのネコのくだり、ユーシスはやっぱりわかってないんだけど、彼のそういうところがいいんだよね。
    馬車のケンケンした会話も、アデイルを助けに行ってすっぽり包むところも可愛いぞ。すっぽり包むの、なんでそんなに好きなんだよ若君。

  • アデイルが主人公の物語。
    この作品、興が乗るまで読むのスローなんだけどまど、一度乗ったらあとはあっとゆーまなのよね。

    ティガとアデイルがいいコンビだったので、それでもユーシス貫くか!って言うのがちょっと残念笑

    2022.7.11
    93

  • ノベルス版の外伝「2」が文庫版では5巻に組み込まれているのは、
    時系列によるものなのだろう。
    今巻の主役はアデイル。
    独善的なフィリエルよりむしろ、アデイルのほうが私は好き。
    どっちも向こう見ずなところがあるのは否めないけどね……。

    ユーシスやフィリエルが王都ハイラグリオンを留守にしている間の、アデイルの物語。
    東の帝国の狙いを探るため隣国トルバートへ向かったアデイルとその親友ヴィンセント。
    そこで明らかになる陰謀ーー。

    え、これが当初は外伝だったの?
    大きな陰謀の中身を知ったけれど、本編に影響はないのかな。
    まぁ、露見したというだけでまだなぁんにも解決はしていないんだけれどね。

  • 2023年7月29日購入。

  • 今回はアデイルとヴィンセントの冒険。
    ずいぶん思い切ったね!

    お姫様達(アデイル側)の物語に、こんなに引き込まれるとは思っていなかった!前作でフィリエルに嫌気がさして、このシリーズに対するモチベも低くなりつつあったので、嬉しい驚き。展開がまあまあ上手くいくのはファンタジーなので流す!

    アデイルにとって、とても貴重な経験になったのでは。
    あと、ティガがとても魅力的。芯があるけど柔軟で自由で、強く、優しい。ミーミという呼び名が甘く感じられる笑。2人が結ばれれば良いのに、、
    他の登場人物もとても良かった!別れは少し切なかったけれど前向きに。

    アデイルにとって、城の外を飛び出して各地の実情を知り、異文化を知り、生活を知ったことは大きい。
    自分を支えてくれている様々な存在を改めて感じ、その人々の為にも進む道を固めていく。
    まだ少女っぽい危うさを持ちつつも、少し強くなったアデイル。守られる側だけでなく導く側としての自覚。
    素敵だと思う。


    続きが気になる〜

  • シリーズでいちばん好きな巻。

  • フィリエルたちを一旦置いておいて、アデイル側の話。アデイルはアデイルで自分の思うように動くことになり、ヴィンセントと偽男爵夫人を引き連れトルバートへ。悪党が信じてきた聖職者とわかり、話は終わりに近づいて来たのがわかります。ティガがいいキャラしているので、出てくると楽しいです。

  • フィリエルに少々飽きていたので、ここにきてアデイルの冒険が読めるとは思わずワクワクしました。
    確かにアデイルは皆に守られているのがしっくりとくるお嬢であるけれど、その芯の強さと確固たるわがままさはやはり従わせるべき者を持つ者であり、女王は女王たる資質と人脈を自然と引き寄せるのだと思います。
    フィリエルにアデイル、レアンドラにヴィンセントと、女王に繋がる血筋はいくつかあれど、それぞれが何かを見つけていく様子は、この一連の物語の核となる部分で、周りのヒーローよりもよほど潔くたくましいと思います。

  • 『~わたくしが逃げ隠れするばかりなら、そういう人も今にいなくなってしまうわ』 アデイルの外伝とかいいから続きを!と思っていて大反省。本編に負けず面白い。 カッコウが女王に求められる資質なら勝負は見えている。

  • アデイルが主人公の物語。はらはらどきどきで一気読み。面白かった。

  • 角川で再文庫化。
    これで完結なのかな?「宇宙からやってきた異星人が祖先」みたいなすごい話になっちゃったけど。

  • 今度はアデイル側の物語。しかし女王候補として生まれたからには、親とも別れて養子に出されるなんて寂しいなぁ。あと、これは物語だからどうしようもないけれど、とんでもない偶然が重なりすぎている気がする。いえ、いいんですけど。

  • ルーンがどうしてもかっこいいと思えない。
    フィリエルはわがままで感情優先で自分勝手、好きになれない。

  • アデイルが好きなのでこの巻はすごく面白かった。ティガとアデイルのコンビがすごく可愛くて、ユーシスじゃなくてティガでもいいんじゃないかと思ってしまった。

    自分が動くのではなく、周りの人がアデイルのために動いてしまう、それがレアンドラとの一番の違いで、アデイルの一番の強みなわけだけど、行きすぎるとただのお人形でお飾りになってしまう。この巻はアデイルがお人形から自分も動く指導者へ変わる大事な転機になったと思う。

    ティガとルーンの関係も仄めかされたところで、大きな流れが見えてきた感じ。続きが楽しみ。

  • 西の善き魔女 5

    主役はアデイル。
    ブリギオンの侵攻を受けているトルバートへ
    親友のヴィンセントと共に侍女として潜入。

    亡国の王子との出会い、聖職者たちの陰謀。
    ユーシスに対する自分の思いも自覚する。

    荻原さんのお話って、王子様然とした王子様って
    あんまり出てこないよね(笑)

  • フィリエルがイグレインとユーシス追いかけてたときのアデイルのお話ですね。
    方向は違えど、フィリエルもアデイルも人を惹きつける魅力と一本芯の通った心をもってますね。
    ヴィンセントに会いに行くとことかよかった!信じることが難しいのにそれをやってのけちゃうアデイルはすごいです。

    で、ティガさん。
    このひとどう考えてもルーンの兄ちゃんですよね。読み進めてったら再開とかあるのかしら。
    やー、にしても本当に王子様だったとは。
    生きる力に溢れた王子様ですけど。

    ティガとアデイル、いいコンビだと思います。
    こっちがくっついてもよいなぁ(笑)

    聖職者の陰謀がひしめく中、前巻でSFも混じってきましたし、どうなっていくのか気になります。

  • 隣国と帝国の紛争の火種を探るため、十六歳の女王候補がおしのびの旅に出る。 山脈を越え砂漠の向こう、オアシスの国へ。 異教徒たちの街が魅せる西方冒険篇

  • ちょうど本編にあきて(失礼!)きたところだったので、スイスイっと読んでしまった。4巻でおや…?と思ったりしたので、こっちはちゃんとファンタジーしててすきでした。

  • 一巻よりも二巻、二巻よりも三巻と、物語が進めば進むほど面白くなってきます。

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著者プロフィール

荻原規子・東京生まれ。早稲田大学卒。『空色勾玉』でデビュー。以来、ファンタジー作家として活躍。2006年『風神秘抄』(徳間書店)で小学館児童出版文化賞、産経児童出版文化賞(JR賞)、日本児童文学者協会賞を受賞。著作に「西の良き魔女」シリーズ、「RDGレッドデータガール」シリーズ(KADOKAWA)『あまねく神竜住まう国』(徳間書店)「荻原規子の源氏物語」完訳シリーズ(理論社)、他多数。

「2021年 『エチュード春一番 第三曲 幻想組曲 [狼]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

荻原規子の作品

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