ナ・バ・テア (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122046092

感想・レビュー・書評

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  • スカイ・クロラシリーズの2作目。
    「僕」とティーチャの物語。
    孤独が心地良い。不安定さが儚い。

    映画『スカイ・クロラ』であったシーン(というか台詞)が、この作品で書かれていました。そう、可哀想なんかじゃない。

  • 『近い将来、僕はそれを手に入れるだろう。
    これだけ願っているものが手に入らないはずはない。』

    『気持ちとは反対のことができるなんて、人間って複雑なメカニズムだと思う。』

    『みんなで爆弾を守っているのだ。そんなに大事な爆弾なら、ずっと大切に持っていれば良いものを、わざわざ相手の領域へ捨ててくるのだから、戦争っていうのは不思議な行動だ。』

    『枯れた草が、まだ真っ直ぐ伸びていて、自分が枯れたことに気づいていない、まるで人間の大人みたいに。』

    『自然のほとんどは、人間が都合良く作ったものだ。砂漠だって自然なのに、何故か緑豊かな土地だけ愛される。地上は、そういう嫌らしさに溢れているのだ。』

    「もう帰ろうか?」
    「いいよ、どっちでも」
    「明日があるからな」
    「いつだって、明日はあるさ」

    『周りには、空気しかない。
    なにもない。
    命も、死も。』

    『どうして、普通のものを決めるのだろう。普通を決めるから、普通じゃないものができてしまう。』

    「醜いものを、格好の良いものにすり替える。全部そうだ。汚いものを、綺麗なものでカバーする。反対はありえない。外見だけは美しく見えるように作る。しかし、そうすることで、中はもっと汚れてしまう。この反対はない。俺たちの仕事を考えてみろ。格好良くイメージが作られる。今日の写真みたいにな。しかし、実体はどうだ? 写真には血の一滴も映らない。オイルで汚れてさえいない。」

    「仕事なんて、みんな汚いものだ。人間が生きていくこと自体が汚れている ー 問題は、それを、美しいものだと思い込ませるマジックだ。そこが一番の問題なんだ」

    『自分が自分でないものに変わっていくような気がした。だけど、地上で生きていくということは、こういうこと、つまり、自分も含めてすべてを騙してしまうような機能を身につけること、かもしれない。』

    「君だって、普通の人間だろう? 人間はみんな普通だ。医学的に、遺伝子学的に、多少の個体差が認められるだけだ。普通も異常も境はない」

    「なにも気にすることはない。昨日や一昨日は、もう来ない。来るのは明日ばかりだ」

    『雲の上に昇っていきたい。
    そこには、なにもない。
    なにもないのに…。
    支えになるものも、
    褒めてくれるものも、
    愛してくれるものも、
    なにもないのに。
    けれど、
    邪魔なものも、
    遮るものも、
    僕のことを馬鹿にするものも、
    なにもないのだ。』

  • 前作理解できなかった部分が
    いろいろ納得。

    次読まなきゃ。

  • 森博嗣テイスト、小気味良い。
    これはハードボイルドになるのか?

    エリア88とピーターパンを足して、昔の少女漫画をまぶした感じ。
    森氏が彼の少女漫画家の作品を小説化したのがよく判る。

  • クサナギが空を求める気持ちが
    少しわかるかもしれない
    もちろん、彼女とは次元が違うけど

    鈍感になれる場所、
    問題提起をして生きていくことも
    大切かもしれないけど
    無になれる場所だって必要なんだと思う

  • 再読。草薙がまだ幼い印象、笹倉と仲良さそうでほほえましい。p322で笹倉に鞄のことで嘘をついてる?けどその意味が分からなかった…どこかに寄ったってことなのかな。ナ・バ・テアはまだ明るいけどこれから辛くなるんだろうなー、と心が痛い。

  • 映画スカイ・クロラをみてから読んだ。
    一人称が"僕"であり、主人公が草薙と気づくのに、ちょっと時間がかかった。
    面白かった。
    映画ではティーチャの話しているシーンはなかったが、このなかでは、草薙とティーチャがよく話をしている。
    その場面は結構好き。

    作中の用語でよくわからないのが多々あった。また、映画を事前にみてなければ、キルドレについても想像ができなかったと思う。

    それでも、悪くない世界観をもっており、また、草薙がよく知ることが出来た。
    いい作品だと思う。

  • この著者の作品は、これがはじめて。
    よみやすく、話に入りこめた。続きも読みたい。

  • None but air なのね。
    何語かと思ってた。

    ちょっとクサナギの性格がよく把握出来ないな。
    今までイメージしていた人よりも人間っぽさが見える。
    もっとさっぱりした人かと思ってたんだけど。

  • 思考を思わず、毎日の生活にトレースしてしまって、どこにいても、人のいる場所から離れようとする力が働く。
    それがこのシリーズのこわいところ。

  • スカイクロラと主人公が違うのはわかったけど相変わらず話についていけない。
    あんまり続きを読みたい気持ちはないけど積むのも勿体無いし、とりあえず読もうかな程度。
    ある程度ネタバレを聞いてから読んだから新鮮味もなく☆2

  • スカイ・クロラの別バージョン、ということか。
    草薙水素視点からの物語。なかなか面白い。

  • クサナギの基本的性質が読み取れる。かなり無駄のない気持ちのいい、スカッとした性質なんだけど、そのなかにクサナギ自身にもわからない潜んだ感情を見つける。不思議な事態にもなるけど、誰もうろたえてない。考えたり怒りが湧いても、空がある。

  • テンションの高い草薙が読めて満足。

  • シリーズ2作目。著者自身、これを1作目と言っていたけど、前作を読んでいたからこそ、楽しめたところがたくさんあった。
    戦闘シーンとかは、つい駆け足で読んでしまうのだけれど、そこに重要な事が多くて、読み返すこと多々。反省…
    2012/9/17読了

  • 最初「えっ女???」から始まった。クロラの世界観、空気はそのままだが、少し物足りないかなと思って読み進む。最後の最後で謎が溶け世界が紡がれていく。

  • スカイクロラシリーズ2作目。

  • 痛々しさが突き刺さる。
    それでも飢餓状態のようにむさぼり読だけ。

  • 時間軸的にはスカイ・クロラの前に位置する話。でもネタバレになるから何も書けない。

  • スカイ・クロアの続編。
    時系列としてはスカイ・クロアの前です。草薙水素の過去の話。

    このシリーズは淡々とした語り口が癖になります。
    相変わらず空の描写がいい。飛びたくなります。

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著者プロフィール

森 博嗣(もり ひろし)
1957年、愛知県生まれ。作家、元研究者。名古屋大学工学部建築学科、同大学大学院修士課程修了を経て、三重大学工学部助手、名古屋大学助教授。名古屋大学で工学博士を取得し、2005年退職。学会で数々の受賞歴がある。
作家として、1996年に『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞し、同作で作家デビュー。S&Mシリーズとして代表作の一つに。『スカイ・クロラ』シリーズは本人も認める代表作で、2008年アニメ映画化された。その他にも非常に多くの著作がある。

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